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【テキスト】ガンダムマイスター

 

2007.10.14

 

「机动战士高达OO!」

 

前回、勢いのままに始めたこのレビューですが、

とりあえず今回も同じようにやってみようと思います。

王留美の画像から始まったのは、これといった意味はなく、

単に自分の中で「中華が意外と可愛い説」が沸きあがったからです。

 

「またやってる……これで何回目?」

 

今回はヒロインであるルイスが冒頭から登場。

街頭のモニターでは、ソレの声明が常に流れ続け、

人々は否が応にも彼らの存在について考えさせられます。

 

「自分の利益にならないのに行動する人たちなんているのかな?」

「えっ? う〜ん……」

 

誰もが抱く疑問をルイスに投げかける沙慈。

ソレの活動目的がどうしても理解できません。

世界から戦争行為を根絶するという理念は素晴らしいが、

自分たちの利益にならないのにそんなことを行うとは思えない。

そもそもソレなんて組織が実在するのかも未だ怪しいところ、

あのおっさんが一人で脳内妄想を語っただけではないか?

そんな彼の問いにルイスが出した結論は……

 

「きっと、すごいボランティアなんじゃない?」

 

見た目は悪そうなおっさんだったけど、

私財を投げ打って武装ボランティア組織を作ったんだよ。

貧しい人たちを救って、悪い奴からはお金を巻き上げる。

そのお金は自然保護や老人ホーム等への援助に使うんだろう。

ルイスさん、可愛くて良い子だけど、ちょっと頭が弱いようです。

 

「どの国のニュースも、オレたちの話題で持ちきりだ」

 

ジャングルにて待機中のボランティアの二人。

世界に向けて大々的に声明を出したソレですが、

彼らに対する世間の反応は些か冷ややかなもの。

いくら強力な兵器ガンダムを所有しているといっても、

一武装組織如きに何が出来るというのが一般的な見方です。

 

「なら、行動で示せばいいアルよ」

「中華(ワン・リューミン)……」

 

ふいに森の奥から現れたのは、王留美探検隊。

ひとし君人形と同じ格好なのは放送局がTBSだから。

お姫様抱っこされているのは、足元が沼地だからです。

探検隊の格好をしているのに、水に濡れるのは嫌という、

セレブならではのワガママぶりが素晴らしいですね。

 

「第二号的任アル」

 

彼女は別にジャングルを探検しに来たわけではなく、

セカンドミッションの開始を彼らに告げに来たのです。

お姫様抱っこに関しては、二人とも突っ込まないので、

おそらくこんなことは日常茶飯事なのでしょう。

それに素直に従っている紅龍の明日はどっちだ。

 

「機体テスト込みの実戦か、まったく嫌になる」

「これからのためにも、ガンダムを見極めておく必要がある」

 

前回の作戦から休む間もなく、次の作戦を開始するプトレマイオス。

四人しかいない中でも、若干キャラが被り気味の二人。

今日も噛み合わない会話をしながら機体に向かいます。

 

「プトレマイオス、コンテナ固定位置で静止」

「トレミーをカタパルトモードに移行します」

 

需要がありそうなオペレーターの女性二人ですが、

現時点では何も語る材料がないので紹介は割愛します。

小型艦ゆえ、二人とも無骨なプロテクターを着けているのが、

可愛さを邪魔していると思うのですが、どうにかならないものか。

それとも世の中には、プロテクター萌えなる人種が存在するのか。

 

「ソレ高、ファイオー!」

 

それに合わせて地上の二人も出撃。

愛用のバスケットボールを抱えて機体に乗り込むロックオン。

どうしてボールを機内に持ち込むのかと思われそうですが、

これは彼が以前、飛行機事故で無人島に流れ着いた際、

積荷のバスケットボールにハロという名前を付けて、

孤独を紛らしたという、感動のエピソードがあるのです。

 

「大気圏突入を開始する」

 

出撃するキュリオスとヴァーチェ。

当面の作戦は地球の戦場で行われそうなので、

問題はどうやって大気圏を突破するかということですが、

GN粒子なる謎の粒子を纏った両機は、

あっさりと単独での大気圏突入に成功します。

 

