差出人: OsI [osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp]

送信日時: 201439日日曜日 23:56

宛先: 'OsI'; 'Etsuro Mori'; '市吉修';

件名: 3.5院内集会報告、国家と自然法、お知らせ

 

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<1> 3.5院内集会報告

空襲被害者援護制度の確立を求める会で、参議院議員会館B104号室で13:30より行われました。空襲被害者は大阪、名古屋からも参加者がありました。国会議員も超党派議員が全部で20名近い参加があり各自から激励の挨拶がなされました。その中ではNHK討論でおなじみの福島瑞穂、小池晃氏などもありました。

続いて「戦時下の防空法と国民」という題で大阪空襲訴訟弁護団の弁護士大前治氏の講演がありました。大前氏は水島朝穂氏との共著「検証 防空法」(法律文化社)がありその内容から防空法の問題点が紹介されました。

引き続いて戦争孤児の皆さんの体験報告がありました。何れも語り尽くせない内容がありましたが時間が来たので5時に散会しました。

 

<2> 問題点

戦争孤児の証言では空襲時に父は家を守るために後に残り、先に母親と子共を逃がしてそれが永遠の別れとなった場合が多いのですが、その原因が分かりました。何と政府が防空法において住民に「逃げるな、消火せよ」と避難を禁じていたのでした。また各種通達で「焼夷弾は怖くない、手袋をしていれば火傷しない」などとたわけた事を大真面目で説いていました。これは竹槍訓練と同類の全く現実離れした単なるスローガンでしたが、現実にそのために避難が遅れてあたら貴重な命が失われ、膨大な数の戦争孤児を生じました。「子供は天皇の赤子」という教条も学校で大真面目に教えられたにも関わらず全く空疎なスローガンで戦後の「民主」日本国は最もか弱い戦争の被害者の救済を全く行いませんでした。約20万もの戦争孤児が生じたのにろくな調査もせず、戦後の国会でも政府はその数2千と答弁する有様で、上野の地下道にたむろする「浮浪児」を収容して檻に入れる「浮浪児狩」をしただけでした。日本国の欺瞞と無責任な行動には一日本国民として私は怒りを覚えます。外国人の強制連行、強制労働や従軍慰安婦問題も同様です。戦後米軍が進駐して来た時も日本国政府は「良家の子女を守るため」と称して米軍兵士向けの売春施設を作りました。戦後に初めて実現した女性国会議員によって売春禁止法が成立するまでの我が国は人権、なかんずく婦人の人権に関しては全くの後進国でした。江戸で有名な吉原も華やかなのはトップ花魁だけで大半の花魁は膨らむ一方の借金に縛られて抜け出す事のできない性的奴隷であり、病気になってもろくに治療もされず、病死した花魁を川に遺棄する事すらあったそうです。真に嫌な事ではありますが、このように人権意識の低かった我が国の歴史は確り見つめる必要があります。

大都市の無差別爆撃はヒトラーのゲルニカ市攻撃と共に皇軍の渡洋航空隊による重慶爆撃が世界で先鞭をつけたのでした。渡洋爆撃に拍手喝采した日本人も多かったようですが、その因果が巡って我が身に返ってきたものが日本全国の大空襲とその極めつけの広島、長崎への原爆投下でした。皇軍の驕りが結局無数の日本国民を滅ぼす結果になりました。その責任の重い者ほど軍人恩給によって手厚く遇する一方でその被害者である一般国民、中でも最もか弱い戦争孤児に対して国家としての責任を何ら果たして来なかった日本国は民主国家としてはまだまだ未熟なのではないでしょうか。

 

<3> 法学の貧困

条文になった法律の前に国の基本法としての憲法があり、憲法の前に人間社会の根幹としての道徳があると思います。道徳は法学上の自然法であり、生物に例えれば自然免疫です。私は日本国はここが弱いのではないかと感じています。平等な戦争被害の補償を求める戦争被害者の訴訟は仮に「戦災被害者補償法」なる法律が無いにしても日本国憲法の「法の下の平等」(14)と「国、及び公共団体の賠償責任」(17)だけでも十分勝訴になったはずだと思いますが皆様、どう思われますか。

 

<4> が薄ければ道は危うし

毎年3万人もの自殺者が出る原因を私は考えていますが、一つの可能性として戦中戦後に教育を受けた世代の人間不信にあるのではないかと推測しています。昨日まで「鬼畜米英」と教えていた学校が戦後手の平を返すように「米英は民主国家」と教え始め、学校での最初の授業が教科書の墨つぶしであった世代は「人間不信」が強いと思います。もし鉄道飛び込み者の多くが70-80歳の世代であるとしたらその推測が当たっている可能性があります。この件に関してご存知の方があればお知らせ下さい。

 

お知らせ

<1> STF セミナー

  三月、四月のセミナーは下記URLをご覧下さい。

http://www.stf.or.jp/top/index.php

ご興味があればお誘いの上参加願います。

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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi

* 二十一世紀を楽しく生きよう会

* Human Network for Better 21 Century

* http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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