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またしても

この日記の機能を今更理解しました、風望です

どんだけ説明書読んでないんだって感じですが
今更にこの日記は、続きを読む、っていうクリックしないと先が表示されない機能があるそうで
ついでに日記が種類ごとに分類できるそうで
折角なので、4キリ4の合同サイトみたいに、時折小話置くのもありかなーとか思いました

のでやってみた、ルク坊で、ウォルカとイシュカとシーナとシャルトです


続き・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


《 名前の呼び方について・ルックの場合 》

「ねえ。」
 短くルックの声がした。
 声を聞いたのは3人で、そのうち2人が顔を上げた。
 そうしてその2人はお互いを見る。
 今呼ばれたのはどちらだ、と顔に書いてあった。
 ルックを見れば彼の視線が向けられる先で分かるかと思ったのだが、彼は手元の本に視線を落したままだ。
 ただ2人が困惑していれば、苛立った表情でルックが顔を上げる。
「何無視してるのさ。」
 視線を向けられたのはシーナで、その時初めてルックが呼んでいるのは自分なんだと知った。


「ちょっと。」
 後ろから呼ぶ声がしてウォルカとイシュカは立ち止まった。
 同時に振りかえり、やぁルック、と言ってウォルカが笑う。
 ウォルカが呼び止められたのなら自分は何処かに行っていた方がいいのだろうか、とイシュカが思っていれば、隣で笑っていたウォルカが首を傾げた。
「イシュカ、どうしたの?」
 不思議そうなウォルカの表情と。
 自分に向けられているルックの視線に、彼が持っている書類の束。
 その時ようやくルックに呼び止められたのは自分なんだとイシュカは知った。


 なんて事がレアスター城では多発していた。
「それでオレは物凄く疑問なんだけどさ。」
 ファレナの英雄とトランの英雄と都市同盟の軍主。
 その3人が揃ってウォルカが使っているレアスター城の客室に集まっているから何事かと思えば、ただの雑談。
 それなら美味しいお茶も菓子もあるからと遠慮なく混じったシーナがじっとウォルカを見た。
「何?」
「何でウォルカは、あのルックの短い言葉で自分が呼ばれてるって分かるんだ?」
「………、は?」
 シーナの言葉にウォルカは目を丸くした。
 意図的なのか無意識なのか分からないが、名前を呼ぶ事なく短い言葉だけで済ませようとする、ルックのあの呼び方。
 2人きりならいいのだが、3人以上いればただ困惑する。
 それなのにウォルカだけはちゃんと区別が付くようだ。
 ねぇ、と呼ばれて。
 なに、とすぐに返事をする。
 特別ルックの声に変化はない。
 ウォルカを呼ぶ時も、他の人達を呼ぶ時も、淡々とした声。
 シーナには、そしてここにいるイシュカとシャルトも、その変化は分からない。
 けれどウォルカだけは正確に理解する。
「どうしてって…、言われても…。」
 聞かれてウォルカは視線を彷徨わせた。
 特にこれといって意識をした事はない。
 呼ばれたから返事をして、そうでないから返事をしない、ただそれだけだ。
「というか、何で分からないの?」
「分かるかよ、あんなの。なぁ、イシュカ。」
「え?う、うん…、ごめんなさい、ボクはちょっと分からないです…。」
「どうして?」
「聞きたいのはオレ達の方だって。」
 3人が分かる分からないを繰り返しているのを聞いて、シャルトがお茶の入ったカップを置いた。
「あのさ、シーナ君。」
「え?」
「この話題、続けていいけど、結局最後はただの惚気話だよ?」
「………、あ。」
「別にボクはウォルカに存分に惚気てもらっても、全く構わないんだけどね。」
 やってしまった、という顔のシーナと、惚気話だよ、と言ったシャルト。
 少しの間意味が分からなかったウォルカは、でもすぐに驚いたように声を上げた。
「ちっ、違う、シャルト、違うから!」
「うん、キミが進んで惚気話をしたわけじゃないのは分かってるよ。でもこの話の行き着く先なんて、相手がルックだから、しかないじゃない。」
 慌てるウォルカを余所にシャルトはのんびりお茶菓子を食べる。
 訳が分かっていないイシュカには、後でシーナ君が教えてくれるからね、なんて無責任な事を言って。
「まだ想いを通わせて数か月程度なのにね。」
 そうして、にこりと笑うシャルトを見ながら、シーナはようやく気が付いた。
 この話題を振った自分が馬鹿だったんだ、と。


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原稿の合間の息抜きでした
他の人の場合が出るのかは、知らない!