差出人: OsI
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送信日時: 2014年5月6日火曜日 0:02
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件名: 日本国憲法を活かそう
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憲法記念日
5月3日は日本国憲法の発布記念日です。私自身も含めてですがこの日に日本国憲法を読み返す人がどれだけいるでしょうか。今パラパラと日本国憲法をめくって見ると現在の日本の足りない点がくっきりと見える気がします。
第9条 [戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認]
(1) 日本国民は,,,(中略)戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解
決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(2) 前項の目的を達成するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交
戦権は、これを認めない。
国際紛争を解決する手段として軍事力を持つのが軍国主義です。従って第9条は明らかに軍国主義を否定しています。第9条は帝国主義時代の終焉を宣言した日本国憲法の平和主義を軍事面から規定した条文です。
個人と同じく国家も自衛権を有することは自明であり憲法に記する程の事ではありません。日本国憲法に従えば日本国の外交の基本は徹底的な平和主義であるはずです。もし日本が外国から攻撃されれば自衛のための反撃は当然の権利です。同じ戦闘でも自衛のためか、国際紛争を解決するためのものかで全く性格が異なります。
本来国連において弱小国が集団で大国の圧力に抗する権利という意味で用いられている集団的自衛権という語を帝国主義時代の双務的な軍事同盟に他ならない意味にこじつける詭弁を弄している安倍首相の主張には毎度の事ながら不快感を覚えます。
日本国憲法が自己に厳しい規定をしているのは帝国主義戦争の痛烈な反省に基づいています。日露戦争も日米戦争も日本は宣戦布告前の相手への奇襲攻撃で戦争を開始しました。1941年12月8日の真珠湾奇襲攻撃は日本国中が沸き立った一大快挙と考える人がいますがそれは全く間違っていると思います。宣戦布告前の奇襲攻撃は道義的に恥であるばかりでなく政治的には大失敗でした。それは米国の反戦運動を瞬時に消滅させ、Remember Pearl Harborの合言葉で米国民を一致団結させて対日戦争に全力投入させたからです。尤も道義的な恥をさらして来たのは日本だけでなく、日ソ不可侵条約を破ったソ連や、独ソ不可侵条約を破ったナチスドイツ、ひいてはアメリカ原住民の権利を侵して国土を拡張し、陰険なやり方でハワイ王国を乗っ取った米国も例外ではありません。このような道義にもとる行動は最後にものを言うのは武力であるという帝国主義思想の支配する所では常に見られる現象です。
日本国憲法の平和主義を非現実的だという人こそ非現実的だと思います。高度な情報化社会の今日では帝国主義そのものが成り立たないことは米国のベトナム、アフガニスタン、イラクなどへの軍事介入の失敗が明確に示しています。
現在日韓、日中関係が最悪の状態にあると言ってもそれは政治屋の商売上の事であり、それぞれの国民間の民間交流は日々拡大しています。現に今日TVで世界卓球大会の女子決勝、日中対決戦を見ましたが神業とも思われる試合に感激しました。日本を破って優勝した中国チームに対しても惜しみない拍手が送られました。政治屋の商売とは別に現在の世界は国民の直接民間交流によってもはや一つの世界になっています。毎日韓、漢、露、西、独、英語を学んでいる私には世界が一つになっている事は肌で感じられる事です。今日で最後のGolden Weekで海外旅行に出かけた何百万という人々についても同じでしょう。
第19条[思想、良心の自由]
第21条[集会、結社、表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密]
これらの条文から東京都の教育委員会が学校の行事で国旗掲揚、国歌斉唱のとき起立しなかった教師を処罰したというのは憲法に違反するだけでなく、実にみみっちい行動だと思いますが皆様、如何思われますか。
私も人に言えたものではありませんが、せめて憲法記念日には日本国憲法を読み返して、自国のあり方を考える事が必要ではないでしょうか。
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* 市吉 修 Osamu Ichiyoshi
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
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