差出人: OsI
[osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2015年4月4日土曜日 22:56
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件名: 人類皆兄弟; 生物学的根拠
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人類皆兄弟
Alle Menchen werden Bruderとはベートーベンの歓びの歌の文句ですがこれは実は生物学的にも真実だと思います。例えば人間と類人猿が別れたのは500万年前だといわれますがその決定的な一歩は顎の筋肉を小さくする代わりに脳の増大を導く頭骨の突然変異でした。今日の人類は皆その突然変異を受け継いでいるのですから全ての人類は共通の祖先を共有していると言えます。その突然変異を起こした個人以外の大半の猿人の子孫は今日人間として存在していないのですから絶滅したわけです。すなわち生物の進化とは絶滅と相共に進展し、今いる人間は皆一人の祖先を共有しているわけです。もう一つの例はほんの数千人の現人類の祖先が数万年前にアフリカを出た時は皆肌の色は黒だった筈です。それが高緯度地方に広がるためには弱い太陽光に適応するために肌が白くなりました。現在肌の白い人が居住する地域においては肌の黒い人は自然淘汰されて子孫を残せなかったから白い肌への進化が生じたわけです。このように生物の進化とは絶滅と表裏一体の現象だと思います。
人間どころか地球上のあらゆる生物が究極の祖先を共有している事は細胞レベルでは疑い様の無い真実です。
子々孫々への影響は15代まで
個人の影響を遺伝子について見ると一世代下るごとに1/2になります。人間の遺伝子は全部で10万個程度と言われていますので15代経つと個人の影響は消えてしまいます。以前TVで見たのですが世界中の人のDNAを集めて一致度を測定すると例えばあるスペイン人に最も遺伝的に近い人は南米のインディオの人でした。骨髄移植などでも親兄弟よりも外国の人がHLAの型が一致する事はよくある事です。自分に最も遺伝子的に近い人間は地球の反対側に住んでいる人かもしれません。以上の事は先祖についてもあてはまります。15世代以上遡ればもう個人としての祖先は遺伝的には意味を失います。はっきり言えるのは今いる全人類は過去の全人類の子孫であり、将来の全人類の先祖でもあるという事です。
人種差別は無意味
以上の事実を踏まえれば戦争に悪用されてきた人種差別は全く事実無根です。大日本帝国で国民に刷り込まれた日本民族優秀論やナチスドイツが国民をたらしこむに用いたアーリア民族優秀論などは科学的に何らの根拠もありませんでした。今日でもパレスチナ人の土地を占領し、日常生活で耐え難い抑圧を加えているユダヤ人の祖とされるアブラハム、サラ夫妻は旧約聖書によると元はアブラム、サラーイというアラブ人でした。おそらくユダヤ人に最も近い人種は抑圧相手の当のパレスチナ人だと思います。今も世界のあちこちで宗教や人種、職業や国籍の違いを理由にした人間の差別が横行していますが生物学的に見ると無意味な妄想です。
真実を求めよう
以上のような知識は扇動政治屋に騙されないために必要不可欠な常識だと思います。それにしても荒唐無稽な見せ掛けの学説が世の不幸をもたらす事は世界のあちこちに見られるのではないでしょうか。
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* 市吉 修 Osamu Ichiyoshi
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* Human Network for Better 21 Century
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