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件名: 宝はすぐ足元にある = 足元を見なければ宝は見えず
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MOXによる資源効率15%の根拠
3日前の東京新聞によると使用済みウラン100kgから再処理によりプルトリウム5kgとウラン10kgが再生できる15%効率が実は何の根拠も無い数字である事が判明しました。原子力関係者曰く、昔からの数字を踏襲してきた!
技術導入の難点
戦後日本は原発に対する国民感情の反発が強かったため政府が原子力導入を決定する過程では湯川秀樹を初めとする科学者に意見を求めました。しかし導入段階では委員長の正力松太郎が米国からの性急な技術導入を強行したのに反対して地道な研究の必要性を説いた湯川秀樹は一年で原子力委員を辞めました。
今回爆発した福島原発は米国企業の設計であり典型的な導入技術です。この原子炉にはすべての外部電気が止まっても燃料の崩壊熱から発生する蒸気を使って原子炉の冷却水を循環させる緊急冷却機能が装備されていましたが何と日本では運用員は一度も使ったことが無く使い方が分からなかったようです。米国ではこの緊急冷却機能は定期点検の度に必ずテストするものだそうです。
足元を見なければ宝は見えず
技術導入は人まねであり、それを自分のものにするには自主開発に劣らぬ学習と研究が必要です。この努力を怠ると前述のように技術が空洞化していざという時にそのボロが出て飛んでもない失敗を犯してしまいます。今回の原子力関係の報道ではやたらとカタカナ語が多くてよく意味がわかりませんでした。皆様、ベントやトレンチと言われて意味が分かりましたか。Vent, trenchと言われれば分かります。蒸気逃がし弁、探索のために掘る穴と言われれば意味は明瞭です。
放射能の単位も昔はキュリーと言っていましたが、今はベクレルやシーベルトという言葉ばかりは聞きますがそれがどんな物理的意味を持つのか誰も説明しませんね。他人に手を取られて走るばかりでは人は足元がおぼつかなくなって転んでしまいます。高度成長時代には皆必死に自分の足で立とうとしていましたが過去20年間は米国の物まねが過ぎましたね。コーポレートガバナンスやシナジー効果云々言っていた日本の指導者は自分の足元がよく見えていなかったのではないでしょうか。それを経営責任とか管理責任、あるいは相乗効果などと言い換えなかった私たち平社員にも一半の責任はあると思いますが。
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市吉 修
Osamu Ichiyoshi
二十一世紀を楽しく生きよう会 Human Network for Better 21 Century
http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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