差出人: OsI [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2016年10月8日土曜日 23:33
宛先: 
件名: 人間の思考の限界、地方鉄道路線の廃線問題

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 今朝のNHK番組
で地方JR路線の廃止問題が話われていました。乗る人が少なくなって採算がとれないのが原因です。それでも
基盤的な公共機関として地域住民の足になっているので廃止されるととても困る人々がいます。毎日の通学に利用
する高校生とか時々買い物や病院通いに利用する高齢者等です。乗客の減少は人口の減少ばかりでなく自家用
車の普及も原因です。私は1982−84の米国勤務で思い知りましたが、車があるととても便利な社会は車が無いと
とても不便な社会です。今や米国でも日本でも同じですが高齢や病気、怪我などで車の運転ができなくなると車
社会の行き過ぎが車の無い人には如何に不便であるか皆思い知ると思います。

自転車
私達が米国勤務になった1982当初私はまだ運転免許が無かったので幼い子共二人を自転車の前後に乗せて
移動していました。日本から持って行った自転車を使っていたのですが特に前に乗せる器具は重宝しました。
ところがshopping centerなどで現地の人にその子共を乗せる器具はどこで売っているかと聞かれた事が何回か
ありました。この事から自転車は米国でも結構使い道があるのでは無いかと思いました。

 足車
もう十年以上キックボードの車体に台車用の車輪を着けた足車を用いています。東日本大震災の時すべての交通
機関が止まったので新宿から相模原まで5時間で帰りました。電車を用いてもdoor-to-doorで二時間かかる距離
です。郷里に帰ると二時間に一本の吉都線の駅から先の交通機関は何もありませんが私は足車でどこにでも行け
ます。来週は韓国の仁川大学で日韓合同の衛星通信学会がありますが、当然足車を大いに活用する予定です。

地方鉄道線の活性化案
上記番組では地方自治体の補助とか、線路だけ地方自治体が担当するとかあるいはイベント列車を走らせるとか
色々な存続案が出ていましたがどれも駄目だと思います。地方自治体も財政難だし年に何度かの花火のような
行事をしても効果はないでしょう。やはり地域の住民が日常生活で便利に使えるものでなくてはなりません。上の案
はどれも既存の鉄道の範囲でしかものを考えていません。ここに彼等の思考の限界があると思います。
米国や英国では鉄道とバスが連携してそれぞれの切符がTransitとして鉄道からバスに乗り継いで割安に移動でき
ますが過疎地ではバス自体の本数が極端に少ないのでこの手法は意味がありません。
そもそも鉄道の利用が少ない大きな理由は駅から先の交通手段が無い事ではないでしょうか。私はその問題を
足車で解決しています。二時間に一本の田舎の電車でもあれば貴重な足です。足車はそこから先の移動手段と
して理想的ですが、私には理解不能な事に全く普及しませんね。それなら自転車を用いたらどうでしょうか。即ち
鉄道の車両に自転車の持ち込みが可能になれば遠距離移動は鉄道を用い、目的地での自由移動は自転車を用
いて実に便利な移動網が簡単に実現できます。自転車もまだまだ小型化、安定化、動力化など改善の余地が多々
あります。
ヨーロッパに習って地域のコンパクト化等を企画するよりも日本の地理的環境に応じた線状分散集落に鉄道は適し
ていますのであらゆる事を考えれば地方線の活性化の道はあるのではないでしょうか。

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* 市吉 修 Osamu Ichiyoshi
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* Human Network for Better 21 Century
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