「フラッグの整備を頼む」

 

ユニオンの輸送機で移動中のグラハム。

先日の乱入を目撃して以来、ソレに興味津々の彼、

ソレのガンダムがインド南部に現れたという情報を聞き、

進路を変更。モビルスーツ「フラッグ」の整備を指示します。

 

今回の作戦の目的地であるセイロン島。ソレが介入するのは、

20世紀から続く、多数派のシンハラ人と少数派のタミル人との民族紛争。

島東部の海底を通っている太陽エネルギーの安全確保を目的に、

人革連が10年前から、少数派のタミル人に肩入れ、

それにより紛争は悪化、現在は無政府状態にまで陥っています。

両軍が乗っているのは、ヴァンツァーのような人型兵器。

ミリタリー好きには、むしろこっちの方が好まれそうですが、

残念ながら、ガンダムの前では、ただのやられ役になります。

 

「スメラギ・李・ノリエガの戦況予測通りに各自対応する」

「荒れるや、荒れるや」

「オレは徹底的にやらせてもらう」

 

インド洋上で合流した四機のガンダム。

チームを仕切るのは兄貴肌であるロックオン。

しかしそこは個性派揃いのガンダムマイスター、

どいつもこいつも、人の話をちっとも聞いていません。

ここら辺が絶対的な階級制度のない組織の難点でしょうか。

 

「おい、聞いてるか刹那? 返事しろ」

「……………」

 

中でも一番の問題児は、最年少であるこのお子様。

刹那の脳裏に浮かび上がるのは、六年前の忌まわしき記憶。

内戦が続く祖国で幼い彼を襲ったのは、人革軍の機動兵器でした。

内戦や人革軍に対して、複雑な感情があるのでしょう。

しかし今の彼は、ソレのガンダムマイスター。

作戦成功のためには、己の感情を消さねばなりません。

 

「ワイがガンダムや!」

「おい!」

 

「オレたちはソレのガンダムマイスター」発言はどこへやら、

ソレとしてではなく、完全に個人的な感情で動く刹那。

指示を無視して単機で突撃するという、名前の通りの刹那的な行動。

前作の主人公(らしきもの)とまるで変わってないです。

 

「砲撃に集中する。回避運動は任せたぞ、ハロ!」

 

そんな訳で、ドタバタしたまま作戦開始。

ただのマスコットだと思われていたハロですが、

機体の操縦――それも回避という重要な役割を担当します。

後半、敵の策略でピンク色の偽者とすりかえられて、

「愛用のじゃなきゃヤダ!」と泣きつく展開がありそうです。

 

「エクシア、紛争確認……根絶する!」

 

そんな訳で戦場に乱入したエクシア。

優勢だった人革軍・タミル人側のヴァンツァーを

象が蟻を踏み潰すが如く、次々と斬り捨てていきます。

元から性格に難がありそうな刹那ですが、

こんな噛ませ犬とばかり戦わせてしまっては、

ますます増長してしまうのも無理はないでしょう。

 

「デュナメス、目標を狙い撃つ!」

 

空中からは、デュナメスがエクシアを援護。

相変わらずのロックオンぶりで敵機を次々と撃墜します。

敵に狙い撃たれるも、ハロの活躍によって全弾回避。

彼らが将来的にスパロボに登場する際は、

ハロが「集中」を持っているということになりそうです。

 

「キュリオス、目標を爆撃する」

 

人革連の基地上空を飛ぶキュリオスが行ったのは、

主人公チームとしてあるまじき攻撃手段――空爆。

昨今の作品は空を飛べるモビルスーツばっかりで、

制空権の重要性があまり語られていませんでしたが、

一度に大量の殺人を行うには、最も効率がいい攻撃です。

「一人殺せば殺人犯だが、百万人殺せば英雄だ!」

アレルヤはそう自分に言い聞かせることで、自己の行動を正当化します。

 

「ヴァーチェ、目標補足。排除行動に移る」

 

