★おしらせ★
ここはややマニアックなので、家庭用ビデオ編集向けのもっとベーシックな内容をhttp://dtv.sakura.ne.jp/に展開中です。あわせてご覧ください。

まえがき

某掲示板であまりにも同じことが何度も書かれているのでまとめを作ってみました。とてつもなく大雑把に書きますがカンベンしてください。あと、誤りはどんどん指摘してください。自分はカメラの専門家じゃないのでたぶん誤りもあるでしょう。
ここに書かれている内容は、カタログだけで分かることを基にしています。もちろん数字が同じでも映像が同じとは限りません。それに持ちやすさや使い勝手には何も触れていません。あくまで参考です。

初心者必読

DVカメラのテープに記録されるのは720x480ピクセル固定です。 720x480といったら34.5万画素相当です。デジカメみたいにデカい絵が撮れるわけではありません。
よって画素をいくら増やしてもその効果は頭打ちになります。(ある程度の効果はある。)

情報一覧

各社Webサイトから、私がいつも見ている数字を適当に拾ってきました。あと、参考として私が所有しているFV2と、1世代前のオススメ機種(ただし消去法)だったGS5Kを比較のために並べました。 グレーの部分は私が計算した数値で、カタログには載っていません。計算方法は下のほうで書きます。

CCDの種類

1CCDと3CCD

1CCDは1個のCCDの中で各々の画素が色を分担して撮影。 これに対し、3CCDはプリズムで光を色別に分けて、3個のCCDで分担して撮影。 当然3CCDのほうが余力があり、色や解像感で有利です。

原色フィルタと補色フィルタ

上の1CCDの図で、市松模様の色の組み合わせのタイプには大きく分けて原色(Red/Green/Blue)と補色(Cyan/Magenta/Yellow + green)があります。
長所は、原色フィルタは色が良い、補色フィルタは感度が良くなります。短所はその逆です。

CCDの大きさと総画素と有効画素

大きさ[ A ]型(インチ)、総画素[ B ]万画素、動画[ C ]万画素、と書いてあります。 それぞれの意味は下の図を見てください。 これから以下のことを読み取らないといけません。
  • 動画を撮影するのに使っている画素の数は?
  • 1画素あたりどれぐらいの面積が割り当てられているか?
  • 動画を撮影する時に使う画素の数(有効画素)が多いと、細かいものまではっきりした絵が撮れます。でも記録画素が720x480なので効果は頭打ちになります。(ある程度の効果はあります。34万画素デジカメのVGAサイズ画像と、100万画素デジカメのVGAサイズ画像を比べると違いが分かります。でも、100万画素デジカメのVGA画像と、200万画素デジカメのVGA画像を比べて違いか分かるかどうか?未確認。)
    え?効果がそれほど無いのになんで画素数の多さがカタログで強調されてるのかって?そりゃ、あなたみたいにダマされて買う人がいるからですYO!静止画を撮影するときに使うのです。
    1画素あたりの面積が広ければ、暗さに強く、ノイズが少なく、色のりが良く、明暗差のあるものでもしっかり捉えられます。これは重要な数値にもかかわらずカタログに載らない数字なので計算する必要があります。
    計算式は、[CCDのインチ数]×[CCDのインチ数]÷[総画素数]。それを相対的に比較します。グラフにしてみたものがこれです。TRV22Kを1としたときの相対的な数値です。 オレンジのグラフは原色フィルタ、青いグラフは補色フィルタです。
    1CCDと3CCDは単純に比較しても意味が無いのでグラフを分けました。 その割りに比較対象がTRV22というのはご愛嬌。
    ついでに有効画素との関係図は次のようになります。 何がいいたいかというと、右下にプロットされた機種は実はぜんぜん高画質ではなく、いろいろ問題を抱えていると疑われます。

    レンズと撮影できる範囲

    まず、○倍ズームと書いてある数字は無視します。デジタルズームも無視します。あんなの飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのです。
    カタログのレンズのところを見ると、「35mm換算 ○○mm〜○○mm」という数値があります。これがこのカメラではどれくらい広角にできて、どれくらい望遠にできる、というものを表しています。数字の小さいほうが広角、数字の大きいほうが望遠です。
    分かりやすくグラフにしてみました。 ここで重視するのは下の方、広角がどこまで広いかです。ではどれくらい撮影範囲が違うか、これも図にしてみました。
    1m離れたものを撮影したときに撮れる範囲はこうなります。計算方法は、横幅が100cm×(35÷[35mm換算焦点距離])です。(あってる?) 人物(特に2〜3人がしゃべっているところ)を近づいて撮影しようとしたら画面からはみ出すというのはよく体験することです。
    また、幅180cmの範囲を撮影するためにはこれだけ離れなければなりません。 その場にいる人物を入れるために後ろに下がったら声が小さくて撮れない、というのもよく体験します。

    レンズのF値

    この数字が小さいほどたくさんの光を取り込める、明るいレンズです。広角側と望遠側で数字が変わります。
    スチルカメラのレンズに比べてやたら小さいように見えますが、ビデオカメラは受光部(CCD)がとても小さいので一概に比較はできません。
    この中ではDV5000の1.2が目立つぐらいですね。

    手ぶれ補正

    光学式のほうがよい。特に、スローシャッター/ナイトモードなどの名前のシャッター速度が遅くなる状況では電子式ではブレを吸収できません。

    その他

    各社、独自の技術をアピールしています。
    例えば
  • ソニーの14bitDXP、アドバンストハッド
  • キヤノンのDIGIC DV
  • パナソニックのクリスタルエンジン
  • ビクターのCCDと高感度CCD使い分け
  • シャープの回転グリップ(笑)
  • しかし正直、どれぐらいイイのか分かりません。回転グリップ除く(笑)。例えば、もう大昔に発売されたVX2000はそんな小手先の技術など使わなくてもいまだに最高峰です。

    結論

    FV2壊れたら困るなあ。もしそうなったらTRV22かなあ。本当はVX2000かXV2が欲しいけど。