みんなでしあわせになるまつり2006

バスの廃車体をサルベージし続ける男・海和さんが取り組んでいるまつりが宮城県栗原市で行われると聞いてはいましたが、なかなか予定が合いません。それでも、とにかくお忍びで現地に足を運んでみようということになりました。
1日目(8月5日)の細倉マインパーク会場へ行くことはできませんでしたが、2日目(8月6日)の六日町通り商店街会場へは何とか昼過ぎに到着することができました。
(撮影はすべて2006年8月6日)

会場を後にして

宮城県の海和さんから「今度祭りをやりますのでぜひ見に来てください」と連絡が入ったのは今年の春ごろだったでしょうか。「みんなで しあわせになる まつり」と言うのがいったいどんな祭りなのか。いまひとつ理解できないまま「ボンネットバスがたくさん集まる」「川中島バスのメモリアルバスも姿を現す」「日産自動車秘蔵の戦前のバンも来る」などと言う数々の殺し文句に誘われて、とうとう宮城県まで足を運んでしまいました。
くりでん栗駒駅前のボンネットバス試乗会の賑わいを通り抜け、商店街に入ってしばらく歩いている間に「ああ、こういう事だったのか」と合点がいきました。“レトロ”とか“昭和の風景”とか表現される姿を残した商店街の所どころに、往時の車が何気なく配置されている。そんな仕掛け一つで、この商店街にまた来て見たくなる、そんな気持ちにさせるのです。
もちろんこの祭りは今日だけのもの。明日からはまた普段の生活があり、実用に値する車が店の前に止まり、お店は本当に売れるもの中心の品揃えをし、お客も価格や品質次第で行くべき店を選んでゆくでしょう。 しかし今日、商店街の中を風変わりな乗物で行ったり来たりと忙しげに動き回る主催者の皆さんや、店の前に展示された自動車を眺めている人に対して「自分の店に入ってきてくれるんだろうか」と心配げな視線を送る商店の方の姿などを見て、とりあえず今日1日が何か一つのヒントになって、また何かが始まればそれでいいんだろうな、などと思いました。
もうあと少しで岩手県境というこの町を後にして、「来てよかったな」と思えた私がいました。

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