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送信日時: 平成 20年1月12日土曜日 23:00
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件名: 二十一世紀企業研究会
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二十一世紀企業研究会とは
「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
JALに物申す
今回の宮崎への帰省においては一月前にJALの往復切符を予約していました。会社勤務時代から海外出張は殆どJALを使っていましたのでJAL Mileage
ClubのID, PWを打ち込んでJALの予約ページに入り予定表を見ると株主優待というのがバカに安いのでクリックするとすいすい予約ができました。宮崎まで往復35,800円です。当日羽田で券を買おうとすると株主優待券を見せろと言われました。そんなものは送って来なかったというとそれなら例の35,800円は片道料金であり往復ならその倍になると言われました。
そこで往きだけ券を買って帰りはキャンセルしました。私はJAL Mileage Clubの会員は株主並みに待遇してくれるのかと思って喜んでいたのですが今回の出来事では詐欺に会った気がしました。
(1) 株主優待のボタンをクリックした時に「あなたはJALの株主ですか」というDialog Boxを出すべきだと思います。
(2) すいすいクリックして往復35,800円と確認メールが届いているものが土壇場で実は料金が倍になりますというのはインターネットに多々あるクリック詐欺と言われても仕方ないのではないでしょうか。
JALもANAも経営哲学を間違っていないか。
宮崎で妹夫婦と会食した時にその話をすると彼らはJALとANAの株を持っており、株主優待を利用して安価に飛行機旅行をしているとのことでした。会社が株主に有利なサービスをするのは当然ではないかというのが彼らの考えであり、世の中の常識のようです。私はここに根本的な誤りがあると思います。即ちアメリカ流の「会社は株主のもの」という考えを鵜呑みにしていると思います。このような考えではJALとANAの成長性は低いと思います。如何に株主とは言え
正規料金の半額でサービスをしていたら利益が出るわけがないでしょう。これでは飛行機を利用しない株主がバカを見ることになり、やがて株主は頻繁に飛行機旅行をする人だけになり、株主優待の分一般利用客から余分の運賃をふんだくらなくてはなりませんから競争力が落ちてやがてつぶれてしまいます。会員制のクラブなら知らず、天下の大企業が経営学のイロハも知らないのにはあきれます。
会社は断じて株主のものではありません。一般の株主は儲けのために株を買うのであり、会社は何等恩義を感ずる必要はありません。米国流の「物言う株主」は単に利己的行動を取っているに過ぎないと思います。一般に日本の株主は物を言わないので日本の会社は長期的な視点に立った経営が可能なことが日本式経営の利点であると言われて来ました。反面では経営者が他社との株式持合いなど株主の権利を無視した経営を行い、株主総会で株主の追求を逃れるために総会屋という日本特有の集団に頼るなどの欠点もありました。株主の権利は尊重しなくてはなりませんがさりとて株主重視も行き過ぎると返って会社の経営を危うくしてしまいます。
それでは会社は誰のものでしょうか。それは社会のものだと思います。会社は社会に提供するサービスの対価として収入を得るのですから会社の利益の源泉は一般社会です。株主は何等会社に対する利益の源泉ではなく反対に会社から株主へ配当という形で利益を還元します。株主に対
する利益の還元はあくまでも配当であるべきだと考えます。
JALの経営がうまく行かないのは当日の飛行機で明らかでした。正月の午後4時発という絶好の時間帯にも関わらず搭乗率は10%そこそこでした。
宮崎空港でSNAのカウンターに行くと1/8の始発便に特割が一つだけあるというので予約しました。23,100円です。早朝にも関わらず当日の搭乗率は100%でした。
社会の発展とは何か
宮崎行きの飛行機の中で帰りの方法を色々考えました。投機のため石油が値上がりして飛行機運賃はまた値上がりするそうですが、全国を安価に旅する方法はないかと考え、Ferry boatに思い当たりました。後日宮崎港に行って調べると宮崎-大阪間の最低運賃は何と一万円そこそこでした。しかも夕方出て翌朝到着ですので、時間のロスは小さいです。家族旅行や、定年後の観光旅行には好適だと思いました。
一月三日に都城で同窓会があった翌日、山田町に行って親類、知人を回って来ました。吉都線は朝夕と昼頃しか電車が無いので往きは足車を駆って山田町に行きましたが、帰りは谷頭から電車で都城を経由して宮崎に帰りました。谷頭は無人駅で待合室には椅子が5個ほどおいてあるだけです。待つこと約一時間で来た電車は二両編成でバスと同じく乗る時搭乗券を取って降りる時払います。暗くて寒いプラットホームに入ってきた車両に乗ると明るくて暖かい社内は八分の乗客でした。本数が少なく車両が小さくとも時間が正確で頼りになる鉄道はやはり地域の貴重な足であると思いました。
社会の進歩とは効率一辺倒で新しいものに飛びつき、古いものを捨て去るのではなく、可能な範囲で古いものも残り、利用者の選択の幅が広がることであると思いました。
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
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