【楽器豆知識】

 二胡(にこ)


 中国のリュート属弦鳴楽器の総称。ヘビ皮あるいは板を張った共鳴胴に棹をさしこみ、弦(2−4本)のあいだにはさんだ弓の張力を調節しながら擦奏する。調弦は5度がもっとも多い。胴の形は円形、六角形、半球形などがみられ、音色や音域も多様である。劇や語り物の伴奏音楽、器楽合奏などその用途はきわめて広い。「東洋のバイオリン」とも言われるように、二胡独特の暖かみのある音色は、人間の声ともっとも近く、主にメロディーを演奏する楽器となる。

 揚琴(ようきん)

 東アジアのサントゥール系統の弦鳴楽器。台形箱型の胴体の表面に数本ずつ組にして平行に張ったスティール弦を、両手に持った竹製のばちで打奏する。弦数は大きさによって異なる。民謡、地方芝居、語り物の伴奏や器楽合奏に使われ、朝鮮半島には18世紀に伝来し宴楽に使われた。音色は清らかに澄み渡り、2組以上の音を鳴らすことができるので、中国楽器やその他さまざまな楽器と素晴らしいハーモニーを奏でる。


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