動脈硬化の検査:
これまでは、超音波端子を体表面から血管直上に押し付け、超音波画像上の形態の変
当院で使用しているのはコ−リンの
フオルムです。
化、石灰化の有無から狭窄の程度を推定。更にカラ−ドップラー検査を導入し、狭窄部位
の圧差を計算式から類推してきました。測定では常に血流に対し直角を保つ必要があり、
熟練を要します。
ここで紹介する動脈硬化測定装置は血管に針を穿刺するなどの観血的な検査法では
なく、5分程度の測定時間で腕から足首までの脈波の伝播速度から動脈壁の硬化の程度測定するものです。
水鉄砲を想像して下さい。水を遠くに飛ばすには、力一杯ピストンを押して水圧を上げ(=血圧)なければ
なりません。また先端のノズルも硬く細くする(=動脈の硬化)必要があります。
このように伝播速度の大きいほど血管壁は硬く細くなり、年齢とともに増加します。
高血圧の患者さんでは、しなやかな血管を維持するよう内服治療の継続が必要です。
降圧剤で血圧が下がるのみではなく、脈波の伝播速度の正常化も認められ、内服継続の必要性が
治療者側のみではなく高血圧患者さんにも容易に理解されています。