「POPSTYLE ALL ABOUT」

 (読売新聞 6月16日夕刊)

旬の人物を、見開き2ぺージの上から下まで使って紹介する新聞史上最大規模の
人物特集、読売新聞夕刊の「POPSTYLE」の「ALL ABOUT」で、
加山さんが特集されました。

記事の内容については、下を見てください。

加山雄三 ALLABOUT

「若大将」と言えば、加山雄三。今年で73歳になり、俳優・ミュージシャンとして駆け抜けた芸能生活も50周年を超えた。えっ、もうそんなになるの?だが、鼻をかきながら「幸せだな〜」とはにかむ姿は、相変わらずさわやかで若々しく、あこがれ影響を受けた人たちは世代を超えて数知れない。
音楽や趣味について語る言葉の
数々からは、彼が今でも「若大将」であり続ける理由が浮き彫りになってくる。

記念ライブ「泣いた」

 4日は日本武道館で50周年記念ライブを開いた。前半、ヒット曲メドレーで得意のギターを披露。「ブラック・サンド・ビーチ」「走れドンキー」などアップテンポの曲で、エレキギターの鋭くとがった音が空気を切り裂くと、約1万人のファンのボルテージは最高潮に。勢いそのまま突入した後半は、50周年記念で結成した「加山雄三とザ・ヤンチャーズ」のメンバーのTHE ALFEE、さだまさし、南こうせつ、谷村新司、森山良子が登場。「(若大将シリーズの映画で登場した)京南大学が実在すると思って上京したのに、なかったのでショックだった。」(谷村)など爆笑エピソードを明かした。
 最後は「50周年おめでとう」の思いを込めて「君といつまでも」を観客とともに大合唱。事前に知らされていなかった加山は、「久しぶりに泣いたよ、オレ。こんな幸せな50年はありません」と感極まっていた。

かやま・ゆうぞう 1937年4月11日、横浜生まれ。

父は俳優の上原謙。慶応大学卒業後に芸能界デビュー。映画「若大将」シリーズで絶大な人気を獲得した。黒沢明監督の「椿三十郎」「赤ひげ」にも出演。尊敬する山田耕筰と團伊熊球磨の名前が入ったペンネーム、弾厚作として作曲も手がける。「海 その愛」「君といつまでも」「サライ」などが代表曲。

「モーツァルトの足の裏が、
   見えるところまでは作れればいいね」

 モーツァルトの作品を時系列で「K.626」まで付した「ケッヘル番号」に
ちなみ、自作曲に「Kナンバー」をつける。
現在、「夜空の星」(K001)から「ハーモニー」(K508)までの508曲を作曲。まだまだ創作意欲は衰えない。

「いくら年を取ろうが、好きな音楽に今も昔もないんだよね」

 クラシックや昔の歌も聴くが、今どきの歌のチェックも欠かさない。4台のiPodには、常に新曲がダウンロードされていて暇さえあれば聴いているという。
 お気に入りの歌手は?と質問すると、「絢香、キマグレン、倖田来未、桑田圭祐、SOULHEAD、元ちとせ・・・、坂本冬美の「また君に恋してる」もいいよね」。ポンポンと名前が挙がってくる。
 還暦を祝って1997年に作られた「60CANDLES」が、日本初の本格的なトリビュートアルバムと言われている。TUBE、槙原敬之、カールスモーキー石井ら、彼を慕う豪華な後輩ミュージシャンが参加した。

「息子たちに面白いゲームが出たら
         教えろって言ってあるんだ」

 「狂」が付くぐらいテレビゲームが大好き。ゲーム機は何台も持っている。特に好きなシリーズは、「バイオハザード」「ファイナルファンタジー」「鬼武者」。腕前もかなりなもの。「バイオハザード」は銃を使わずナイフのみでクリアし、「鬼武者」も一時間以内でクリアしたという。
 現在はまっているのは「バイオハザード4」。「(敵キャラクターの)クラウザーに手こずっててさあ。反射神経を要求されるんだよね。何回やってもやられちゃうんだよ。もう頭に来る」
 「「鬼武者3」もすごいよね。安土桃山時代の日本と現代のパリが時空のゆがみでつながるなんてストーリーをよく思いつくよね。感心するよ」。
語り出したら止まらない。

「船を造る金を稼ぐために芸能界に入った」

 船も大好きだ。設計図は自分で手描きする。「これまでの24台中5,6台を除いて全部自分が設計した」。今はソーラーパネルで動力の電気をまかなう電気推進船(エコシップ)を造る構想を膨らませている。「初めてのことってワクワクするじゃない。どんどん面白いアイデアが浮かんでくるんだよ」

「田沼雄一になることが、僕が生まれてきた意味だ」

 ニックネームの由来は、映画「若大将」シリーズ(1961〜81年)で演じた、田沼雄一。頼まれたら嫌とは言えないさわやかなスポーツ万能の主人公だ。
自身も雄一と同じくスキー、
サーフィン、スキューバダイビングなどを得意としている。特にスキーは大学時代、国体に2度出場したほどの腕前だ。
そのため加山と雄一を同一視するファンも多かった。
「僕は
いつまでも若大将であり続けたいと思っている」

 最後に、若者たちへメッセージをもらった。

「世の中を変えたければ、人任せではなく、まず自分がエネルギーを出し切れているか考えよう。何事も念ずれば花開くんだ。思い通りにならなくても、「どうせ」と投げやりにならないでほしい。念じてから実現するまでには時差があるんだから、少し待ってみようじゃないか」。

「私の転機」 平原綾香

 私が歌った「Jupiter」をすごく気に入ってくれて、CDを持って宣伝してくださっていると聞き、驚きと恐縮、そしてうれしかった思い出があります。
 クラシック音楽にお詳しくて、ピアノを弾きながら歌っている姿が、とても好きです。クラシックのカバーアルバム「my Classics」を作ろうと思ってご相談した時に、「俺だったら、ドボルザークの「新世界」だなー」とおっしゃってくださいました。「新世界」は私にとって転機になる曲となりました。とてもお若いですね。私も加山さんの今の年になっても、加山さんのようにいられたらいいなと思います。すてきな歌声もあこがれです。

「理想の人物」「強さ見習いたい」 キマグレン

 KUREI

 自分が「こういう大人になりたい!」という夢が具現化した理想の人物。かっこよくて、料理ができて、歌も歌えて、今でも船に乗り潮風を感じる姿が最高!

 ISEKI

 今も変わらずステージに立ってLIVEを続けている加山さんがすごい。将来の自分の理想の姿である。大変な時でも笑顔で前向きに進んでいける強さを見習っていきたいと思う。

10年06月17日新設
10年11月02日更新