その巨体ゆえに、地上戦は不得意に見えるヴァーチェですが、

火力を活かしたキャノン砲による攻撃で海上の軍艦を撃沈します。

接近戦のエクシア、それを後方から援護するデュナメス。

戦闘機形態で奇襲、変形してオールマイティに対応できるキュリオス。

対艦用のヴァーチェという、非常にバランスのとれたチームです。

二機のザクが飛べずに艦の周りをうろちょろしていた

前作のズッコケ三人組とは雲泥の差があります。

 

「これが、ガンダムマイスターだ!」

 

ガンダムマイスターの反則的な活躍によって、

人革軍・タミル人勢力は撤退を余儀なくされます。

調子に乗って追撃しようとするシンハラ人も斬り捨てて、

今回の作戦も無事終了。「もっと苦戦した方が面白い」とか禁句です。

 

「そんなことをしたら、どちらの感情も悪化させるだけなのに……」

 

「ソレがセイロン島の内戦に介入」の報はすぐに世界各国へ伝わります。

こちらは先日ソレの声明を放送した日本の放送局JNN。

右側の女性は、ジャーナリストである絹江・クロスロード

名前からも分かるように、沙慈・クロスロードの姉です。

弟同様、ソレのやり方については解せないといったご様子。

また彼女が調べたところ、イオリア・シュヘンベルグは、

「200年前に死んでいる」という衝撃的な事実が明らかに。

どうやら不動GENばりに謎に包まれた人物のようです。

 

「一度だけじゃない。何度でも介入するアル」

 

作戦成功の報に満足げな表情の留美。

彼女が飲んでいるのは、勿論セイロンティーです。

茶器やテーブルセット一式は、常に紅龍が背負って歩き、

野外でもティータイムを楽しめるようになっています。

 

「エクシアはどうした? まさかやられたのか?」

「先に帰投した。初めての紛争介入だ。思うところがあるのさ」

 

作戦が終了し、帰投するガンダムマイスター。

しかし刹那だけは、最初から最後まで単独行動です。

そんな素行不良の最年少に対して、最年長のロックオンは放任主義。

子供を温かく見守っているのか、既に何を言っても無駄だと諦めているのか。

 

「わからないな。なぜ彼がガンダムマイスターなのか……」

 

早くもチーム内に流れ始める不協和音。

協調性が欠けているティエリアにまで否定される刹那。

しかし、そもそもガンダムマイスターに選ばれる条件が不明です。

国も人種も年齢も性格も境遇も、全てが異なっているこの四人。

むしろ人格的に問題がありそうなのを好んで選んでいる気すらします。

 

「ユニオンの輸送機? この空域で?」

 

そんな訳で一人先に帰っていた刹那ですが、

突如レーダーにユニオンの輸送機が接近との反応が。

ユニオンの領空外での遭遇に、刹那は珍しく動揺します。

 

「始めましてだな、ガンダム!」

「くっ……何者だ!?」

「グラハム・エーカー」

 

輸送機から発進したグラハムの乗るフラッグは、

何の警告もなくエクシアに攻撃を仕掛けてきました。

突然の攻撃にベタな台詞しか言えないほど混乱する刹那。

あんな宣言をしといて、自分が狙われるという自覚は希薄だったようです。

 

「君の存在に心奪われた男だ!

 

そしてグラハムによる愛の告白。

 

「えっ? ちょっと……」

 

なんというカップリングフラグ。

まさか刹那がグラハムと結ばれることになるとは。

事前情報がないので、てっきりオープニングに出てくる

と出合って、刹那の感情に変化がという、

お決まりのパターンだと思っていましたが、これは予想外です。

相棒の眼鏡(カタギリ)も、その筋の方には人気が出そうですし、

高河ゆん先生を起用したのは、どうやらこういう意図だったようです。

 

みんな大好きコーラサワー情報

コーラサワー分が足りない方のための最新情報です。

前回エクシアの乱入により、負傷したコーラサワー氏。

その傷が癒えないのか、今回は一コマも映りませんでした。

 

 

 



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