おとめ妖怪ざくろをチラ見する→作画監督が長谷川眞也!?
→あの前衛的だったウテナのキャラデザから、まあ随分丸くなって…
→ウテナ回帰。やっぱすごすぎる!という経由で突如として勃発した樹璃祭り。




あの美麗なDVDジャケっぽく。
ロケットペンダント描き忘れた!それ無くして樹璃先輩の胸元は語れないというのに!
縦ロールに気を取られてつい頭が大きくなりがち…

長谷川眞也の艶のある(が行きすぎて気持ち悪いぐらいなのが時に魅力な)
絵柄は真似ようと思っても真似られないよなあ。




デザイン的にはこっちのほうが良くできたかも。
ウテナといったら全裸でしょ!って最初思ったけど、彼女の場合は割と頑なに露出しないくせに
色気むんむんなとこが魅惑的だったので、自重(これでも)。
でもこれを描いた時は、伝説の瑠果・樹璃戦『空より淡き瑠璃色の…』をみた後だったので
あまりの瑠果の憐れさに「ちょっとは良い思いさせてやれよぉー!」という下心があったんだ…。



薔薇の花嫁姿みたかった、っていう声があの当時はあがったものですが
いま考えてみても、どうあがいても、やっぱり似合わないんだよねえ…
そう観客に思わせるということが、すでにキャラクター構築の大成功なんだと思う。
しかし長年悩みましたが、髪をまとめて頂ければイケるんじゃね!?て最近気がついた。
もし本編で花嫁姿があったとして、
そこで「センパイってスーパーモデルみたい」て言ってたウテナが(『見果てぬ樹璃』回)
「センパイ、そんなの、似合いませんよ」って言ったら、ものすごーく萌えあがると思う。
あたしの頭の中では、「そう?…君は酷いな」って三石琴乃の声が…聞こえるんだけど…!




以下、だらだら長々と語り。

いま、ほとんどのアニメは「見たまんま」で情報を伝えるものとなってしまったけれど、
少女革命ウテナという作品には「読み解かせる」「解釈させる」部分が大いにあった。
そういう意味で演劇や現代文学に近い気がする。演出がきちんとトリックになってた。

とくに29話『空より淡き瑠璃色の…』に施された演出はすさまじかった。
効果的で、簡潔で、美しい。
この回の絵コンテ担当は「橋本カツヨ」という名前ですが、実はこれは細田守の別名。
細田守といえば最近『時をかける少女』『サマーウォーズ』で一躍名を高めたアニメ監督です。
そのひとが10年以上前にコンテをきったのがこの29話ですが…
もう、もうね、この演出のすさまじさを見ると、
なんでこんなすごいことが出来る人が『サマーウォーズ』程度で評価されちゃってんの?ていう…
いや、いい作品なんだよ時かけもサマーウォーズもね。
でも、あんなあっさり小奇麗にまとめた作品に落ち着いちゃうのはもったいない。

その他にもすごいスタッフが集まってる。
脚本は榎戸洋司。エヴァ、セーラームーンの脚本もやってる。
全体の美術監督は小林七郎。宮崎駿の『カリオストロの城』、
押井守の『天使のたまご』『うる星やつら劇場版』、
最近では『のだめ』等に関わったプロ中のプロ、大御所です。
それからJ.A.シーザー…これはもう伝説。アニメ史上こんなすごい音楽はもうあるまい。

アニメ文化の基礎を作った人々が関わってた作品がウテナであるというのは確か。
その一方で、あれだけすごいものを作れる人たちがいるのに、いまのアニメが
使い捨て型というか、ファストフード程度のレベルに甘んじてるのは何でなんだろう。
まあ成熟期=停滞期ということでもあるのかもしれないけど。

そもそも昔みたいに30話以上が1クールだったらしっかりとしたものを作れるけど、
13話前後1クールで好評なら2期3期、という形では浅いものしか作れないよね。
だから「よくまとまっている」だけで評価されるし、綺麗な作画とか
キャラソンみたいなインパクトが無いとやってけないのかも。
裏には広告代理店のあくどさがあって、現場の零細化が進んでいる。
今は90年代に良い環境で育った豊かな人材がいるからいいけど、
今後のアニメ業界じゃ若手が育たないだろうなあ…

とにかく、ウテナはいまだにすごい名作だっていうこと!


これ、樹璃回ぜんぶ把握してないと演出の意図は分からないのですが、自分用においとく。
29話『空より淡き瑠璃色の…』ラスト6分が神。(Youtube)

・樹璃と瑠果の立ち姿一枚絵の美。
・『見果てぬ樹璃』戦との重ねあわせ。ほとんど同じ構図。だけど余裕なく真剣な樹璃。
・戦闘曲『わたし万物百不思議』とのあわせ。重低音コーラス、「樹璃!」、ペンダントが飛ぶ
・む、むなもと!の美!
・薔薇ではなく、ペンダントをかけて戦ってたんだよね。
    それが壊れた時点で彼女にとっては自分自身への敗北。
  樹璃は一度も戦いそのものでは負けてない。→最強説
・むしり取られた薔薇を写すカメラ。実は、雨が降る前から水滴がついてる→涙(この演出、鳥肌)
・決闘場は心を表す場。そこに初めて雨が降る。
・部屋の中の椅子の向きの変化。

ていうか、CG無しでもカメラワークと丁寧な作画と演出で、
これだけのスピード感と迫力あるものが作れちゃうのがこの時期のアニメだよなぁ。
今のアニメは技術があっても中身がない感じ…