「論文発表成功!!」 | ||
12月12日ー14日に米国で開催されるPRDC2011*で論文発表するために米国に行ってきました。 *The 17th IEEE Pacific Rim International Symposium on Dependable Computing 息子から「お父さん、もうアメリカへ行くことは最後かも知れないので直ぐに帰って来なくていいよ」と冗談ともつかず言われていたので それに悪乗りしてゆっくりくることにしました。結局、12月11日から21日まで10泊してきました。 以下にその記録を記します。 第1日:成田へは新百合ヶ丘11時発のリムジンバスで行きました。乗り換えなしで便利だからです。 フライトはANA NH006便17:05発ロスアンゼルス行きです。チェックイン時のセキュリティチェックは厳しく、上着を脱ぎ、ベルトを外し、靴も脱がされました。また、全身もX線写真でチェックされました。 セキュリティチェック後、ANAのラウンジへ行き、インターネットを使いました。ラウンジでは簡単な手順でWiFiが使えました。 クラスはエコノミーでしたが、食事は2種類から選択、アルコールは何でもありでした。 予定通り、ロスアンゼル空港(LAX)に到着しましたが、入国審査は凄く込んでいてかなり時間がかかりました。指や手の指紋がとられ、顔写真が撮られました。 空港からホテルへは、スーパーシャトルという乗合自動車をインターネットから申し込んであったのですが、乗る場所が分からず、その会社に電話を試みたり、うろうろしてしまいましたが、 結局、Information(案内所)を見つけ、聞いたらすぐに分かりました。7人位が同乗し、Pasadenaへ向いました。ちょうど同じシンポジウムに参加する広島大学の先生も同乗し、お友達になりました。 ホテルWestinでチェックイン後、知り合いになった先生と一緒に近くのレストラン"Pizza Kitchen"で昼食をとりました。大きなピザを1枚、ぺロリと食べました。おいしかったです。 食後、部屋に戻り荷物を出して明日からの準備をしました。ディナーはフロントで知り合いの先生方と合流し、5人で近くの中国レストランP.F.Chang'sへ行きました。 第2日:朝食はシンポジウム会場にContinental Breakfastが準備してあるというので早めに行き、シンポジウムレジストレーレーション後、パン、サラダ、果物などをいただきましたが、これで十分でした。 第一日目のメインイベントはカリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA)名誉教授のDr.Avizienisによるキーノートアドレス"Can We Build a Sufficient Dependable System for the Manned Mission to Mars?" (我々は火星への有人飛行のために十分な高信頼性システムを構築できるか?)です。内容は目的達成のための課題抽出から解決策まで詳細なお話でした。 現在、79歳ということですが、まさに"Forever Learnig, Forever Young !"(一生勉強、一生青春!)の実践を見た気がして勇気付けられました。 その後は自分が関心があるテスト領域の発表などを聴講しました。 昼食は、NEC時代にお世話になった方がホテルを訪ねて来て下さったのでご一緒しました。この方は、NEC退職後、ロスアンゼルスでIT会社を起こし、社長をされているのです。事前に今回の発表の件をメールしましたら、 ホテルまで訪ねて下さったのです。お会いするのは30年以上振りでしたが、昔から変わっておらず、懐かしい話や近況などのお話で時間の経つのも忘れました。ITの本場でご活躍されているのは凄いことと思いました。 第3日:PRDC二日目のキーノートアドレスはNASAのジェット推進研究所のDr.Muirheadによる、"Space Exploration Challenges for fault and Health Management(故障と健康管理に関する宇宙探査課題)"でした。 パサデナはNASAの宇宙開発の発祥の地のようで宇宙探査に関する発表が多いようです。その後、二つのセッション分かれて個別発表が行われました。 私は以前から国際学会で質問してみたいものだと思っていたのでチャレンジすることにしました。自分の得意な分野であるSystem Dependabilityに関する発表に狙いを定めて質問しました。 「あなたの発表内容はCritical Digital Systemsに関するもので主に物理的な故障に関するものですが、最近ソフトウェアミス、ヒューマンエラー、セキュリティ問題も多いと思いますが、あなたの対象システムではどうですか?」というような 質問をしました。