マイルス・デイヴィス MILES DAVIS
1926 》1991
イリノイ州アルトン生まれ。
マイルスが18歳のある日、チャーリー・パーカーと偶然にも共演(運命か?)を果たし、彼はその後、ニューヨークのジュリアード音楽院に入学。その後チャーリーのバンドに加わる事となった。
1940年代のビ・バップ以降のモダンジャズのスタイルの変遷の常に中心に鎮座したジャズ界の帝王マイルス。クール〜ハードバップ〜モード〜エレクトリック・・・・・etc
音楽家として関わったシーンの幅は、一人の個性でくくれるような広さではありません。
マイルスのクインテットのメンバーを紹介するだけで、どれだけ凄い人なのか!が分かるはずです。
1947年には、チャーリー・パーカーやマックス・ローチのサポートを得て、初のリーダー・セッションを行う。
1948年に編曲家のギル・エヴァンスの協力を得て、ウェスト・コースト・ジャズの影響を受けた『クールの誕生』を制作。
第一期クインテットは1955年、ジョン・コルトレーン、レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズ。
1958年にはキャノンボール・アダレイを加えて、バンドはセクステット(6人編成)になり、レッド・ガーランドが退団したため、ピアノにビル・エヴァンスを迎える。
1960年にジョン・コルトレーンがグループを脱退、他のメンバーも随時交替。ここからしばらくメンバーは固定されず、この時期にソニー・ロリンズや、J・J・ジョンソンらと再び共演しているます。
1963年ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスがグループに参加。
1964年にウェイン・ショーターを迎え、マイルス、ウェイン、ハービー、ロン、トニーという第二期クインテットが確立。
演奏面でも作曲面でも4ビートスタイルのジャズとしては最高水準まで昇りつめた5人は、「黄金クインテット」と呼ばれ、マイルス自身も「偉大なバンド」と呼ぶほどでしたが、マイルスの健康状態悪化で活動の休止時期も長かったようです。
1975年以降は長い休息期間となり、1980年にマーカス・ミラーなどのサポートを得て活動再開。
1980年代はポップ色を強め、マイケル・ジャクソンやシンディ・ローパーなどの作品を取り上げたり、1991年の遺作『ドゥー・バップ』ではヒップホップのミュージシャンをゲストに迎え、最後まで時代を見据えて活動し続けました。
そんなマイルスの代表作を並べると全てのシーンに彼の影響が及ぶ事が歴然とします。おすすめCDを紹介すると、とてつもない枚数に・・・・・ということで、主に代表作を紹介しつつ、隠れた名盤も少しだけ紹介します。
公式ホームページはこちら。当然、英語のホームページですので、ご注意を!
は、JAZZ初心者の方にもおすすめの名盤です。
クールの誕生
1. ムーヴ
2. ジェル
3. ムーン・ドリームス
4. ミロのヴィーナス
5. バドゥ
6. デセプション
7. ゴッドチャイルド
8. バップリシティ
9. ロッカー
10. イスラエル
11. ルージュ
このアルバム・タイトルからクール・ジャズと呼ばれるシーンが始まります。
マイルス自身はビ・バップに限界を感じ、激しく早く音階を多用するアドリブから、抑制を効かせた独自のスタイルを模索し、1948年に編曲家のギル・エヴァンスの協力を得てて出来上がった作品がクールの誕生というわけです。
実験作というだけでなく、鑑賞に堪えるすばらしい内容で、古き良き時代のクール・ジャズで選曲も抜群。
深く、かっこよく、心地よい演奏なのですが、実はこの後、マイルスはクールジャズを演奏していないんです。
ラウンド・アバウト・ミッドナイト
1. ラウンド・アバウト・ミッドナイト
2. アー・リュー・チャ
3. オール・オブ・ユー
4. バイ・バイ・ブラックバード
5. タッズ・デライト
6. ディア・オールド・ストックホルム
7. トゥー・ベース・ヒット
8. リトル・メロネー
9. バッドオー
10. スウィート・スー,ジャスト・ユー
リラクシン
1. イフ・アイ・ワー・ア・ベル
2. ユーアー・マイ・エヴリシング
3. アイ・クッド・ライト・ア・ブック
4. オレオ
5. イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー
6. ウディン・ユー
ビ・バップの演奏にはない構成上の統一がなされている、マイルスの代表的ハードバップ作品です。
1曲目の「イフ・アイ・ワー・ア・ベル」では、マイルスの声に続いてカウントをとる指の音で演奏が始まるのですが、この一瞬の静寂がもたらす緊張感がたまりませんぞ!
