オリンピックにもの申す

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2021/08/07 21:43

 

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二十一世紀人世研究会は人が全国どこでも学び、働き、生涯元気に生活できる世界を研究する会です。

返信または全員に返信により皆様の情報交換をお願いします。研究しながら二十一世紀を楽しく生きま

しょう。

 

オリンピック週にあいにく娘の出張が重なり

孫達の寝かしつけをすると夜10時を回るため、数々の歴史的な場面を見逃しました。昨夜は娘が出張か

ら夜10時頃帰って来たので、やっと孫から解放されて帰宅し、TVのスイッチを入れると何とまだ間に

合いました。男子4x100mリレー。結果は日本teamが一走から二走へのバトン渡しに失敗し失格。時

計を見るともう夜中の11時前でした。

 

一昨日と昨日は

朝起きるともう競歩が始まっていました。昨日50km競歩が始まった時は気温27Cでしたが中盤に

30Cに上りました。何しろ札幌もこの二週間は熱帯夜が続き、濡れタオルで首を冷やさないと眠れ

ないほどでした。

 

今朝は起きると既に女子マラソン

が始まっていました。一時間早めて6時開始だったのだそうです。そのうちに「創成川」という語が聞

こえたので慌てて窓の下を見ると先頭集団が駆け抜けて行く所でした。

 

多くの競技を深夜や早朝に行うのはなぜか。

それは真夏にオリンピックを行うからです。今回酷暑の日本の真夏に競技を行う理由は最大の放映権料

を支払う米国の放送業者の要求にIOCが迎合した結果です。

 

IOCは選手の人権を犯していないか

日本Teamがバトン渡しに失敗したのは競技が深夜に行われたのが一因だと思います。もう一つは勝利

至上主義です。100m決勝に誰も残れない日本teamがリレーで勝つには最高速状態でバトンを受け渡す

神業が必要となり、失敗の危険も高いし、普通練習は昼間にやるので深夜の競技は勝手が違うと思いま

す。

 

マラソンと競歩を東京から札幌に移したのは前回のドーハにおける世界陸上大会で多くの選手が倒れた

からです。何しろ昼間は気温40度を越す都市なので競技は深夜に行われたのです。IOCは「選手の健康

を守るため」と称してマラソンと競歩会場の東京から札幌への変更を要求しましたが、詭弁ですね。

それなら米国の放送業者の要求を拒否して開催日時をsportsの秋に設定するべきであったと思います。

 

私は深夜に競技を行う選手を見てこれは21世紀の奴隷制度ではないかと感じました。自分の可能性を完

全に伸ばす為に選手は日夜努力しますが国の代表になると勝利至上主義の責め苦を負う事になります。

1964年の東京オリンピックでマラソン銅メダルを獲得した円谷選手の自殺の報を聞いた時に日の丸を背

負った人の責め苦の大きさを感じました。

 

1964年の東京オリンピックは正にsportsの秋に行われました。競技の数もそんなには無かったので深夜

や早朝に競技を行う事は無かったと記憶しています。開会式も真昼に行われました。伝統的に閉会式の

直前に最後の競技、マラソンの走者が国立競技場に帰ってきましたので、これも昼間に行われましたね。

 

IOCは選手の健康を犠牲にしてまで莫大な放映権収入を手にしていると思いますが、その使途を明確に

すべきだと思います。今回無観客とした事で日本国が蒙った900億円の損失を補償すべきでしょう。IOC

委員は如何にして選ばれ、誰に対して責任を負うのかご存知の方があれば教示願います。

 

今回のオリンピックではテニス、ゴルフ、サッカー、野球、ボクシング等はあまり見る気がしませんで

した。これらは職業として成立しているからです。私が職業sportsの選手なら「大したゼニも取れねえ

のに日の丸を背負うなんでまっぴらだ」と思うでしょう。オリンピックは本来Amateurismが基本で

ソ連のような国家の代表選手の資格には疑問符がついていました。オリンピックで優勝してもそれは余

技者の王、女王であり更に上を狙う人は職業競技者となりました。オリンピックで金メダルを獲得した

カシアス・クレイがプロに転向して重量級boxerとして活躍し名もMohamed Aliと改めたのが典型的な例です。

 

オリンピックは本来の「参加する事に意義がある」amateurismに戻り、「勝つ事に意義がある」職業と

して確立している競技は外すべきだと思います。職業としては成り立たないが生活を豊かにする上で必

要不可欠な競技こそOlympicとして世界は支援すべきでしょう。多くの競技は「差の無い所に無理に採

点して差をつける」ものであり選手の悲喜こもごもの姿に私は疑問を感じました。これは受験競争に似

ていると。私は経験として知っていますが、受験教育は学問には有害です。同じように勝利至上主義は

競技生活には有害でしょう。Sportsにより生活を楽しく、豊かにかつ健康に暮らすのに役立っているな

らそれこそ金メダルだと思います。

 

これこそ本当のチャンピオン

という記事を昔Reader's Digestで読みました。1936年のベルリン・オリンピックはA.ヒトラーが「ア

ーリア人種の優秀性」を証明する場にしようと力を入れましたが、意に反して米国のJ.Owensが大活躍

し「黒人種の優秀性」を示す結果になりました。そのJ.Owensは後年、不良少年の更生に尽力しました。

その方法は少年達と話す事でした。オリンピックの事を聞かれると「決して才能ではない。私はそのた

めに少なくとも10年は猛練習をやった」と話しました。それは説得力がありましたね。それをReaders

Digest誌は「これこそ本当のチャンピオン」と讃えたのです。

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+ 市吉 修 

+ 二十一世紀を楽しく生きよう会

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