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2003/05/14 SARS について
SARSの2次感染については危険を顧みず、日夜日本国内への進入防止のため、水際作戦に従事しておられる
方々のご尽力に敬意を払っております。
調布地区でのかかりつけ医としても中国、台湾な東南アジアでの流行の広がりと収束状態の程度、WHOの勧告に非常に関心があります。
しかし個人で情報の収集、整理は限界がありますので、
厚生労働省、外務省、
なかでも中国の状況について注目してしているところです。
また大学の各専門分野の先生の集約された考えも参考にしています。北海道札幌医大
のhome page を参考までにリンクしてみました。
日本医師会での取り組みも紹介致します。
SARSを自己診断する必要のある方は下記を参考にして下さい
SARSの疑われる症状は下記の3項目を全て満たすことを指摘しています。
1.38度以上の発熱:
2.咳または呼吸困難などの症状
3.発症前10日以内に北京、香港、上海などSARS(潜伏期2〜7日)
伝播確認地域から帰国した人:
胸部レントゲン写真で肺炎または呼吸窮迫の所見で間質性肺炎像を示すもの
SARS疑いのある者の初期の診療について
SARSのまん延防止のため、SARS疑いのある者の初期の診療については、原則として、外来における感染予防体制
の整った医療機関で行うことが望ましい。
参考までに厚生省の感染症課からSARS対策第15報のこのサイトをご覧ください。
感染症情報センターは無許可でリンクはできないのですが、アドレスはhttp://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlです。非常に参考になります。
自己診断でSARS疑いの濃厚な方は必ず事前に電話で医療機関に連絡との事です。
多摩地区では杏林大學が相談窓口となっています。SARSの予防は国家プロジェクト
と判断されますので、SARSの疑い濃厚な方と接触された人が自己診断でSARSを疑い、診療終了間際に個人病院を受診されるのは
いかがなものかと考えます。
入院の必要な患者さんは都立荏原病院に担送するとのことです。
SARSは空気感染ではなく、患者さんに距離的にも近く身近で咳、痰、排泄物などの飛沫に曝された方に2次感染の危険性ありとされる、飛沫感染
で伝播するとのことです。現実的に甲州街道、環八などの幹線道路をラッサ車が移動することを考えると、色々な解決すべき問題もあるよう
に思えます。
5月14日付けの朝日新聞報道によると東京都感染症対策課の管理している
感染者専用のアイソレイタ−とラッサ車を用いて患者輸送訓練を板橋区で行ったとの事です。
陰圧に維持されたこのチャンバ−内で、肺炎など呼吸器感染症による低酸素状態に落ちいったSARS患者さんに
陰圧環境内でどの様に酸素療法、人工呼吸器など使用するのか具体的なチャンバーの性能についての
報道はありませんでした。都が保有しているアイソレイタ−とラッサ車の台数も含め広報が待たれます。
伝播確認地域からの帰国者は帰国直後は潜伏期間は外出を制限されています。自宅で出来る消毒はトイレに0.5%次亜塩素酸
ナトリウムつまり塩素系の除菌剤、台所にも同様漂白、除菌、除臭剤でまぜるな危険と表示してある家庭用消毒剤を多様し、
充分換気に注意される必要があります。また高濃度のアルコ−ルも有用とのことです。
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