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Subject: 二十一世紀企業研究会
配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀企業研究会とは「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
パレスチナ子どものキャンペーン
昨日目白の聖公会にてガザでこどもと学校の支援を行っているNPOの報告会に行きました。イスラエルによるガザの爆撃で1500人近い人が死にその半分近くはこどもでした。今日はNHKラジオでガザで負傷者の救援に当たった日本人医師の話がありましたが空爆に曝される恐怖は想像を絶するものです。大人は語ることによって多少とも発散できますが、それができない子供に対する精神的ストレスの影響が心配です。恐怖と悲しみのあまり外界に無反応になった子供もいるそうです。長期的な悪影響が心配されます。このNPOは既に10年以上の活動実績を持つ会です。私もできる限り支援して行こうと考えています。今月2/18には10:40より参議院議員会館にて院内集会があるそうです。誰でも参加できるのでご興味があればHPをご覧下さい。
経済成長の源泉
今第n年度の国民総生産(GNP)をGNP(n)と表記します。総生産のうち比率d(<<1)の部分は翌年以降に効果が持続する新たな価値の創造だとします。すると翌年のGNPは
GNP(n+1) = GNP(n) + d・GNP(n) = (1+d)・GNP(n)
毎年のdがほぼ同じであればn = 0を基準年として
GNP(n) = GNP(0)・(1+d)^n
即ち指数関数的な経済成長が起こります。
麻生政権がやろうとしている一時給付金の効果はどうでしょうか。
一時給付金はその名の通り一時的な効果しかありません。単に過去の蓄積から一定額をその年度のGNPに加えただけです。式に書くと
GNP(0) = GNP'(0) + s・M
ここでMは一時給付金でありsは消費された(spent)割合です。GNP'は一時給付金が無い場合のGNPです。n年後のGNPは
GNP(n) = GNP(0).・(1+d)^n = (GNP(0)' + s・M)・(1+d)^n
仮に一時給付金が全額消費されたとしてもその効果は
M/GNP'(0) = 2/500 = 0.4(%)
他方一時給付金は我が国の場合は財政赤字の増大を意味します。利率をrとするとこの間財政赤字の増大は(1+r)^n・Mとなります。税金によって国庫に戻る増加分は税率をtとすると、国庫で見た一時金の効果は
t・s・M・(1+d)^n - (1+r)^n・M = M・{ t・s・(1+d)^n - (1+r)^n }
となります。
通常t・s << 1ですからd>rでない限り、即ち国債の利率以上に投資効果率dが大きくない限り正味の効果は得られません。仮に皆が一時金を貯金してしまえばs = 0 ですから単に損失のみが残ります。
以上より経済成長には次の方策が必要になると思います。
(1) 永続的な真に価値ある事業の開発に投資する。上のd・GNP+GNP
(2) 開発効率の増大 g・(d・GNP)
ここでgは開発投資の効果係数。n年後の経済成長率は(1+g.d)^n
これから
a.真に必要なものに投資する事。問題の発見が重要
道路事情が悪かった30年前は確かに道路建設は喫緊の課題でした。今は医師不足、看護、介護士不足、格差問題、貧困問題などが緊急の解決を要しており、例えば奨学資金を充実すれば数年で目に見える効果が現れてきます。
b.上の(2)のためには新たな生産方法と生活様式、社会制度の創造
が必要です。上のgとは創造力を表す係数と考えられます。例えば遠隔教育の活用により教育コストの低減と生涯学問による産業効果の実現、新たな産業方式により地場産業の興隆と地産地消による生活コストの削減と環境の改善などです。過度に輸出に依存した産業構造の脆弱性がさらけ出された今回の不況を教訓にして内需主体の産業構造に転換する事も必要不可欠です。
政府の機能は社会の秩序の維持、社会基盤の整備、公共の福祉であり、その経済的役割は富の再分配です。富の創造はあくまでも民の創造力に由来します。二十一世紀企業研究会の目的も人が自ら立ち相互に連携して豊かな産業社会を創造する所にあります。
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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以上の提案に対してML会員の方から一時給付金を寄付して民間の奨学資金に役立てようというご提案を頂きました。それに対する私の返信です。
貴重なご意見をありがとうございます。
私も大賛成です。
私は高校進学のとき町の奨学資金と日本育英会の奨学資金を貰いました。大学では大学院まで日本育英会の奨学資金を頂きました。また大学在学中にサンケイスカラシップを得て一年間の米国留学もさせて頂きました。それらの奨学資金無しには私の学校教育は中学校までで終わったと思います。奨学資金制度には今も深く感謝しています。
現在日本に来ている外国人留学生、外国人労働者家庭の子供達は現在の不況の中で一般国民よりも困難な学習環境に苦しんでいます。また交通遺児のためのあしなが奨学基金などは高々数十億円の資金で細々と事業を続けているようです。
それに比べたら2兆円は天文学的な金額でありその一割でも集まれば国家規模の事業になると思います。しかも数年後には資金の返還も始まり、長く回転しながら有用な人材を輩出し続ける事ができます。
実に素晴らしいご着想だと思います。私も全力で加担させて頂きたいと思います。
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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