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件名: 二十一世紀企業研究会 ; 地震と原発被害に思う
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原発時代の終わり
極めて稀な大地震と津波によって引き起こされたとはいえ、安全神話が崩れた今は日本においては原発の時代は終わりではないでしょうか。「想定外」の事態とは便利な弁解です。「想定外」の事態でも安全なシステムが求められます。
原発に代わるもの
原発のような一極集中型の発電システムに代わって多極分散型のシステムに移行して行くと思います。例えば各地の変電所に発電設備を併設してその地域の電力を供給すると共に相互に接続して電力の融通を行う相互補完的なシステムです。大体市町村単位で発電所を持つ感じです。そのことによって原子力のような始末に負えない種類の発電ではなく、安全な火力や水力発電を用いることができます。ダムを作らずとも川のあちこちに何箇所も小さな水力発電所を作ることができます。また火力の原料は燃えるものならごみでも良いのではないでしょうか。それぞれの地域の山には間伐もされず立ち枯れて行く木が大量にあります。市町村の範囲なら山から発電所までの木材の運搬も容易です。発電システムは従来一極集中発電システムを前提として国の政策として進められてきました。一極集中の真ん中から見れば石油資源の無いわが国のエネルギー政策として原子力、それも燃料を燃やしながらより沢山の燃料が得られるという魔法のような高速増殖炉を目指すのは自然な勢いです。それが全く絵に描いた餅に過ぎない事は今回の原発事故で明白になりました。他方日本の各地に住む人の目から見たら地域に水力や木材などのエネルギー資源が無尽蔵に有ることは見えそうで見えて来ませんでした。なぜなら物事は注意して見なくては見えないからです。我々の多くは電気は各地の独占的な電力会社の事業であると
思い込んでいるのではないでしょうか。そして独占的な利権を与えられている代わりに広域に電気を供給する義務を負う電力会社が一極集中しか考えないのは自然の道理です。今回使用済み燃料棒が放射能と熱を出し続ける始末の悪い代物であることが明白になりました。原発を続ければそれが無限に増えて世界を放射能汚染することは明白です。最終的な解決法のないまま原発の推進に邁進してきた政府と企業の責任は重大です。その迷妄が取れれば今回の原発事故も全く意味の無いことではなかったことになるでしょう。
市吉