すると相手はソフトウェア品質に関して熱心に長々と回答し、最後には私の近くに寄ってきて身振り手振りを交えて説明してくれました。私は何か規準に従って評価していることを言っていることは分かったのですが細かいことは分かりませんでした。 しかし、満足したように「Thank you!」とうなずくと嬉しそうな顔をしていました。その発表の質問は私の一つだけで終わりました。セッション終了後、座長が私を追いかけて来て名刺交換を求められました。 午後のメインイベントは午後のJPLツアーでした。JPL(Jet Propulsion Laboratery:ジェット推進研究所)は、NASAの無人探査機等の研究開発及び運用に携わる研究所であり、 カリフォルニア州パサデナにあります。NASAの宇宙開発計画や宇宙探査計画の技術開発に携わり、宇宙船や惑星探査機の設計など技術面を担当しています。 米国の宇宙開発計画において、月着陸船や、火星探査機、外惑星探査の機材開発などで大きく貢献しており、 パイオニアやボイジャーをはじめとして、火星探査機マーズ・エクスプロレーション・ローバーのスピリット・オポチュニティや 土星探査機カッシーニもこの研究所で開発されたということです。また、各人工衛星/人工惑星/探査機を管理・運営するためのディープスペースネットワークも、このJPLに帰属しているようです。 ホテルからJPLへは貸し切りバスで約30分程度で着きました。まずビデオで概要を見た後、いろいろな施設を見学しました。 Space Flight Operations Facility, Mars Science Laboratory Project, Spacecraft Assembly Facilityなど興味深く見学しました。 ホテルに戻った後、Banquet(懇親会)が行われました。私はここでDr.Avizienisに自己紹介し、写真を撮ってもらうことに成功しました! 第4日:PRDC三日目は、いよいよ私の発表です。発表は2つのセッションが並行に行われ、私はそのうちのSession 8 "Virtualization and Analysis of Systems"の最後の発表でした。 時間は12:00−12:30です。直前に隣に座っていた学生らしき人に写真を撮ってもらうことを頼みました。 座長はDr.Wen氏で、私もよく知っている先生でした。発表は25分、質疑応答は5分です。発表は何回も練習していましたので大体予定通り終了し、いよいよ質疑応答に入りました。 最初の質問は前に陣取っていたデューク大学の目の鋭い先生がさっと手をあげて「あなたはFailureと同じような意味でAccidentを使っているが、Failureの方が正しいのではないか?」というような意味の 質問でした。これは想定内の質問で「我々の検討対象は実際に利用者に影響を与えたfailureのみであるのでAccidentを使いました」というと「User level failureか」と言って納得してくれました。 二つ目の質問は「あなたのデータには自然災害は入っていますか?」というものでした。これには「入っています。対象が重要な情報システムなので・・」という舌足らずのものでしたが納得してくれちたようで 座長は拍手をして終了宣言してくれました。終了後、座長から「分かりやすいプレゼンテーションでした」とお誉めの言葉を頂きました。これで今回の夢へのチャレンジは無事終わりました。 第6日〜第10日:第6日目に飛行機でロスアンゼルスからサンフランシスコに移動し、4泊しました。カリフォルニア大学バークレー校、スタンフォード大学、Apple本社、電化製品大型量販店Fry's、サンノゼなどを 見学しました。さらにサンフランシスコ夜景ツアー、NAPAワイナリーツアなどにも参加しました。 夢のような10日間でした! その他、下記のようなイベントに参加しました。 ・9/1、10/2:日本信頼性学会「情報システム信頼性研究会」 ・9/8:ITコンピタンス研究所で「スマートテレビについて」講演 ・11/10:FTCフォーラムへ参加 ・12/5:研究室忘年会に参加 ・12/12−14:PRDC2011へ参加 スーパーシャトル Dr.Avizienisの講演 ジェット推進研究所にて 坂東発表 カリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA) サンフランシスコの夜景 ロバートモンダビワイナリー ロバートモンダビワイナリーでテイスティング アップル本社にて 電化製品大型量販店Fry's Caltrain Bart カリフォルニア大学バークレー校 スタンフォード大学 サンフランシスコ・フィッシャーマンズワーフでクラムチャウダーを食べる サンフランシスコ・フィッシャーマンズワーフ | ||
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