化学物質過敏症〜シックハウス、シックビル症候群〜

化学物質過敏症という病気。
シックハウス症候群、シックビル症候群なども化学物質過敏症の一種だと言うと分かりやすいでしょうか?
たまたま、他の人より化学物質に対して敏感だったというだけで、いつ発症するか分からない化学物質過敏症は、今後、増えていくものと思われます。

さらに、多発性過敏症になってしまうと、普通の生活を送るのはとても難しいことになります。
多発性過敏症とは・・・ 特定の化学物質に限って引き起こされていた過敏症が、他の化学物質に対しても過敏症が 引き起こされるようになってしまうことで、その仕組みは、ほとんど解明されていません。近代的な建物では、フィルターを通して空気の浄化と循環が行われているだけで外気との換気が行われず、密閉された空間に同じ空気が循環しているに過ぎません。
このような建物にいると、建物が建設されたときに使われた化学物質、例えば塗料、接着剤などの有機溶剤、建材に処理された殺虫・防腐剤、カーテンなどの防炎剤、床のプラスチックタイル、ビニール製の壁紙などの化学製品に添加されている可塑剤などが、換気の行われていない空間に充満します。

さらに、建物内で発生する二酸化炭素、一酸化炭素、床ワックス、建物内に生息するダニやカビ、それらを駆除するための殺虫剤、電気製品から漏れる電磁波、意識せずに使っている「抗菌・防臭グッズ」の中には有機的・無機的な化学物質が含まれ、化学物質過敏症に関係するといわれています。

例えば、臭わない靴下や肌着、防ダニ加工したカーペット、抗菌加工したまな板や洗面器・・・etc

その製品に「どのような抗菌加工」が施されているのか?さえ、表示していない製品も化学物質過敏症を引き起こしかねないものも多くあります。

ある種の化学物質が体内に入ったとして・・・

毒物量の増加とともに、1.問題ない状態→2.化学物質過敏症→3.アレルギー→4.中毒→5.致死、となります。
このときの健康状態を 1.の問題ない状態を「健康度100%」とすると、2.の化学物質過敏症は「健康度80〜95%」、3.のアレルギーは「健康度50〜80%」、4.の中毒は「健康度50%以下」で、5.の致死は「健康度0」という目安になります。「なーんだ、アレルギーより健康度は高いから大した事は無いんだ」と思った方も多いでしょうが、確かにアレルギーの代表のスギ花粉症は、3〜5月の花粉の飛ぶ時期だけ「鼻水が止まらない」「くしゃみが止まらない」「目が痒い」といった強い症状ありますが、化学物質過敏症の場合、「鼻水が止まらない」といったハッキリした症状がでるのではなく、頭が痛い、胃がムカムカするなどといった症状が、周囲の化学物質によって毎日、寝ているときでさえ襲ってくるのです。

しかも、その原因となる化学物質の特定が難しく、多発性過敏症に移行してしまうと、普通の生活もままならないようになってしまうのです。

(1)原因不明の病気の増加

多くの人たちが、どう表現したらいいのか自分でもわからない体の不調を訴えています。病院での検査でも異常が見つからず、医者に尋ねても、はっきりした答えがもらえない。

こんな状況の中、アレルギー症状の増加は、'91年の(当時)厚生省の調査では、日本人の3人に1人が、喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、膀胱炎、腎炎、アレルギー性鼻炎、結膜炎などのアレルギー様症状で悩んでいます。

これまでなかったような病気や症状が出てきたとき、つまり、時代と共に病気の様相が変化したときは、まず環境の変化を考えなければなりません。

アレルギー疾患の異常な増加をもたらすような生活環境の変化として、人類がこれまで45万年の歴史の中で経験したことのなかった多数の合成の有機化学物質との接触が一番に上げられるのではないでしょうか?
人類と合成の有機化学物質との出会いは、ここ数十年のことにすぎません。これらが生体に安全なものか?どれだけ毒性を持つ悪いものか?その選別も出来ていないのです。

(2)化学物質過敏症の例

台所で殺虫剤をゴキブリを殺すために10数回吹きかけたとします。それを何日か続け、ゴキブリは死にました。
台所内の換気が悪く、そこの空気に1立方メートル中に1マイクログラム(100万/1グラム)の薬剤が残っていると、炊事をしているうちに頭が痛くなったり、体がだるくなったり、ときには吐き気をもよおす場合があります。
こうした異常が気になり、近所の病院へ行ったとします。原因がわからないので、大学病院を紹介されて、CTスキャンやMRIなどで精密検査を受けますが、やはり原因がわからずに、様子を見るため近所の病院に逆戻り。
まさか、台所で数十回散布した殺虫剤が・・・・殺虫剤などは、まだわかりやすい例だと言えます。
今の日本には化学物質が溢れています。これまで世界中で知られている人口の化学物質は1000万種を超え、日常的に暮らしや産業の中で使われている化学物質は7万種を超えています。その中の、どれが安全?どれが危険?は解明されていませんし、どれによって体調不良になったかを調べるのは困難です。

