在宅自立支援型介護のノウハウ集

6.徘徊は危なくない限り、自由に任せ、そっと付いて歩く。
徘徊は止めても止まりませんので自由に歩かせておくしかありません。母の場合、信号 を見ずに渡りますから、必ず誰かがそっと付いて行く必要があります。せめて一緒に歩ければ楽なのですが、本人が拒絶 することが多いので少し間をおいて隠れるように付いて行きます。まるでストーカです。しかし、近所の人は 分かっていますから、「大変ですね」とか「頑張って」などと声をかけてくれます。
基本的には、本人の自由に任せ、そっと付いて上げるのが本人にとって一番良いようですが、本人が帰り道を迷っている場合や 余りにも時間が長くなってきた場合には家に帰るように仕向けます。仕向ける方法は、行かせたくない方向に先回りして待ち構えて いると母は嫌がってクルッと向きを変えて後ろに戻って行きます。これを利用して自宅へ誘導していきます。また、偶然にバッタリ会った 振りをして「あらっ、坂東さん! 偶然ですね。同じ方向に行くから一緒に行きましょう。」などと言うと付いてくる場合もあります。 本人も家に帰りたい気持ちになっている場合はこの方法がうまく行きます。
(2004.1.15)

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