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【テキスト】プリンセスクライン

 

2004.12.20

 

「いいかげんにしろ!」

「やってられるか!」

 

今週も、またまたルナマリアさんの出番はなし。(セリフは回想シーンのみ)

完全にタイトルが破綻している当レビューですが、

とりあえず、年内いっぱいは続けていきたいと思います。

 

「ラクスお姉ちゃん、あれなぁに?」

「ええ、あれはね……」

 

前回のプラントでの核爆発は、地球からでも確認できました。

 

「……み、見ちゃいけません!」

 

彼の笑顔からもわかるように、

世界は再び、戦争への道を進んでいるようです。

 

地球連合が核を打ち込んだ事は、プラントにもすぐに伝わります。

アナウンサーが「我らプラント」と言っていたところから察するに、

プラントの人々は、地球の人々とは違うという意識があるようです。

 

「君が来ると、毎回トラブルが起きるな」

「……すみません」

 

ようやく、デュランダル議長と面会できたアスラン。

しかし、事態は最悪の方向へと向かっているようです。

 

「殺れ殺れ殺れ、殺っちまえー!」

 

地球への怒りに燃えるプラントの人々。

 

「怒りと憎しみだけで、撃ち合ってしまってはダメなんです!」

 

そんな人々をよそに、あくまで平和的解決を訴えるアスラン。

もし、今の時代に生まれていたら、1人でイラクに行っちゃうタイプです。

 

「そりゃ無理だよ、アレックス君」

 

若者の主張に対して、大人のデュランダル議長。

対話だけで戦争が解決できたら、ガンダムはいりません。

 

「オレはアスラン・ザラです!」

 

 

(あ、自分で言っちゃった……)

 

もう少し本名いじりで、遊ぼうと思っていたので、

ちょっと残念なデュランダル議長。

 

最高評議会とデュランダル議長の責任を追及する

プラント人々の声は、ますます大きくなっていきます。

この事態をどうやって収拾できるのか?

 

 

 

……その時、

 

「……ん?」

 

 

「CDTVをご覧の皆さんこんばんは、ラクス・クラインです」

 

 

「で、電波ジャック!?」

 

突如、画面に現れたラクスに驚くアスラン。

彼女は一体、何をしようとしているのでしょうか?

 

「みなさん、最高評議会とデュランダル議長をどうか信じて!」

 

必死に訴えるラクス。

しかし、こんな言葉だけで、素直に従う人など……

 

「ラクス・クラインがそう言うなら……」

 

素直に従うプラントの人々。

その影響力たるや、全盛期のマイケル・ジャクソン並です。

 

『それでは、新曲「水の証」聞いてください、どうぞ!』

 

 

「……なんか、歌ってるんですけど」

 

 

「ああ、それ偽者だから」

「あ、やっぱり」

 

あっさり白状するデュランダル議長。

 

その後、デュランダル議長に、セイバーガンダムを託されたアスラン。

これによって、アスランもガンダムに乗る事になり、

シンが主人公である、唯一のアイデンティティが消失しました。

 

(今日は疲れた。もう何もなきゃいいけど……)

 

ようやく、ザフトの施設に戻って来たアスラン。

 

「アスラ〜ン!」

(うわ、何か来た!)

 

 

「おかえりなさい、ずっと待ってましたのよ」

(今度は新妻プレイか……)

 

 

「……で、君は誰?」

「ミーアよ、ミーア・キャンベル」

 

あっさり本名を明かすミーア。

正直なのか、バカなのか、よくわかりません。

 

「……ミーは、アスラン・ザラ」

「でも、他の誰かがいるときは、ラクスって呼んでね」

 

 

(人を大声で「アスラン!」呼んでおいて……)

 

自分の事は秘密にしておいてと言いながら、

他人の秘密はベラベラ喋る。こういう奴は信用できません。

 

「付き合ってらんないな……」

「あぁ、待って!」

 

 

「ふにゃ〜!」

 

首根っこを掴まれ、引き戻されるアスラン。

 

「ねえ、ごはんにする?それともお風呂にする?」

「ちょ…おっぱい!おっぱい!」

 

腕を胸に押し付けられたまま、無理矢理連れて行かれるアスラン。

 

「う〜ん、何にしようかな……」

 

結局、二人で一緒に食事することに。

 

(頭の星の長い部分が気になる……)

 

どうでもいいことを考えるアスラン。

 

「お肉もいいけど、お魚もいいわぁ……」

 

どうでもいいことを話すミーア。

 

(……帰りたい)

 

全く噛み合わない会話。

 

「……私ね、本当はずっと、ラクスさんのファンだったんです」

 

どうやら、ミーアはクローンや双子ではなく、

声が似ているからという理由で、議長に呼ばれたそうです。

 

「……栗貫みたいなものか」

 

 

「はい。今、君の力が必要だって」

 

しかし、ミーアが軍や政府関係者の娘じゃなかったら、

どうして、デュランダル議長は、ミーアを選んだのでしょうか?

声が似ているだけの人なら、他にもいっぱいいるでしょうし。

「ラクスの妹分オーディション」でも開催したんでしょうか?

 

「君の、じゃないだろ。ラクスだ、必要なのは」

 

浮かれるミーアに苦言を呈する、山田康雄派のアスラン。

 

「うぅっ、そうですけど……」

 

 

(やばっ、泣かしたか?)

 

 

「……そうですよね、ラクスさんは、みんなに必要なんです」

 

さっきまでの浮かれぶりが嘘のように、急に沈み込むミーア。

 

「……ミーアは別に、誰にも必要じゃないけど」

 

いきなり、自身の不幸な境遇を語り出すミーア。

 

「オ、オレが悪かった、早まるな!」

 

こういういきなり沈み込むタイプが一番危ない。

このまま練炭自殺でもしそうな雰囲気です。

 

「……だから、今だけでもいいんです、私は」

 

アスランの心配をよそに、再び笑顔になるミーア。

感情の起伏が激しい子のようです。

 

「議長やみんなのお手伝いが出来たら、それだけで嬉しい。

……アスランに会えて、本当に嬉しい」

 

 

(なんて、ええ子なんや……)

 

ただの能天気な電波だと思っていましたが、

ミーアもミーアで、自分が出来る事を精一杯頑張っているようです。

あくまでラクスの代役にしか過ぎないのに、とても健気です。

「本物よりこっちの方がいい!」と強く思うアスラン。

 

「私、もっと頑張りますから、ラクスさんの事、教えてください」

「……いや、そのままの君でいてくれ」

 

ミーアは初々しいからいいのであって、

これ以上、ラクスに近くなられても困ります。

 

(それに比べて、オレは何をやっている……)

 

こんな女の子でさえ、世界のために頑張っているというのに、

自分は、カガリや、ルナマリアさんや、キラとイチャついていただけ。

己の不甲斐なさを痛感するアスラン。

 

「うぃ〜ひっく」

 

 

「あれ、もう酔っちゃったんですか?」

「いや、れんれん酔ってらへんよ」

 

 

「オレもやってやるのら!」

 

ミーアと出会い、新たに決意を固めたアスランであった。(酔った勢いで)

 

 

続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……その頃、ミネルバでは、

 

「……主人公って誰だっけ?」

「あんたが地味だから、私達の出番も減るのよ」

「アスランさん、早くミネルバに帰って来て!」

 

来週は、2話連続だから、きっと出番があるはず。あるよね?