差出人: OsI [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2013年10月21日月曜日 0:00
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件名: 都城同郷人会に参加しました。今日のNHK Special;うつ病の起源
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都城同郷人会が今日東京Grand Hotelにおいて開催されました。大雨にも関わらず100名近い参加者があり盛会でした。
この会は都城出身の先人が昭和29年に東京で学ぶ都城出身の学生のために寮を建てた事に発しています。この会の創設者である加藤信さんは来年百歳になられるそうです。まだ腰も曲がらず杖もつかず張りのある声で挨拶されました。今日の会の詳細は故郷振興のHPをご覧下さい。http://heartland.geocities.jp/osamu_ichiyoshi/
私が故郷会などに出て感ずるのは私達の数年前までの世代は横のつながりが強いが私達、今の60歳代より下の世代は弱いのではないかという事です。今回の参加者も大半は65歳以上の人でした。
今日の「NHK special ;病の起源」はうつ病でした。その起源は何と5億年前の魚類の誕生に遡ります。魚類はそれ以前に全盛を極めていた節足動物と違って中枢神経系、即ち原始的な脳を供えていたのが画期的でした。危険を察知すると脳から体の各部にホルモンを出して迅速な行動を可能にしました。危険が去るとホルモンの分泌がとまって体が回復するのですが危険が常時あると体の回復ができなくてうつ病になります。従って魚にもうつ病があります。
魚類から両生類、爬虫類、哺乳類、人類へと進化するのに応じて人間の脳は次々に上にかぶせるような形で進化、巨大化してきました。それに連れて天敵による危険、危険の記憶、言葉による情報の伝達とうつ病の原因が拡大しました。人間の場合は実際に存在する危険ばかりでなく想像上の危険、不安の影響も大きいという気がします。
人間の中でもうつ病が無い例としてアフリカのはっハッザ人が紹介されました。ハッザ人は原始のままの狩猟採集生活をしており、獲物は全員で完全に平等に分ける原始共同体に住んでいます。そこには孤独と格差がありません。孤独はチンパンジーにもうつ病を生じる事が放送で示されました。人間の社会では更に格差がうつ病の大きな原因になっています。他人から命令されて働く人程ストレスホルモンが高い事が実証されています。逆に責任が重すぎてうつ病になる人もあります。何れにしろ人間社会の中では格差と孤独がうつ病の大きな原因だと思います。
人間関係が希薄になると孤独ばかりでなく、社会の格差も強まります。現在の社会問題の根は不安定な雇用にあると考えています。非正規雇用で雇い止めされて寮も追い出されてホームレスになる可能性があるだけでも人間には大きなストレスが生じます。こうなったのは中国を始めとするアジア諸国が低廉な労賃を武器に世界市場に参入した30年前からです。日本の経営者はそれに対抗してひたすらコスト削減に走り労働者の賃金切り下げに狂奔しました。労働者側は負け戦一方で非正規雇用の全面導入を許し、不安定な雇用、低賃金、長時間労働に苦しんでいるわけです。片や企業は大手100社で260兆円と言う膨大な内部留保を溜め込んでいますが、これは経営者としては恥ずべき事態だと考えています。即ち開発努力を怠って来たのですね。私は経験から分かるのですが、従業員と会社との一体感が無くては画期的な技術開発はできません。日本の大企業は労働者を切り捨てることによって自らの技術開発力を損なってきたと思います。半導体、無線通信、PCなど30年前には世界市場で日本が圧倒的に強かった分野で今や日本企業の競争力は壊滅の状態です。その責任の第一は勿論ぼんくらな経営者にありますが、同様な責任は労働側にもあります。即ち私が工場で働いていた頃労働組合の職場委員とか支部委員などの役を殆どの仲間が嫌がっていました。また選挙にも面倒くさがって行かない人が多かったですね。この横着な行動は結局労働組合の力を弱め、自民党の横暴を許し、今多くの非正規雇用者、中小企業の皆さんの苦境をもたらしていると思います。個人の利己的な行動が結局は孤独と社会格差、先行き不安な雇用と貧困、絶望的な不利益として自分に跳ね返って来ているのではないでしょうか。
問題の根が分かれば解決の道も見えてきます。
[1] 平等
世界の三大宗教と言われる仏教、キリスト教、イスラム教の教えに共通するのは何でしょうか。それは人間の完全平等です。神の前には人は皆平等というのが高度な宗教の教えであり、現に多くの人々に救いを与えて来た事は上のうつ病の起源から考えてもよく理解できます。
[2] 学問
上の三大宗教の教えの深さはその創始者たちの深い苦悩とそこから解脱する道を得るまでは死んでも退かない覚悟で考え続けたことです。それは学問の分野でも全く同じです。人生や社会の問題から逃げずに考え抜く以外には問題の解決はありません。自然は人間の言葉をしゃべらないので自然科学においはなおさら研究すなわち、観察、問題の発見、仮説を立て、実験で確認する事以外には道はありません。数学は実験に当たるのは論理的な証明ですね。たたけよ、さらば開かれむ。研究せよ、さらば理解できむ。
[3] 対話
人と人とが孤独と社会格差の拡大を阻止する道は対話です。イエス・キリストは汝の敵を愛せよと言いましたが私は「汝の敵と対話せよ」と言いたいですね。社会的連帯も全て対話に基礎を置いています。敵対勢力とも対話する、これ以外に社会の安定も進歩も無いのではないでしょうか。
[4] 自由と責任
人間の社会とアリや蜂の社会の違いは何でしょうか。それは人間の自由だと思います。アリや蜂は生まれた巣の一員として働き、一生を終えます。個々の虫には独特の個性は殆どありません。人間も近代以前には生まれた境遇で社会的な地位が決まっていました。近代の社会革命によって自由と平等は基本的人権として確立しました。個人の自由が無い前近代においては社会が個人を決めたのに対して人権を基本とする近代社会は個人が社会を決めると言えるでしょう。自由人が構成する組織は責任の分担により成立します。自由とは即ち責任ですね。
人間の自由と平等
人間の対話は対等なる人の間に成る
人は自己との対話で思考す。
思考において人は自由なり
人間の自由とは人間の平等なり
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* 市吉 修 Osamu Ichiyoshi
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* Human Network for Better 21 Century
* http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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