カインド・オブ・ブルー
1. So What
2. Freddie Freeloader
3. Blue In Green
4. All Blues
5. Flamenco Sketches
6. Flamenco Sketches (Alternate Take)
ジャズの演奏原理に「モード」と呼ばれる新しい音楽理念を導入し、60年代のジャズシーンを主導する重要な歴史的役割を果たしたジャズ史的名演と言われる作品です。
しかし、後に本人は、これを失敗作と・・・・。
マイルストーンズ
1. ドクター・ジャックル
2. シッズ・アヘッド
3. トゥー・ベース・ヒット
4. マイルストーンズ
5. ビリー・ボーイ
6. ストレイト、ノー・チェイサー
7. トゥー・ベース・ヒット(別テイク)
8. マイルストーンズ(別テイク)
9. ストレイト、ノー・チェイサー(別テイク)
マイルスのモード・ジャズというと59年録音の上記『カインド・オブ・ブルー』が有名ですが、それに先立つモード・ジャズのファースト・ステップとして位置づけられているのが本作のタイトル曲。
この曲では従来のコード進行にもとづいたハード・バップとはひと味違う斬新な演奏が聴けます。
こうした歴史的な意味合いもさることながら、キャノンボール&コルトレーンを加えた3管編成による演奏はスケールが大きくダイナミックで、ジャズの醍醐味を存分に味合わせてくれます。
曲によってオープンとミュートを使い分けるマイルスのプレイは最高にカッコいい!
カインド・オブ・ブルーほど演奏に制約を与えずメンバーの個性が光る躍動感溢れるアルバムです。
マイ・ファニー・バレンタイン
1. マイ・ファニー・バレンタイン
2. オール・オブ・ユー
3. ステラ・バイ・スターライト
4. オール・ブルース
5. アイ・ソート・アバウト・ユー
1964年、ニューヨークはリンカーン・センターでのライヴ盤で、ライブ独特のノリの良さが楽しめます。トランペットの音の美しさと「瞬間」に紡ぎ出すアドリブの妙はマイルスならでは。
タイトル曲の出だしの気の持たせ方が人気の理由・・・・私は、やりすぎだと感じますが。
サンバディ・マイ・プリンス・ウィル・カム
1. Someday My Prince Will Come
2. Old Folks
3. Pfrancing
4. Drad Dog
5. Teo
6. I Thought About You
7. Blues No. 2 [*]
8. Someday My Prince Will Come [Alternate Take]
タイトル曲はディズニーの名曲だが、このような甘いメロディーもマイルスの手にかかると立派なモード・ジャズに変身!
