差出人: O-ichi [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]
送信日時: 平成 21年7月14日火曜日 0:22
宛先:
件名: 二十一世紀企業研究会
配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信または全員へ返信により意見交換をお願いします。
二十一世紀企業研究会とは「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
世の中は根本的に変わり得る
これは私が高校の先生から第二次世界大戦の敗戦時に体験された事として教わった事です。そしてそのような根本的な社会の変化の際に頼りになるのは自分が体得した知識や技術だけである事も。
現実の世界と全く異なる世界もあり得る
先週昼休みに紀伊国屋書店に行ってトルストイの「イワンのバカ」を買いました。この本の示す社会はおおかたの現実の社会とは反対の社会です。現実の社会は利口なものが馬鹿なものを搾取する競争社会ですが、イワンの国はそのような競争の無い社会です。そこでは各人が働いて自分と家族を養い隣人と助け合って生きる地域共同体社会です。
空想できるものは実現できる。
バカのイワンの国はトマス・モアの時代には文字通り何処にも存在しないという意味の「ユートピア」でした。トルストイの時代にはツアー体制のロシアや帝国主義の現実の世界と丁度正反対の空想の国が「イワンのバカ」の国でした。所が戦後「イワンのバカ」の国は半ば以上現実になりました。しかも我が日本において。戦争放棄の平和主義、国民主権の民主主義、基本的人権の人間主義を三本柱とする日本国はまさに「イワンのバカ」の国の現実化だと思います。
思考において国家に囚われてはならない
とはA.トインビーが「試練に立つ文明」の中で半世紀も前に説いている事です。基本的人権に基づく民主主義と平和主義の日本国の源は日本だけではなく、直接的にはGHQを通じた米国の影響が大ですが、実はA.トインビーやL.トルストイの影響も底に流れていると思います。私の感じではトルストイはロシア本国よりも日本において最も広く読まれているのではないでしょうか。今回買った本の訳者は中村白葉です。米川正夫の訳のものが欲しかったのですか、無かったので仕方なく買いましたがこれも初版は1932年でした。日本人なら誰でもイワンのバカは知っていると思います。L.トルストイはロシア人ですがその文学はもはや外国のものではなく日本文化の一要素になっていると思います。
インターネットと衛星通信および航空物流網
ナポレオンは「新聞を制するものは国家を制する」、ナチス宣伝相は「ラジオを制するものは国家を制する」と言いました。彼らに習って今日風に言えば「インターネットを制するものは世界を制する」ところが「インターネットを制するものは存在しない」。なぜならインターネットは本質的に解放的で無限に広がるものだからです。
ナポレオンとナチスが制したものはマスメディアでしたが、インターネットは各人が直接発信可能なMass Immediaであり、本質的に異なる性質のものです。更に衛星通信で宇宙から眺める地球は文字通り一つの球です。航空物流網は現実に世界を一つにしています。何しろ宮崎に帰るよりもロサンゼルスに行くほうが安いくらいですから。
Mass Immediaの開く新たな社会
はどんなものでしょうか。空想できるものは実現できます。万人が幸福になれる社会を大いに空想しましょう。そしてそれを文字にすれば空想の実現に一歩近づきます。なぜならそれは今日のMass Immediaで世界に向けて直ちに発信できますから。
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市吉 修
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二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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