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【テキスト】ルイス・ハレヴィOO[ダブルオー]

 

2007.10.7

 

「ダブルオー!ダブルオー!」

 

3年前に「ルナマリア様がなんたら」で売り出したのも、今は昔、

最近は日記ばかりで、地味の一途を辿る当サイトですが、

たまには最新の番組をレビューしなければ、時代に取り残されてしまいます。

そこで今回取り上げるのが、「機動戦士ガンダムOO[ダブルオー]」です。

「SEED DESTINY」(以下「前作」)以来、3年ぶりとなるガンダムの新作です。

その3年前の前作のレビューも、未だに完結していないのですが、

とりあえずお祭りということで、第1話をレビューしてみようと思います。

 

前作では、ルナマリアさんをメインにレビューしましたが、

今作では、ルイス・ハレヴィというキャラクターをメインに据えます。

上の画像の真ん中にいる、金髪巨乳の女の子です。

今まで謎に包まれていた「OO[ダブルオー]」の意味ですが、

これでようやく明らかになりました。(あえて説明しなくても分かりますよね)

 

挨拶もほどほどに、レビュー(というかネタ)を始めようと思います。

前作では、主人公(だと思われていた人)の家族が、一瞬にして肉片と化すという、

18時台のアニメとしては、大変ショッキングなシーンから始まりましたが、

当時と違い、現在はアニメの残酷描写への規制が厳しくなっているので、

そんなことはないでしょう。お茶の間でも楽しく見ることのできるアニメのはずです。

それでは、第1話のスタートです。いやー、わくわくするなあ!

 

はだしのゲン?

 

またしても凄惨な戦場からのスタートでした。

いや、戦争が行われている世界でなければ、

そもそもガンダムは必要ないのはわかりますが、

それにしたって、もうちょっと何とかならないものか。

 

――西暦2301年、グルジス共和国。

幼いながらに銃を手に戦う、主人公の刹那・F・セイエイ

敵のモビルスーツに囲まれて、絶体絶命の彼を救ったのは、

突如、上空より舞い降りた、天使の如きモビルスーツでした。

誰が乗っているのかはわかりませんが、主人公の命を救ったというのが、

前作で間接的にとはいえ、主人公(だと思われていた人)の家族の命を奪った、

<やめてよね氏とは違うところです。

 

――その6年後、西暦2307年から、物語は始まります。

ここはヨーロッパを中心とした超大国「AEU」の軍事演習所。

軍の関係者を前に、新型モビルスーツのお披露目が行われています。

斬新なデザインのモビルスーツ「イナクト」に乗っているのは、

AEU軍のエースパイロットであるパトリック・コーラサワーです。

 

「コーラサワーて」

「コーラサワーはないな」

 

それを観覧席より見つめる二人の人物。

右の微妙な年の取り方をしてしまった枢木スザクのような男は、

米国を中心とした超大国「ユニオン」のエースパイロットであるグラハム・エーカー

左の長髪メガネは、同じくユニオンの技術者であるビリー・カタギリ

二人が堂々とAEUの演習場に姿を現しているということから、

現在、両国が表立って戦争しているという訳ではなさそうです。

 

「エクシア、目標地点を視認……」

 

上空より降下する一機のモビルスーツ。

今作の主人公の機体である「ガンダムエクシア」です。

主人公機は空から登場するのが、最近の流行のようです。

たまには意表をついて地中から出たりしないものか。

 

「目標対象確認。予定通り、ファーストフェイズを開始する」

 

コックピットには、成長した刹那の姿がありました。

どういう経緯で彼がエクシアに乗ることになったのか、

これまた前作同様に全く説明されていませんが、

いずれ総集編で過去の回想と共に明らかになるでしょう。

 

「始まる……」

 

作戦の開始を告げるティエリア・アーデ

放映前の段階では、女性説も流れていた彼ですが、

声が神谷浩史さんということで、残念ながら男性のようです。

しかし、その美形ぶりには、どうしても希望を捨てきれません。

一縷の望みを託して、誰か彼の頭から水をかけてくれませんか。

 

「おいおい、どこのどいつだ? ユニオンか? 人革連か?

人様の領土に土足で踏み込んだんだ。ただで済むわけねぇよなぁ!」

 

刹那の乗るエクシアは、そのまま演習場に着地。

謎のモビルスーツの乱入に、逃げ惑う軍関係者たち。

せっかく晴れ舞台を邪魔され、コーラサワーは怒り心頭です。

 

「貴様、オレが誰だかわかってんのか!?

AEUのパトリック・コーラサワーだ!

模擬戦でも負け知らずのスペシャル様なんだよ!

知らねぇとは言わせねぇぞ!」

 

恐ろしい勢いでフラグを立てまくるコーラサワー。

「模擬戦でも負け知らず」という情けないフレーズが、

彼の器の小ささを表しています。恥ずかしくて歌詞にも出来ません。

こいつがエースという時点で、AEU軍に未来はなさそうです。

 

「……コーラサワー?」

 

物凄い勢いで捲くし立てられ、刹那も困惑します。

いきなり「知らないとは言わせない!」と言われても、

知らないものは知らない。そんな名前、聞いたことは……

 

「あぁ……」

 

遠い記憶の底から、該当する物を思い出した刹那。

あの小さなプラスチックのケースに入ったラムネ菓子か。

確かに知っているが、特にスペシャルという程のものでもないだろう。

こいつは何でこんな時に駄菓子の話をしているんだ? バカか?

