差出人: OsIPortable <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp> 送信日時: 2016年3月5日土曜日 22:26 宛先: 件名: RE: 超高齢化社会 ; 一人で生きる覚悟 転送歓迎 配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信 または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀世界研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊か に生きられる世界」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。 一人でも生きる覚悟 父の住む高齢者対応マンションに一年余住んで思う事は人間は心中でもしない限り人生の最後を一人で生きる時 期があるという事です。ここの住民の大半は女の人ですが、皆一人住まいです。ここに入る時は二人だったが伴侶 に先立たれて一人になっている人もおられます。父の場合は70年間連れ添った妻に先立たれてもう半年になりま した。父も最近は「早く迎えに来てくれ」とか「早く浄土に行きたい」とか言うようになりました。聞くところによると他の 住民も同様なようです。皆さん、一人でも生きる覚悟に乏しいようです。 篠田桃紅 103歳になって分かったこと 人生は一人でもおもしろい 幻燈社 この本の著者は画家で戦後40歳を過ぎて渡米されNew Yorkを拠点に活躍されて来た方です。篠田さんの生き方 を一言で言えば自然体で生きる事と言えるのではないでしょうか。お父様の遺言は「結婚せよ」だったそうですがそ れには従わず自分の生き方を貫いてこられました。 天上天下唯我独尊 これは釈迦が生まれるとすぐに天地を指さして言ったと伝えられています。その伝説の虚実はともかくその内容には 深い意味があると感じます。釈迦はシャカ族の王子として何不自由ない子供時代を過ごしましたが、青年期に人生 に生病老死の苦しみのある事を知り人生の無情を感じてその原因を探究せむと家族の嘆きを他所に頭を丸め、僧 衣を纏い、王宮を出て市井に出て道の探究の旅に一歩を踏み出しました。釈迦の苦悩は家族も人の苦しみを止め る事はできないどころかその愛情が心の執着となり苦しみの原因にすらなるという事であった思います。長年にわた る勉学、苦行と思索の末に釈迦が辿り着いた結論は上述の命題だったのではないでしょうか。人はそれぞれ個人な のであり、それ以上でも以下でもないと言う事です。これに対して世の人は血筋、家系、学校歴、資格、職業、職場 や社会での地位などにこだわり随分無駄な苦しみを生じているのではないでしょうか。 一人でも生きる覚悟があれば却って世の人は友になる のではないでしょうか。釈迦は悟りを開いてから最初は他人には到底理解してもらえないだろうと考えていましたが 梵天に勧められて思いなおし布教を始めました。人は一人でも生きる覚悟をすればしがらみが無いぶん却って人と の共生もうまくいくのではないでしょうか。 人間は 世代を上れば祖先を共有し 世代を下れば子孫を共有す 個人の跡は世代毎にぞ半減し 人間の海に消え入る 人は宇宙において人間の一をなし 己において一つの宇宙なり 己が命を全うすべし 生まれる時も死ぬ時も 人は人にぞ看取らるる 世の人の生きる術なる、 人によらざるものは無し 体は人によりて生きるも 心に人は一人立つべし 世は人のより合いになる 人はし合ひて幸せにならむ 人は結婚して家を創造す 結婚は新たな責任と自由を生ず 己が事は自ら行い 家の事は共に行うべし 子ができたらば共に育てて 子の事はその子のために行うべし 家は家のためにはあらず 人のためにあるなり 私が以上の詩に込めた事は世間では大方本末転倒しています。中国には孔子の直系の子孫と称する人がいるそ うですがそれにどんな意味があるでしょうか。おそらく私でも世代を遡れば孔子の子孫であると思います。遺伝子的 には現代人の半分位は孔子の子孫でしょう。遺伝子よりも孔子の教えを学ぶ人こそ真の孔子の子孫であると言える でしょう。 大日本帝国憲法第一条には「大日本帝国は万世一系の天皇これを統治す」とありましたが学問的には無意味です ね。古代には何回か王朝の交代があった事が考えられるし現に継体天皇の例もあります。戦後熊沢天皇なる人が 出ましたがおそらく日本人は全員遺伝子的にはどれかの天皇の直系の子孫だと思います。 超高齢化社会の構築においては以上の事、即ち人間社会の構成単位は個人であって家では無いこと、人間の社 会は本来人間の助け合いの組織である事、人は天上天下唯我の存在である事なのです。小泉内閣の時に「自己 責任」という言葉がはやり、非正規雇用を解禁してその結果米国と一、二を争う格差社会を生じた事を思えば安倍 内閣の標語「一億総活躍社会」が社会福祉の切り捨てにつながらないか要注意ではないでしょうか。 ************************************** * 市吉 修 Osamu Ichiyoshi * 二十一世紀を楽しく生きよう会 * Human Network for Better 21 Century **************************************