シーツ・オブ・サウンズが完成の域に達したコルトレーンは(すでに退団し、ゲストとしての参加だったが)マイルス・スクールの卒業演奏のような堂々としたゆとりと風格を見せています。
マイルスはというと、われ関せずにミュート奏法の美学を淡々と聞かせてます。
マイルス・イン・ベルリン
1. マイルストーンズ
2. 枯葉
3. ソー・ホワット
4. ウォーキン
5. テーマ
1964年9月25日、ベルリン・ジャズ・フェスティバルの行われたベルリン・フィルハーモニック・ホールでライヴ録音。
ウェイン・ショーターが始めて参加したクインテットによるライブ・アルバムです。
周りの音のちょっとした雰囲気の変化にも反応し、あるときは手綱を緩め、また一転してムチを入れる。その判断の的確さは見事というほかない。
やり直しのきかないライブ・アルバムならではのマイルスの迫力が、とっても格好良い。
ソーサラー
1. プリンス・オブ・ダークネス
2. ピー・ウィー
3. マスクァレロ
4. ザ・ソーサラー
5. リンボ
6. ヴォネッタ
7. ナッシング・ライク・ユー
8. マスクァレロ(別テイク)
9. リンボ(別テイク) ※〈初回のみ紙ジャケット仕様〉
マイルスとウェイン・ショーターの息がぴったり合った作品です。マイルスとウェインのコラボレーションがもっとも親密だった時代のものといえるでしょう。
二人のキャラが違いすぎてうまくいったとしか思えませんけど・・。
アルバム・ジャケット写真の女性は当時マイルスの恋人で、のちに結婚・離婚することになる女優のシシリー・タイソンです。
ダーク・メイガス
ディスク:1
1. モエジャ(パート1)
2. モエジャ(パート2)
3. ウィーリー(パート1)
4. ウィーリー(パート2)
ディスク:2
1. タートゥー(パート1)
2. タートゥー(パート2)
3. オーンネー(パート1)
4. オーンネー(パート2) ※〈初回のみ紙ジャケット仕様〉
1974年5月30日ニュー・ヨーク・カーネギー・ホールでの伝説のライヴです。
マイルス・ファンの間では、「非常に怖い」演奏といわれています。
『一般的』にエレクトリック・マイルスと言われる時期というのは、1968年から1975年まで。
このアルバムのライヴはその最終期に向かうラスト・コーナーとも言える時期です。
アガルタ
ディスク:1
1. アガルタヘのプレリュード
2. マイシャ
ディスク:2
1. インタールード〜ジャック・ジョンソンのテーマ
日本の大阪公演(昼)を収めたライブ・アルバム。
これ以降、Milesは体調を崩し5年間の活動休止休眠に入ります。
エレクトリック・マイルス・ミュージックが最高レベルでバンド・サウンドとして展開されており圧倒的名演。
この公演の夜の部は下記『パンゲア』としてリリースされています。
パンゲア
ディスク:1
1. ジンバブウェ
ディスク:2
1. ゴンドワナ ※〈初回のみ紙ジャケット仕様〉
もはやジャズとかフリーとかいったジャンルの枠を超えて、前衛音楽や集団即興演奏に近い世界に突入してます。
理屈ぬきに凄い!何度聴いても興奮する!!
70年代の「最前衛」の音楽が記録された名盤です。
TUTU
1. TUTU
2. トーマス
3. ポーシア
4. スプラッチ
5. バックヤード・リチュアル
6. パーフェクト・ウェイ
7. ドント・ルーズ・ユア・マインド
8. フル・ネルソン
1986年、マイルスのワーナー移籍第一作です。
このアルバムはマーカス・ミラー(当時27才)がベースだけでなくキーボード・サックス・リズム・マシーン等全てを作り上げ、その上にマイルスがトランペットでソロを取っているという言い方もされていますが、なんだかんだ、まとめあげたのはマイルスじゃないかと・・・・。
名前すらクレジットされていないジャケットの写真は世界的カメラマン、アービング・ペン(当時69才)によるもので、コンセプト・デザインは石岡瑛子氏が担当してます。
デコイ
1. デコイ
2. ロボット415
3. コードM.D.
4. フリーキー・ディーキー
5. ホワット・イット・イズ
6. ザッツ・ライト
7. ザッツ・ホワット・ハプンド ※〈初回のみ紙ジャケット仕様〉
1981年に6年の沈黙の後、復活したマイルス。
復帰後は『The Man with the Horn』→『We want Miles』→『Star People』とつながり本作は復帰第四作目。
1984年に発表されている本作は、真の意味の復活には3年を要したことを意味し、深い渾沌から抜け出たマイルスの最初の傑作でしょう。

