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介護レポート:2004年5月度
「幻聴、特に人の話し声が頻繁に聞こえているようです」

今月も母の身体の体調は良かったです。食欲はあるし、睡眠もよくとれるし、ときどき散歩(徘徊)もします。 しかし、痴呆の方は否応なく進んでいるようです。 このためか、先月以上に徘徊が減り、幻聴が増えました。(徘徊の詳細は徘徊実績に示す)
幻聴状態に入り込むと他人の言うことはきかなくなるので介護する側にとっては扱いにくくなります。

 10月11月12月1月2月3月4月5月
合計848分763分855分1282分1010分430分240分185分
回数32回28回26回31回36回12回17回12回
1回当り時間26.5分27.3分32.9分41.3分28.1分35.8分14.1分15.4分
1回当り60分以上3回3回6回10回3回4回0回0回

前にも書きましたが、幻聴には、雨が降るような雑音が聞こえる場合、音楽が聞こえる場合、人の話し声が聞こえる場合があります。 最近の特徴として、”あっちの人”(注.母は幻聴で聞こえてくる人の声を”あっちの人”と言っています)の話し声が聞こえるケースが多くなりました。 さらに、その人と会話をしているのではないかと思われるケースもあります。これらの例を下記に示します。

例1 意味ある内容が聞こえてくる例
「あっちの人が、私は何もしていないのに私が悪いと何回も言っている。」
その後、「私は悪いことはしていないというと、今度は『すみません、間違いでした。』と何回も謝っている。」
「あっちの人が、『坂東愛子さんはどうして病気にならないの?』と何回も聞いている。何も特別なことはしていないと言っても、 『そんなことはない』と何回も言っている。私を信用していないようだ。」
例2 断片的な言葉が聞こえてくる例
「あっちの人が、坂東愛子さんの給料日、と言っている。 給料日って何?」  
例3 意味のない言葉が聞こえてくる例
「あっちの人がユーメショ、ユーメショと何回も言っている。ユーメショって何のことだか知っている?」
以上ですが、私たちとしてできることはできるだけ現実世界に戻してやることです。そのために有効なのは、母の自叙伝を読んであげること、 「瀬戸の花嫁」と「母さんの歌」を聞かせて会話を取り戻すことです。それが成功するには、そばで母の心の動きを読んでうまいタイミング を見計らって声をかけることです。現実の世界に戻す時間を増やしてあげれば、きっと痴呆の進行も遅れるのではないかと考えて努力しています。

○母との会話
1.NHKの朝の連続ドラマ「天花」を見ていて
私は、NHKの朝の連続ドラマはいつも見ており、現在の「天花」も見ています。 母はほとんど見ないのですが、ある日、主人公の天花がお父さんにひどく叱られる場面をたまたま見たときの会話です。
「あの人(お父さん)は、自分がやっていることが一番だと思っている。 世の中が変わってきていることを知らないのだよ。こんな人は死んだ方がよい。」と言ってカンカンになって怒りました。
「これ、劇だよ。」
「劇にしてもひどすぎるよ。こんなの見たくない。」と言ってそっぽを向いてしまいました。

○体操選手権のテレビを見ていて、選手と一緒に自分も着地姿勢をとる母
  
(2004年5月3日撮影)


(2004年6月20日)

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