美浜町片川

三重県東牟婁郡御浜町片川

紀和町の矢ノ川の石垣を見て回っているときに熊野古道の語り部をしている方に教えていただいた。
「片川にすばらしい石垣の屋敷がある」・・・・という言葉で訪れた。

地区長の西田さんによれば、「村の入り口にあるお堂の鰐口の刻印に『宝暦二年正月』(1752年)とある。村の歴史はそれ以前からあったことになる。」
また、村の片川神社の神木を昭和30年前後に伐採したとき年輪を数えたが350あった。それからすでに50年ほど経っているから400年前には村が存在したことになるのではないだろうか」

400年前といえば西暦1600年。慶長五年のことであり、石積サイトである「石垣探訪」流の表現を用いれば「算木積完成の5年前」ということになり、因縁めいたものを感ずるのである。

地区長の西田さんにも紹介していただいたこのお宅、表の石積の合端の
緻密さは群を抜いている。

ピントが甘いせいもあるが、合端が見えにくいほどびったりとしている。あま
りに機械的すぎて面白みに欠けるような気もするが、石工の腕はそんな感
情は超越しているのではないかとも思えるほどすごい。

一日に1個以上作ってはならないと厳命されたこのお屋敷の造成は5年を
要しているというから、これまたすごい。