それでは我が日本の20世紀後半の高度成長はどんなものだったのか?
 この下の「戦後日本経済成長の軌跡」のグラフ一枚が戦後日本経済史を雄弁に物語る。読む人、使って解説する人の知識経験次第で無限の情報を秘めている。講義の冒頭で自らの生の体験を踏まえ、このグラフを読む。かつて20世紀の奇跡とまで羨まれた日本の高度成長を支えた財政金融政策がいかにして維持困難ないし逆に弊害になっていったかを講義した上で、バブル経済の発生と崩壊後の長期停滞の分析に入っていく。


  
  棒グラフは実質GDPの対前年度伸び率を(左目盛り)、折れ線は1955=100の指数(右目盛り)を表す

 ところで、この後はどうなるのか、先ず人口を見てみよう

上のグラフは、よく知られている人口の高齢化を、何歳以上の人口が総人口の何%を占めているかという、5歳刻みでの上からの累積構成比で(例えば直近2008年でいえば、65歳以上が22.1%、70歳以上が15.8%、75歳以上が10.4%、80歳以上が5.9%という具合に)やや長期間トレースしてみたものである。
 1930年から1955年までの間は殆ど変化がないので、1955、1970、1980、1990、2000の各年の国勢調査と直近2008年の速報値をグラフで比較した。1955年、1990年と2008年には数値を表示しておいた。

ご覧の通りで、敢えて解説を要しないと思うが、例えば、80歳以上人口は、1955年0.5%、70年0.9%と1%未満であったのが、1990年には2.4%、2000年3.9%、08年5.9%とこの18年に飛躍的に上昇している。因みに08年の80歳以上5.9%を更に細かくみると、85歳以上2.7%、90歳以上1.0%(1970年の80歳以上より多い)となっている。最近話題の行方不明者問題もあろうが、統計的にはネグリジブル。

上から3%ラインは、1955年では70歳だったのが、80年には75歳、95年頃に80歳、直近では85歳近くにまで15歳切り上がっている。上から10%のラインは、1955年で55歳強、70年60歳、2000年70歳強、08年75歳となっている。

このグラフでは、古いところは出ていないが、総人口の丁度真中になる年齢層(50%ライン)は、1955年までは22〜3歳、70年29歳、85年頃35歳であったが、このグラフでも判る2000年が43歳、08年は45歳弱となっている。高校を卒業して勤続25周年の表彰を受けても、まだ自分より年上で大きな顔をしている年寄りが、 年下の人口より多くいるということで、これでは元気が出てこないのも無理はなかろう。
 筆者の世代の場合は、幸い1970年に29歳で年長組に昇格して今日に至っているので本当に良かったが、今の若者は気の毒だと思う。やはり高齢化は大変な弊害である。

 
因みに、日本の50%ラインの推移に直近入手可能の外国のデータを重ねてみたのが次のグラフである



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