六十歳の提言
市吉 修 2008/03/03
私は先週2008/02/21に満60歳になりました。これを機に幾つかの提言をしたいと思います。
社会保障制度の維持と発展
誕生日当日に最寄の社会保険事務所に行き、年金手続きを行いました。例え小額でも老齢年金が今後の生活の支えとなります。年金や健康保険を柱とする社会保障制度は人間社会の存立の基礎です。若い時には思いもしませんでしたが60歳になってみると老齢年金制度の必要性を痛感します。現在年金制度の問題が噴出し、国民年金の未納率が増えて制度の存続が危ぶまれています。
良く聞く年金未納の理由は
(1)
自分がもらえる年金の総額は納めた額より小さい様なので損である。
(2)
少子化が進めば年金制度自体の存続が危ういので納める気がしない。
上の(1)は年金制度の目的を誤解していると思います。年金制度は社会保障制度であって単純に損得で勘定できるものではありません。火災保険や生命保険と類似の互助制度です。火災保険も生命保険も一生払い続けてもらうことが無い、即ち金額的には丸損することこそ大いなる得です。老後も大きな収入があり、老齢年金を貰わなくても済む人は損をしたというより幸運であったというべきでしょう。
上の(2)の問題は社会の生産力の成長を見落としています。四十年まえは20人で一人を支えていたのが五年後には二人で一人を支えて行かなくてはならないのは事実ですが、この半世紀間の経済成長は何十倍という規模であり、しかも150兆円と言う膨大な年金資産もあり、日本の年金制度は今後も長期間安泰です。社会の発展段階を究極的に決めるものは生産力ですが、その生産力を決めるのは知識と技術、即ち学問です。従って若者は年金制度の存続が心配であれば各自の仕事に励むと同時に生涯勉学して知識や技術の水準を上げる事こそ肝要ではないでしょうか。
人が全国何処でも学び生涯現役で働ける社会の創造
今日の高度に発達した情報通信網と交通網を駆使すれば人が全国何処でも学び生涯現役で働ける社会の創造も可能だと思います。そのためには人と人とが連携して学び、働ける人間網の構築が必要不可欠です。従来の学校教育や会社を主とする企業、間接民主制の政府などは本来の目的を実現するためにますます発展させて行かなくてはなりませんが、他方では既存の仕組みでは
解決不可能な事は新たな仕組みを興して解決するしかありません。ここで提案する人間網はインターネットや直接衛星放送網を駆使して学問においては自主問学会や放送大学、産業においては仕事人連合(SOHO連合)や分散型企業組合、政治においては全国国民会議などを行う個人主体の連合組織です。それらの詳細については二十一世紀を楽しく生きよう会のHPをご覧下さい。
夢を持とう
子供の頃は誰しも将来への夢を持っていたと思います。私は今も沢山の夢を持っています。英語、ロシア語、漢語、西語その他の外国語を習得して世界中の人と語ること、直接衛星LANの事業化とそれを駆使した学問立国、人間交流、国民共立、産業興隆を通じた故郷振興、世界の平和、直接民主制への歴史的発展など果てしがありません。今日では人間が空を飛び、地球の反対側の人とも通信し、空間を通じて広域放送を行っている事を思うと「如何なる夢も実現可能である」と思います。日常の生活において現実の問題と取り組みながら同時に想像をたくましくして大きな夢を膨らませそれを実現しましょう。
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