差出人: OsI [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp] 送信日時: 2016年11月6日日曜日 23:26 宛先: 件名: 格差社会の原因と対策、疑問と提案 転送歓迎 配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信 または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀世界研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊か に生きられる世界」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。 トランプ現象 昨日NHKスペシャルでトランプ氏の予想外の追い上げについての特集を見ました。支持者は没落しつつある白人 中産階級だそうです。富が富裕層に集中して中産階級が消滅しつつある事と不法移民が社会の負担になっている として排外主義を唱えるトランプ氏が支持を集めているとの事でした。 日本の格差の原因 それは小泉政権で非正規労働を全面解禁した事だと思います。その更なる原因はアジア諸国特に中国が世界 市場に参入して日本より遥かに低い人件費なので国際的な価格競争が厳しくなっただけでなく日本企業自体が海 外に進出して国内産業が空洞化し就職難が生じた事が大きいと思います。 疑問 (1) 現代資本主義においては富が富裕層に集中している。他方金利が限りなく0に近い現在資本主義は終焉した とも言われる。一体富裕層は何によってそのような巨大な富を得ているのでしょうか。 (2)クリントンと民主党の代表権を争ったサンダースの主張は大学の月謝を下げて若者に教育投資をする事でした。 社会主義を標榜するサンダースがかなりの支持を集めた事は資本主義の矛盾が危機的になっている事では ないでしょうか。 提案 (1) 移民が社会の負担になっているばかりでなく、反対に移民が国の経済を支えている面もあるのではないか。 中東難民を受け入れる事は人道上避けられない事です。何よりシリアの内戦を早期に終わらせて難民の発生源 を断つ事が重要だと思います。 (2) 学問立国 格差社会の生ずる原因として教育にかかる費用が上げられます。上のNHKスペシャルでは米国の大学で年間 300万円の学費が払えず大学を中退した人が取り上げられました。同様の問題は韓国や日本にもあります。教育費 の高騰が格差社会の大きな元凶だと言われています。 また科学研究のために科学研究費の大幅増額、大学の研究員全員に少なくとも年間百万円の科研費をあげよと 主張している人もいます。教育や科学研究への投資の重要性は論を待ちませんが、財源には限りがあります。累積 財政赤字が突出している我が国は特に厳しい状況に置かれています。 そこで私の提案は学問立国です。学問と教育、研究は似て非なるものです。教育や研究はそのための職業があり 、様々な資格や審査があります。大学で教えるには学位が、学校で教えるには教員免許が、科研費の獲得には資格審査、提案書の提出と、評価、採択、経過報告、最終報告など煩わしい手続きが必要です。 学問にはそれらは一切必要ありません。唯一の資格は人間である事でしょう。学問は生活の中の真実の探求と言え るでしょう。世界の偉人と言われる人々の偉業の多くは学問の成果です。キュリー夫妻のラジウムの発見と抽出には 科研費と言えるほどのものはありませんでした。蒸気機関を実用化したJ.Wattは実験器具製造人でした。学問とは 生活の中の真実の探求であり、自然科学たけでなく人文科学、文学、芸術のすべてが含まれます。偉大な文学者 の大半は大学出の学者ではなく、社会の底辺からたたき上げた苦労人です。 政府による教育はおおにして国の政策のため歪められます。また科研費はその獲得自体が目的化して報告書を出 したら終わりになり、そのための投資が生かされない結果に終わる事もあります。 それに対して学問は人が人間としての純粋な立場から真実を探求するものです。T.A.Edisonは子共の頃デトロイト 図書館の本はすべて読んだと言っています。エジソンは小学校の三ヶ月しか行きませんでしたが、その発明によっ て電気文明を創造しました。これこそ真の天才ですがその原動力は学問でした。 今こそ私達は学問を思い起こして、それを実践する事が豊かな世界を実現する道ではないでしょうか。 ************************************* * 市吉 修 Osamu Ichiyoshi * 二十一世紀を楽しく生きよう会 * Human Network for Better 21 Century * http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/ *************************************