なぜ磨く?                            


  WAXとコーティングを比較した場合、どちらにも長所・短所があります。
 
  WAXの最大の長所は、油脂類のかもし出す「艶」です。
  特に、洗車傷の入り出した塗装へ使用した場合には、多少「傷」を見えにくくする
  
ため、より艶が出た‘ような’効果が感じられます。

  短所としては、(1)有機物であるがゆえ「酸化」しやすい、(2)水玉コロコロのレン
  ズ 効果によってつまようじの先で突付いたような小さな窪みができやすい(3)ほこ
  りを吸い寄せやすい、そして(4)効果の持続期間が2〜4週間と短いというようなこ
  とです。

  効果の持続期間が短いため、常に「艶」を感じるような状態を保つためには月に1〜
  2度のWAXがけが必要になります。
  ここで問題なのが、頻繁にWAXをかけることによりさらに傷が入ってしまい、その傷
  を隠すためにまたWAXをかけるという悪循環に陥ってしまうということです。


  では、コーティングはどうでしょうか。

  コーティング最大の長所は、強固な保護皮膜効果が長期間(1年前後)持続する
  
ということです。
  無機物質から成るため「酸化」もしにくいですし、静電気も起こりにくいのでWAXの
  ようにほこりを吸い寄せません。
 
  一般的に言われる短所としては、「傷」を覆い隠す効果が少ないのでWAXよりも
  「艶」を感じにくいことです。
  しかしこれも、先に述べたような「隠さねばならない洗車傷がない」ような場合です
  とほとんど変わりません。
 
 現に、私の車(‘99式)のボンネットは
 磨きをかけ洗車傷をなくし、塗装自体が
 本来持つ「艶」を出した上で、右半分は
 WAX、左半分はコーティングを施してあ
 ります。

 これを見たお客様から、「きれいですね
 〜」というお褒めの言葉はよく頂戴する
 のですが、「右側の方が艶がありますね
 」という指摘をたまわった事は今だかつ
 て一度もございません。
 また、このことをご存知の方が、まじまじ
 と見られても「区別はつかない」とおっし
 ゃいます。

 WAX並みかそれ以上の艶は欲しいが、WAXの持つデメリットは絶対的に避けたい。
 その上で、良好な状態を少しでも長く保ちメンテナンスの煩わしさを軽減したい。


  そのような要求を満たすためにはどうしたらよいのか?

  私は、丁重な磨き(半端では効果は知れてます)により塗装本来の「艶」を引き出す
  べく入念な「下地作り」をした上で、その「艶やかな下地」を持続性の長い最新の
  コーティング剤で保護していくことが最もよいと考えます。

  だから、

私は、「磨き」による「下地作り」に時間をかけます
それはまさに真剣勝負であり
一日仕事では絶対に不可能です