ヘアダイの危険性

髪を染めるという行為は、昭和までは主に白髪染めが主流で、若者が髪を染める=不良というイメージでした。
平成になると、いわゆる茶髪ブームが訪れ、一般社会も髪を染めるということに対し悪いイメージは無くなり、誰もが髪を染める時代になります。
今も、ヘア・カラーを楽しんでいる方が多いことでしょう。
しかし、このヘア・カラーが、かなり危険なものであるという認識を持って染めている方が少ないのが現状です。
髪を染めるという方法には、塗装法と酸化法の2種類があるのをご存知でしょうか?
塗装法は・・・
髪の表面を酸性染毛料でペインティングする方法で、ヘア・マニキュアや酸性カラーなどが代表的です。
酸化法は・・・
毛髪内部に発色剤と酸化剤を浸透させ、酸化作用によって好みの色に発色させる方法でヘアダイ・ヘアカラーが代表的です。
ところがこのヘアダイ・ヘアカラーの主成分が、人体に与える影響がとても大きい事を知らない方がほとんどです。
(1)ヘアカラー・ヘアダイが危険だ!という例
アナフィラキシー・ショック
染毛料に含まれる科学物質に対してアレルギーを持っていたにも関わらず、ヘアダイをしたため死亡した方がいます。
これは、スズメバチに刺されたことがある人が、再び刺されるとショック状態に陥り、酷い場合は痙攣.呼吸困難を起こして死亡するのと同じ状態です。
再生不良性貧血
1988年の4月に開催された「日本血液学会」で、再生不良性貧血などの造血障害とヘアダイの関係が明らかにされました。
再生不良性貧血とは、骨髄の造血能力が弱まって貧血症状を呈する病気で「血液のガン」とも言われています。
発ガン性
市販されている24種類のヘアダイに対してバクテリアを使って突然変異が起こるか実験したところ、18種類、79%のヘアダイが突然変異を起こしたというデータがあります。
また、1992年7月、米誌「ニューズウイーク」では、米国立ガン研究所の研究チームの調査で「髪を染めている女性は、ガンの一種であるリンパ種にかかる危険性が50%も増す」という報告もあります。
これらの症状を引き起こす原因物質は、ヘア・カラー剤の主成分にあります。
パラフェニレンジアミン(塩)、パラアミノフェノール(硫酸塩)
分類は医薬部外品で化学合成物です。
用途は染毛剤の主成分で、強い皮膚刺激がありアレルギーを引き起こす。発がん性の報告がある。・・・といった物質です。
精製方法を変えると違う名前になる場合がありますが、○○ジアミン、○○フェノールと書いてあれば同じものだと考えて間違いはありません。
これらの主成分以外にも化学物質のオンパレードなのですが、医薬部外品のため成分表示の義務が無く、何が入っているのやら・・・・といった現状です。
以上を1剤と呼び、使用直前に2剤と混ぜ合わせて実際に染めるということになるのですが、2剤の主成分はというと過酸化水素水です。
過酸化水素水
分類は添加物で化学合成物です。
用途はブリーチで、脱色剤、酸化剤、漂白剤、漂白殺菌剤です。
毒性としては、刺激が強く皮膚粘膜にただれやアレルギーを引き起こす。一過性の食中毒を引き起こす。動物実験で強い急性毒性、十二指腸潰瘍、発ガンが見られた。遺伝子損傷性、染色体異常を示す。・・・といった物質です。
そもそも、髪がどのように染まるのか?というと2剤の過酸化水素水が髪の色素を脱色しながら、1剤の酸化染料が発色して染まるということになります。
髪の中に浸透してこれだけの事をするヘア・カラーですが、頭皮も同じタンパク質ですから髪を染めているつもりでも、ヘア・カラー剤が頭皮から体内に浸透します。
頭皮は毛細血管が発達していますので、結果的に毛細血管に浸入〜ヘア・カラーの成分が全身を駆け巡るということになります。
3.塗装法のヘアマニキュアや酸性カラーは安全?!
ヘアマニキュアなどの「塗装法」は、酸化法のように毛髪内部まで染毛料を浸透させません。
髪の表面を「薄い層」で塗装するのですが、層が薄いため洗髪すると色落ちしやすく、日光に当ると紫外線の影響で染料が褪色しやすいので、1ヶ月ほどしか持ちません。
塗装法の薬品は、酸化法の薬品に比べて発ガン性は低いと言われていますが、長期間に渡る検査がなされていないので「安全」とは言い切れません。酸化法より恐ろしい毒性が隠されている可能性があるかもしれません。
ヘアマニキュア・酸性カラーの代表成分
*ベンジルアルコール
皮膚、粘膜への刺激があり、ただれを起こす。飲むと腹痛を起こす。
*タール色素
多くのものに発ガン性がある。アゾ色素系には皮膚吸収され、アレルギー反応を起こし、黒皮症の原因とされるものもある。
キサンチン色素系には光毒性があり、皮膚への刺激、発赤など強い症状を起こす。
また、ほとんどの化粧品の色はこのタール色素で出来ているということも憶えておいてください。
ヘアマニキュアや酸性カラーは、その製品の性格上、頭皮に塗ることはありません。そういった意味では酸化法よりは安全とも言えるのですが、上記の成分が内臓障害を起す可能性もあります。
4.慢性毒性
染毛が認知され、染めていない人を探すことが困難な昨今。
一時毒性で染毛を止めていれば、まだ安全性についてウンヌン言うことは少ないのですが、今後、慢性毒性による被害が心配されます。
1.ヘアカラー・ヘアダイが危険だ!という例 でも述べたように、直接生死に関わることもありますが、若いときから染毛を続けることで、30代で肝臓・脾臓などの内臓疾患になる危険性や、若ハゲなどの髪への影響も慢性毒性と捉えると、やはり危険なものとしか考えられないのは私だけでしょうか?
長年の美容師経験から慢性毒性の例として・・・・
頭皮が明らかにピンク色に変色し、皮膚が薄くなり、髪が細くなると感じます。
頭皮は、健康な状態であれば青白く、普通の状態なら白く、異常を生じるとピンク、赤、茶と変色していきます。また、その健康状態によって、髪の量が明らかに違います。青白く=多く、変色するにしたがって髪が薄くなりボリューム感が違ってきます。
これは、頭皮の毛細血管への影響で、髪=角質に浸透するヘアダイは、頭皮の表皮=角質からも浸透し毛細血管から体内に侵入するために起こると考えられます。
5.まとめ
髪を染める危険性を認識しないで気軽に染め続けている人、危険性が有ると教えない美容師(専門家)が大半を占めています。
危険性を認識したあとに「染める」「染めない」を選ぶのは個人の自由ですが、染毛剤を流した排水が下水処理場〜川〜海〜雨〜川〜浄水場〜「家の蛇口」という自然のサイクルまで考えてから、「染める」「染めない」を選んで欲しいものです。

