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送信日時: 平成 19年12月17日月曜日 0:43
宛先: 省略
件名: 二十一世紀企業研究会
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本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。
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二十一世紀企業研究会とは
「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究
する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
Working Poor
ついさっきNHKのWorking Poor 3を見ました。前にWorking Poor
1,2も見ていましたが、働いても生活保護以下の収入しか無い状態
に陥るとそこから這い上がるのが極めて難しいのが良く分かります。
私の米国勤務時代の1983頃当時のReagan大統領がThe homeless
are homeless by choice.と演説して物議をかもしましたが、今も
当時とあまり変わっていないようです。当時の日本は一億総中流と
言われる平等性の高い社会でしたが世紀末のいわゆる失われた10年
の中で今や米国に次ぐ格差社会になってしまいました。貧困率は
米国の17%に次いで日本は15%という不名誉な状況です。
小泉内閣のころ自己責任という言葉が流行語になりましたが、
それだけで格差社会を是認するのは社会の指導的立場にいる人は
無責任としか言いようがありません。自分は破綻した国庫からバカ
高い給料を取っているのを考えると二重に無責任だと思います。
番組で見るとWorking Poorの原因には共通するものがあると思い
ます。例えば離婚が多いですね。病気や借金などがきっかけになり
家庭不和が高じて離婚などの家庭崩壊に到ると子供に与える心の
傷はとても深いものです。少子化に関連して晩婚化が問題になって
いますが逆に早すぎる結婚も離婚の原因になっていると思います。
また妻を病気で亡くして父親がうつ病になり、娘二人が進学を諦め
て低賃金の仕事で家庭を支えている場合もありました。
路上生活をしている三十過ぎの男性は進学を諦めると同時に夢も
放棄したとの事でした。
ある米国の男性の場合は700万円の借金をして大学教育を受けたが
失業してその借金が大きな重荷になっていました。
公的な奨学資金制度がもっと整備されていたら上の人達には別の道が
開けていたと思います。
またある老夫婦の場合は国民年金の満期に5年足りなかったとかで
80歳の今一銭も国民年金が出ていないとの事でした。これなどは国
による一種の詐欺ではないでしょうか。少なくともかけた期間に応
じて80%の年金は支給するべきだと思います。
Working Poorは全般的に親兄弟姉妹との連絡が少なく、Homelessに
なると社会とのつながりも切れて人間らしい感情も失われて行き
ます。恐ろしい状況です。Working Poorの問題を解決しなくては
今は中流にいる人でも不安でたまりません。
地方再生
先週は同じくNHKで「どうする日本、少子高齢化の進む地方の再生」
という番組を見ました。65歳以上が住民の半数以上で10年以内に
消滅する可能性のある村を限界集落と呼びますが、今や全国到る
所限界集落だらけです。しかし日本の各地には見事に再生を果たし
つつある地域もあり、非常に元気つけられました。
一例として長崎県の山間地の取り組みは昔ながらの田舎の生活を
都会の人たちに経験してもらう事で特に高校の修学旅行に人気が
あり、既に来年の予約が埋まっている状態だそうです。
今日のNHK「難問解決、ご近所の底力」は三重県津市の駅前スーパー
が撤退して地域の年寄りが困っている問題を取り上げました。限界
集落はなにも山間僻地だけでなく県庁所在地の真ん中にもあります
ね。これにも問題の解決を実現している村の例が紹介されました。
詳細はNHK Onlineを見て下さい。
各地の勇気付けられる取り組みにも共通点があります。
(1) 地域住民の連携と助け合い
(2) 地域住民の発想により、地域の条件にあった事業を行う。
(3) 地域のボランティアによる所が大きく、無借金経営。
(4) 行政には頼らない。必要なら住民から働きかけて利用する。
提案
[1] インターネットを用いた生涯学問網
Working Poorに陥るきっかけが進学できなかったことにある
場合が多いようです。教育費の問題は少子化の原因ともなって
います。これは学問に対する誤解もあると思います。貧しくて
進学できないから学問ができないというのは大いなる思い違い
です。蒸気機関車を発明したGeorge Stevensonは早くから炭鉱
で働き学校に行けなかったので18歳になるまで字も読めません
でした。発明王エジソンも小学校にも行きませんでした。彼らは
単なる機械の発明ではなく実に新たな産業を創造した偉人です。
それに比べれば学歴、学位、資格などにこだわる我々は何と小さい
ことでしょう。学校教育と学問を混同している一般人の誤謬には
実に深刻なものがあります。
幸い今日のインターネットを用いれば万人に安価な学問の場
を提供することができます。私の自主門学会には大学、大学院
レベルの通信工学の資料を一般公開しています。これは現在私
自身の技術教育事業にも絶大な力を発揮しています。
一つ提案ですが皆様も各位の専門知識を資料化してインター
ネットに公開して頂き、相互にHyperlinkを張りませんか。各自
の専門分野をつなげることにより対象分野の拡大と深化が可能に
なります。ネットを広げて行けば既存の如何なる学校にも勝る
普遍学問の場を万人に提供できるのではないでしょうか。
[2] インターネットを駆使した企業連合
これは遂行団方式のSOHO連合によって人が全国何処にでも居住し
て全国規模の事業を行う二十一世紀企業です。現在通信分野
で熱い注目を集めているWiMAXの技術教育について私が実行主幹、
私の元の同僚が営業主幹となって事業を遂行しています。私は
自分の作業小屋で長年集めた膨大な書籍とインターネットを駆使
して調査、研究を重ねて教材を作り、営業主幹から話が来れば
全国何処にでも出かけてC&C基礎技術講座やWiMAXその他の通信網
設計技術講座の講義を行う事ができます。また近くの能開大の
図書館で専門分野の文献調査を行うことも出来ます。技術研究
に関する限り退職前より研究環境はよくなったくらいです。
SOHO連合は典型的な二十一世紀企業であり故郷振興にも有効な
事業方法であると考えています。
詳細は二十一世紀を楽しく生きよう会のHPをご覧下さい。
[3] 食料と木材、エネルギーの自給
昨日は家内と東京Big Sightで開催されたEco Products展に行きま
した。会場の広さと人の多さに驚きました。新たな産業への転換
の息吹を感じました。
石油の枯渇でバイオ燃料の需要が高まり、そのあおりで食料が値上
がりしつつあります。加えて輸送費の値上がりは日本の農林漁業の
復活の条件が整いつつあると感じられます。
仮に食料だけでも自給すれば10兆円規模の産業の創造を意味し、
約200万人の新規雇用を生み出します。しかも食料輸出国の食料
の価格の低減によりその国の消費者の生活向上にも寄与します。
木材の自給は寒帯林や熱帯雨林の違法伐採を減らし、地球温暖化
問題の解決にも有効です。また温暖で豊かな降雨量に恵まれた国土
に毎年育つ草木から効果的にアルコールを生産する事ができれば
エネルギーの自給も不可能ではないと思います。
結論
貧困の解消と日本再生は深く関連しており、その実現には新たな
産業への構造変革が必要です。インターネットを駆使した普遍学問
と二十一世紀産業の創造と実践はそのための有効な道であると確信
しています。要は人と人の連携ですね。我が国は結いとか講とか呼
ばれる地域的、人的連携の長い伝統があります。今日では更に
インターネットにより時空間や業種を越えた人と人のつながりが
可能になっています。これを駆使して貧困の解消と日本再生を実現
することは不可能ではないと確信しています。
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* e-mail; osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
* TEL/Fax; 042-761-7318
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