(3)化学物質過敏症の症状

1.感覚器障害・・・目の障害、喉や口の障害、耳の障害、鼻の障害

2.内分泌障害・・・甲状腺ホルモンの分泌異常

3.リュウマチ性疾患・・・関節痛、強直性脊髄炎、化膿性関節炎など

4.血液学的異常・・・

5.肺機能障害・・・ぜいぜいする呼吸器障害(喘息など)

6.皮膚疾患・・・蕁麻疹、アトピー性皮膚炎など

7.腎臓・尿路障害・・・膀胱炎、夜尿症、ネフローゼ症候群など

8.心臓と血液疾患・・・不整脈や心筋梗塞

9.婦人科障害・・・月経前症候群など

10.神経行動学的障害、精神的障害・・・

バイオリズム変調に伴う障害、体調がくるくる変わる、落ち着けない子供、性的障害、精神障害

11.慢性疲労症候群・・・激しい倦怠感、微熱、喉の痛み、化学物質による慢性中毒の初期に出てくる症状

12.一般的な神経の障害・・・頭痛、睡眠障害

13.消化器官疾患・・・むかつき、胸焼け、潰瘍性大腸炎など

空気中に漂っている化学物質が、このような病気の原因になりうるのが化学物質過敏症なのです。

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(4)化学物質過敏症の原因物質

農薬

農薬は大気、室内空気の最大の汚染物質であり、その上、食物・水の汚染源にもなっています。
特に問題となるのは、有機リン系殺虫剤・カーバイト殺虫剤。筋肉の伸び縮みに関係する酵素のコリネステラーゼの分泌を抑制。有機塩素系除草剤、ピレスロイド系殺虫剤など、蚊取り線香に使っていた除虫菊の持つ成分ピレスリンを化学合成したもの、ナトリウムを中心とする細胞のイオン伝達を抑制する。



動物用医薬品

食肉動物の抗生物質や成長ホルモンなど



食品添加物

着色料、甘味料、保存料、缶の裏張りに含まれるビスフェノール樹脂、成熟剤(果物に使うエチレンガス)、保護ワックスなど。



食物の化学物質

食物自体は合成化学物質ではないが、穀物に含まれるタンパク質、その他のタンパク質、加工食品(インスタント食品)。



衣料に使用される加工剤

ホルマリン、防中剤・防炎加工剤・防湿剤、有機溶剤(接着・塗料など)、衣類・絨毯の材料保存に用いる薬剤、染料、クリーニング店での加工剤(トリクロロエチレン)など。



大気汚染物質

特に危険なものとして有機リン・カーバイトなどの殺虫剤、トルエン、ベンゼン、アセトン、自動車の排気ガス、燃焼ガス、ペンキからの揮発物など。



室内汚染物質

家庭用殺虫剤、シロアリ駆除剤、木材消毒に使われているPCP、コンクリート壁からでる様々なイオン。



植物

花粉・胞子、カビ、生花に付着している農薬など。



飲料水

飲み水として使う以外ではシャワーを使うときに水の加熱によって蒸発した揮発物質(クロロホルム・塩素・有機化合物などの混合物)の吸引、地下水汚染としては空気散布によってトリクロロエチレン・有機リン殺虫剤・有機塩素除草剤、浄水器では除去できない発ガン物質のトリハロメタン(クロロホルム・ジブロモクロロメタン・ブロモホルム)・合成界面活性剤など。



薬剤、化粧品、家庭用化学物質

医薬品は化学物質の固まり、化粧品に関してはこちらから、洗剤やプレス処理剤が残留している衣類の着用、衣類の柔軟材仕上げ、漂白剤、電気毛布(発熱体表面からガスが放出されている)、水性ペンの揮発性インク、新聞・雑誌のインクなど。



たとえば家庭の居間では・・・

床下のシロアリ駆除用の有機リン剤、家具・畳・絨毯・カーテンの防虫・防湿加工、花が生けてあれば虫除けの農薬、殺虫剤を使えば散布後4日間は殺虫成分が残留、新築なら塗料や壁紙の接着剤からの有機溶剤、合板を使った家では防虫加工・防腐加工剤、木片を樹脂で固め合わせたフローリングからは接着剤が揮発、室内のビニール製品・香水・ペンキ・洗浄剤・新聞からのインク、冬場ならストーブからでる燃焼ガス・・・・etc
当店をご利用のお客様のお嬢様は嫁に出てから数度しか里帰りをしていない・・・・親子の仲が悪いのではなく、実家に帰ると頭痛がするという理由でした。
いろいろと訊ねてみると、数年前に行ったシロアリ駆除が原因のようです。
このように、私達の周囲には化学物質が溢れていますが、とくに重要なのは、食品の中に含まれている化学物質です。

(5)化学物質過敏症にならないポイント

一番大切なのは、体の防御反応を強めることです。



1.規則的な睡眠を充分にとる。

2.適度に体を動かす。

3.きちんとして時間に食事を摂る習慣を守る。

4.ストレスを避ける。仕事を時間内に終らせる。


以上のことで、自分の体のリズムを正しく保つことになります。
また、ビタミンやミネラルが不足しないような食生活、有害な化学物質を含まない水を飲むように心がけるといった工夫も必要でしょう。
私達は化学物質によって多くの恩恵を受けています。しかし、「過ぎたるは及ばざるが如し」の言葉通り、それによって大きな危険にさらされていることも、また事実なのです。

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