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送信日時: 平成 20年8月4日月曜日 1:33
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件名: 二十一世紀企業研究会
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超インフレの恐怖
昨年橋本図書館で浅井某著「最後の2年間」という本を読みました。第二次世界大戦後の新円切り替えでお金の価値が1/100にもなり国民が戦争中に強制的に買わされた国債が一斉に無価値になりました。言わば国が国民から借りたお金を踏み倒したわけです。最近アフリカのウガンダで新10億ドル札が発行されました。天文学的インフレが国内経済が破綻した事を端的に示しています。浅井氏は日本の膨大な財政赤字から同様な事が2007年までに日本で起こると予言し、その対策として外貨預金を推奨していました。
私は浅井氏にeメールを送り仮に浅井氏が予言するような円の価値の暴落が起こるとしたら日本からの輸出が容易になって30年前と同様に日本から世界への一方的な輸出超過が生じて円の価値が再び上がる筈だと思うが如何という質問をしましたが、何の回答もありませんでした。
財政再建は国内経済にどんな影響を与えるか。
私は昨年日本再生私案という題の一文を公開しました。その中で国債発行を廃止して現在実質50兆円の一般予算を30兆円で賄い20兆円は国債の返還に当てることを提案しました。予算圧縮に伴い自衛隊の装備から戦車などの無用の装備を廃止し、旧軍隊から引き写した複雑な階層を3つに圧縮して現在のITを活用した実行組織に改める事、首相を始めとする政治家や最高裁判事、特殊法人の理事などの報酬を半減すると共に公務員の下限は引き上げて非常に平坦な給料体系とする事を提案しました。年俸5,000万円の首相の報酬が半分の2,500万円に成ったからと言って首相が生活に困ることはありません。年間収入が200万円の人の収入が300万円になれば生活は大幅に向上します。それは直ちに消費の拡大となって経済成長に寄与します。最近の10年間に日本は米国の真似をして高額所得者の所得税を半分近く減税してきました。その主張は所得税が高すぎると働く意欲が無くなるとか、お金が税金の安い海外に逃げてしまうという事ですが本当にそうでしょうか。私は昔野球の王貞治選手が全盛時代に収入が一億円を越えた時に6割は税金で持って行かれると話している記事を読んだ事がありますが、それで王選手はやる気を失うどころか年間40本以上のホームラン記録をその後何年も続けて行きました。
国の一般予算が半減すれば各種の補助金は平均的に半減しますが、その結果国民経済は沈滞してますます不景気になるでしょうか。私は反対に活性化すると考えています。国の予算は小さくなっても国債の償還は国民に毎年20兆円のお金が戻ることであり、これを活用すれば経済は返って活性化するのではないでしょうか。仮にそのお金が活用されずに銀行預金に入るとしてもその影響は単に金利が更に下がるだけの話で浅井氏が予言したような超インフレにはならないと思います。
経済の基本は生産力にあり
現在世界的に食料、燃料、木材等の原材料の価格が高騰しています。その影響は我々庶民の家計を直に圧迫しています。過去20年間デフレが国民経済の大問題であり、インフレ待望論なる主張すらなされたものですが、図らずも今やインフレが大問題になってきました。ここで何もしなければ前述の浅井氏の予言や現在のウガンダのような超インフレにならないとも限りません。ところが食料、燃料、原料の価格の高騰はとりもなおさず日本の農林漁業の復活と再生の絶好の機会であると思います。別に10ha以上の農家だけに出る政府の補助金をあてにしなくても、1haの田畑があれば自家で消費するより二倍の米や野菜は生産できるので農業収入は増えると思います。木材にしても然り。超インフレが起こるのは第一次世界大戦後のドイツのように敗戦で産業基盤が破壊された上に膨大な賠償金などという人為的な経済破壊が加わる事によって物不足が解消不可能になった場合や40年前のOil Shockや現在の石油や食料の価格の高騰のように社会的大変革や誤った政策や、無理な経済活動によって物の流通が阻害された場合です。価格の高騰は物の供給が増大すればやがて自然に平常値に戻るはずです。今日の産業の生産力は膨大であり、物が不足すれば供給の増大と共に価格は平常値にもどります。即ち前述の浅井氏等が予言するように老人の虎の子の貯金が無価値になる程の超インフレなどという事はないと思います。特に日本のように自然に恵まれた我々は恐れるものは何も無いと思います。私の庭に生えている強力なアカザ、スベリヒユ、シソ、どくだみ、オオバコ、タンポポなどの雑草ですら食べられます。石油はいつか枯渇しますが、日本の国土の7割を占める山林や、田畑に毎年成長する植物を材料とするバイオ燃料は太陽系が続く限り尽きることはありません。この自然の生産力に人間の生産力が加われば我が国は資源小国どころか世界でも稀な資源大国になると思います。4,000万人近い人口が何百年も鎖国が出来た国は世界にも珍しい資源大国でないはずがありません。
生産力の本は学問にあり
人間の生産力の本は人と人との知識と情報の交換、協力関係、研究開発と事業化であり、その根源は学問であると思います。それが学校教育よりも遥かに広大にして根源的なのは国民経済が政府の補助金よりも遥かに大なる事と同様です。
結論は次の漢詩にまとめられます。
学問立国、人間交流、国民共立、産業興隆
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
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