★おしらせ★
ここはややマニアックなので、家庭用ビデオ編集向けのもっとベーシックな内容をhttp://dtv.sakura.ne.jp/に展開中です。あわせてご覧ください。

まえがき

前回までのあらすじ。VHSのザラザラノイズがひどいので、MPEG2ハードエンコードをあきらめ、可逆圧縮(huffyuv,huffyuvS)でキャプチャした後ソフトウェア処理することにした。

映像を知る1

とりあえず、画像をよく眺めて、納得いかない点を探してみる。↓ ↑何はともあれ、このノイズ。これが最大の敵。
このノイズはちょっと特殊で、
  • よくあるノイズ。色つきの砂をまぶしたようなザラザラノイズ。
  • 数ピクセル単位のかたまり状の斑点というかシミのようなノイズ。
  • の2種類が混じっているようです。
    2番目のノイズは、ちょうど汚れたテレビ画面で映像を見ているかのように、画面の動きと関係なく同じように見えます。どうやらダビング時についてしまったか、あるいは撮影時点からあるようです。レンズか撮像面が汚れていたのかも?

    映像を知る2

    もうひとつ、困った点。↓ ↑床に光が反射しているせいで露出が抑えられ、とても暗い。
    全体がここまでひどいわけではないですが、この位置から録っている映像は大体こんな感じです。(言っとくけど、俺が録ったんじゃないぞ!)

    映像を加工する方法

    PCでこのような映像のノイズを除去するには、
  • TMPGEncを使う
  • AviUtlを使う
  • AviSynthを使う
  • の3種類がよく使われます。

    輝度の調整

    AviSynthというソフトで輝度を調整しました。AviUtlでもTMPGEncでも似たような機能はあるので試してください。
    ここでは ColorYUY2() というフィルタを使いました。これを使うと輝度のゲイン、オフセット、ガンマ、コントラストを変えることができます。以下、その例。
    ゲインの調整例
    映像ゲイン
    −50
    ±0
    +50
    オフセットの調整例
    映像オフセット
    −50
    ±0
    +50
    ガンマの調整例
    映像ガンマ
    −50
    ±0
    +50
    コントラストの調整例
    映像コントラスト
    −50
    ±0
    +50
    で、実際はこんな感じで調整しました。これは例です。実際には、明るい場面、暗い場面と、いろんな場面を再生しながら全体として違和感が無い数値に決めました。
    映像操作
    加工前。暗い。
    ガンマ+80。暗い部分を明るく、明るい部分はあまり動かさない。しかし、黒浮きと白とびがひどい。
    ガンマ+80、オフセット−9。全体的に暗くした。まだちょっと白とび。
    ガンマ+80、オフセット−9、ゲイン−15。輝度0に向けて圧縮。完全に白とびしているところが輝度235(縦の補助線)をちょっと超えるぐらいにする。でも輝度0の位置がずれた。
    ガンマ+80、オフセット−8、ゲイン−15。全体的にちょっと右にずらした。調整完了。
    参考のため、最初の画をもういちど。
    で、次回はいよいよ(やっと)ノイズ除去にチャレンジ。