2003年4月〜桜で染める〜
春、桜の季節ですね。ここ兵庫県南部では盛りも過ぎてしまいましたが、皆さんの
お近くではいかがでしょうか。「いろいろコラム」の記念すべき(?)第一回は、
この桜についてのお話です。
「桜を使って淡いピンクに染める」と聞くと、多くの方は、花びらを使って染めるのだろう、と
思われるのではないでしょうか。でも実際は、桜の花びらを使って染めてみても、ピンクではなく
灰色になってしまいます。あのきれいな桜色は、まだ花が咲く前の2月頃、桜の小枝を
煮出して染めるのだそうです。「花が咲く前」というのが重要で、花が咲いた後の枝で染めてみても、
灰色になってしまうとのこと。
桜の花のきれいなピンク色は、冬の間に桜の木の中で作られ、私たちは春になって桜が開花して
初めて、その色を目にすることができる。しかも、桜の花はすぐに散っていってしまう…、そう
思うと、なんだか神秘的な気がしませんか?
何気なく見ている桜の花も、また違った見方ができるのではないでしょうか?え?もう散って
しまった?では、来年の桜の季節、またこのコラムを思い出してくださいね。
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