 

「オレはスペシャルで、模擬戦で……」

 

で、刹那に挑みかかったコーラサワーですが、

大方の予想通り、何も出来ないまま瞬殺されます。

ヤムチャ、ジェリド、スティング、シン、オレンジなど、

名だたる人物の担った役割を今作では彼が担当するようです。

 

「さあ、私たち、ソレスタルビーイングの初お披露目よ!」

「ああっ! お酒飲んでるっ!」

「……」

 

同時刻、宇宙にて作戦を開始する一隻の戦艦。

刹那が所属する私設武装組織「ソレスタルビーイング」の戦闘母艦「プトレマイオス」です。

作戦中に酒をかっくらう真ん中の女性は、スメラギ・李・ノリエガ

「またまた女性艦長かよ?」と思われるかもしれませんが、

実際のところ、彼女は艦長ではなく、戦術予報士という役職だそうです。

その役割はと言いますと、艦内の実質的トップに位置し、

作戦の立案や戦況に応じ指揮を取るなどするということで、

どう見ても艦長です。本当にありがとうございました。

 

両サイドにいる戦況オペレーターの女の子は、

クリスティナ・シエラフェルト・グレイスです。

スチャラカ艦長、真面目で快活な女の子、クールな美少女と、

某機動戦艦撫子から続く黄金比。そのうち艦内ミスコンがあるでしょう。

 

「実戦だ……荒れるや」

 

何やら不吉な口癖と共に出撃する無愛想なこの男は、

沢尻エリカ主演映画サイトのブログの担当者ではなく、

「ガンダムキュリオス」のパイロット、アレルヤ・ハプティズムです。

たぶん実際は、自分の名前にかけて「ハレルヤ」って言っているんでしょうが、

どこか満足げに言っているのが腹立たしいので、改変してみました。

 

「始まりました。お嬢様」

 

次々と場面が転換しますが、何とか付いてきてください。

こちらは、中国、ロシア、インドを中心とした超大国、

「人類革新連盟」(通称:人革)の軌道エレベーター「天柱」

その高軌道ステーション完成10周年を祝う記念式典の会場です。

 

この二人は、王留美(ワン・リューミン)紅龍(ホンロン)

彼らもソレスタルビーイングのエージェントです。

セレブという立場から、組織を支援しているらしいですが、

それにしても、最近では珍しいぐらいステレオタイプの中国人。

さすが私設組織だけあって、様々な人種が所属しているようです。

 

「ついに、彼らが動き出すアルね……」

 

実際、こんな喋り方はしていませんが、

キャラ付けのために付けさせてもらいました。

 

「デュナメス、目標を狙い撃つ!」

 

すぐさまAEU軍の戦闘機に包囲されるエクシア。

それを地上から援護する、このノリの良さそうな兄ちゃんは、

「ガンダムデュナメス」のパイロット、ロックオン・ストラトス

もうスナイパーになる以外ないような名前が示す通り、

その正確無比な射撃で、敵機を次々と撃墜していきます。

絶対、女の子に向けても「君にロックオン!」とか言っているはずです。

 

「あらあら、自分たちだけぞろぞろと。勝手な人たちアル」

 

再び、高軌道ステーションの記念式典会場。

人革の関係者が慌てて会場から避難しているのは、

テロリストの乗るモビルスーツが接近中との報告があったから。

しかし留美たちは余裕の表情で事態を見守ります。

 

「直撃コースです! 迎撃間に合いません!」

 

大事な式典だというのに、その警備は穴だらけ。

人革軍のモビルスーツが出撃するも、既に遅し、

テロリストが放ったミサイルが、ステーションに向けて発射されます。

もはやこれまで。国家の威信丸潰れの大惨事に発展か?

 

「なにっ!?」

 

その時、予期せぬ方向から放たれた光条が、

迫るミサイルを寸前のところで次々と破壊していきます。

このパターンは、今作でも引き続いて使われるようです。

 

「大したものだ。スメラギさんの予報は」

 

流星の如く現れたのは、アレルヤの乗るガンダムキュリオス。

どうやら一連のテロリストの行動は、スメラギの予報通りだったようです。

しかし、一体どこからどこまでが彼女の予報なのでしょうか?

