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送信日時: 平成 21年2月2日月曜日 1:28
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件名: 二十一世紀企業研究会
配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀企業研究会とは「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
今回の大不況を如何に克服するか
先ほどNHK特集を見ましたがブラジルはこの世界的大不況下にも係わらず年率3%の経済成長を続けて行く見込みだそうです。その牽引力はサトウキビを原料にした燃料用エタノールの需要の伸びであり、中東の産油国からも投資話が来ているそうです。目的は石油と混ぜる事により石油の枯渇を先延ばしする事のようです。ブラジル経済の成長は中間層の成長による旺盛な消費によっています。平均的な所得の人が車を持てるようになり道路が大渋滞してヘリコプターを用いた会員制空飛ぶタクシー事業が繁盛しています。それは丁度35年前の高度成長時の日本にそっくりでした。その頃のブラジルは毎日物価が上がる極端なインフレの最中にありました。日本も狂乱物価と言われるインフレでしたがその何百倍ものインフレでした。インフレの原因は石油ショックによる原材料高であったわけですがその頃ブラジルは国家戦略としてサトウキビを原料とする燃料用エタノール産業の育成を決定しました。今やエタノールでもガソリンでもどちらも使えるFlex仕様の車が普及しているため昨年の石油価格の高騰にも何等影響を受けませんでした。ここから見える経済政策の要諦は
(1) 自国にある資源を活用する。
(2) 国民生活に必要なものを生産し、供給する。
(3) 堅実経営に徹し、ゆっくりと着実に成長する。
日本の反省
上のブラジルの行き方に対して過去30年の日本の行き方は
(1) 日本は資源が無いという迷妄に囚われ貿易に過度に傾倒した。
(2) 必要であろうがなかろうが売れるものを作って儲けに走った。特に大浪費国アメリカ市場への大量輸出によって経済成長を実現してきた。貿易赤字が続けば当然ドル安円高になるが政府は公金を用いたドル買いによって円高を防止し、不自然なまでの輸出環境の整備に努めた。日本はアメリカの消費を支えるために米国債の購入や不動産投資、企業投資によって資金の供給を続けた。
(3) 戦後の日本経済を高度成長させたのは豊田佐吉、松下幸之助、本田総一郎などの小学校しか出なかったたたき上げの事業家や日立製作所、ソニーのような町工場に発する成長企業で何れも社長も一般従業員と同じ服装で同じ食堂で飯を食い、修身雇用を特徴とする日本式経営で成長した企業でした。
しかるに我々団塊の世代が企業の中核となった1980年代から日本式経営を忘れて米国式経営の物まねに堕し、コーポレートガバナンスやシナジー効果、プログレッシブユニティ等々わけの分からないカタカナ語に振り回され年俸制という名の不払い残業、株屋という日本独特の商売が成立するほど株主を粗略にしていた経営者が米国式経営学に習って株主を重視するようになったのは良いが同時に従業員を軽視して非正規雇用を増加させたことが今回の米国の不況を何倍にも増幅させて社会的危機を生じた原因だと思います。
以上をまとめると日本人が日本式経営を忘却して米国のもの真似に走った事が今回の経済危機の原因だと思います。それに対してブラジルは1970年代の天文学的インフレ、国民経済の破綻という深刻な危機を通じて体得した堅実な事業手法によって我が道を着実に歩んできた事が今日のゆるぎない経済成長につながったと思います。
それでは私たちは今後どのような二十一世紀の世界を作って行けば良いのでしょうか。その問いに対する私案を次回に提案します。
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市吉 修
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二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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