もし「テロリストがこの日にテロを起こす」ということからだったら、

それは既に予報という域を超えているような気がしますが。

 

「ヴァーチェ、目標を破壊する」

 

続いて登場したのは、ティエリアの乗る「ガンダムヴァーチェ」

残存するテロリストに向かって、巨大なキャノン砲を発射。

光の渦に包まれたテロリストのモビルスーツは一瞬にして塵と化します。

 

こうして、テロリストたちによるステーション破壊計画は、

ソレスタルビーイングの活躍によって阻止されました。

 

「テロリストを撃墜したのは、正体不明のモビルスーツ」

世界各国はこのニュースをトップで報道。

初めて見るガンダムの存在に、世界中が衝撃を受けます。

しかし、カメラに映っていたのが、ヴァーチェのみだったため、

世界中に「ガンダム=デブ」の印象を与えてしまいました。

 

「なになに? どうしたの?」

「モビルスーツ? どこの軍隊?」

 

さあ、いよいよヒロインであるルイス・ハレヴィの登場です。

彼女の隣にいるのは彼氏である沙慈・クロスロード

二人とも日本の東京に住んでいる、宇宙工学を専攻する高校生です。

「何だよ、彼氏持ちかよ」と敬遠される方もいるかと思いますが、

前々作のヒロインである「あのお方」を思い出していただければ、

むしろ彼氏持ちの方が、後に色々と面白くなることがわかるでしょう。

彼女を寝取られて号泣する沙慈の姿が、今から目に浮かぶようです。

 

「たった今、JNNにテロを未然に防止したと

主張する団体から、ビデオメッセージが届けられました」

 

ルイスたちが来るタイミングを計っていたかのように、

直後、テレビ局にソレスタルビーイングから声明が送られてきます。

画面を食い入るように見つめるルイス。はたして何者の仕業なのか?

 

「地球で生まれ育った全ての人類に報告させていただきます。

私たちはソレスタルビーイング。

機動兵器ガンダムを所有する、私設武装組織です」

 

画面に映し出されたのは、見るからに怪しそうな男性。

この人物こそ、ソレスタルビーイングの創設者である

イオリア・シュヘンベルグです。冒頭の発言から察するに、

この声明は全世界のメディアに向けて、同時に送られたようです。

 

「ぶそうそしきぃ〜?」

 

いい年したおっさんの邪気眼発言に眉を顰めるルイス。

武装組織なんてものは、戦争を生業にする裏の世界の住人。

大っぴらに全世界に声明を出すようなものじゃないでしょう。

テロを防いだというのも、一気に自作自演っぽくなりました。

 

「私たちは全ての戦争行為に対して、武力による介入を開始します」

 

ついに世界が知るところになったソレスタルビーイングの存在。

(タイピングするのが面倒なので以下「ソレ」と表記します)

イオリアによって宣言されたソレの活動目的は、以下の通りです。

 

        我々の活動目的は、世界から戦争行為を根絶することにある。

        自らの利益のために行動はしない。あくまで目的は戦争根絶である(ここ強調)。

        今後、どのような理由があろうとも、全ての戦争行為に対して武力による介入を行う。

        これから我々と戦う各国は、美少女パイロットを用意しておくように。

        ビグザム、サイコガンダム、デストロイとかは禁止の方向で。

        コロニーレーザーとか、核ミサイルとか、レクイエムもやめてね。

        一番怖いのは、番組打ち切りで計画がグダグダになることなので、みんな放送を見てね。

 

などなど、戦争根絶を大義名分に言いたい放題です。

しかし見た目からして、真に平和を願う人物とはどうしても思えません。

自分たちから戦争を仕掛けて、軍事産業の拡大を狙うロゴス的な組織では?

何か良からぬことを考えているであろうという想像が容易にできます。

 

「わっはっは、矛盾しまくりだな!」

 

それはギャグで言っているのかと、グラハムも大爆笑。

どこぞの遺伝子プランも裸足で逃げ出す、無理がありすぎる計画。

矛盾と突っ込みどころのバーゲンセールもいいところです。

「お前らケンカは止めろ、でもオレは殴る」って、ジャイアンかお前は。

お願いだから、その発言の裏に別の真意を持っていてくれよ。

 

「完璧ね!」

「完璧ですね!」

「完璧……」

 

そんな世間の反応などはどこ吹く風、

ソレのみなさんはとても満足げな表情です。

前作のキラたちが開き直ったような組織とでも言いましょうか、

集団心理とは、かくも恐ろしいものであると再認識させられます。

 

「荒れるや、世界の悪意が見えるようだよ……」

「人類は試されている、ソレによって…」

 

ガンダムのパイロットである、この二人は特に重症のようで、

自分たちが世界の命運を握っていると信じて疑いません。

それほどまでに、ガンダムの力は強大なものなのでしょうが、

果たして撃たれる覚悟があって撃っているのか疑問なところ。

誰ですか、こいつらにガンダムなんかを与えちゃったのは。

 

「わかっているよな、刹那?」

「ああ、わかっている……」

 

これから始まる戦いに向けての覚悟を刹那に問うロックオン。

世界中に向けて「オレたちバカで〜す!」発言をしてしまったので、

もう後戻りはできません。ひたすらバカ街道を進むのみです。

 

「オレたちはソレの……ガンダムマイスターだ」

 

オレたちはガンダムを使って新世界の神になる。

そのためならどんな敵とでも戦う、それがガンダムマイスターだから。

徐々に強くなる主人公などいらない、それがガンダムマイスターだから。

全員がガンダムに乗っているのはプラモを売るため、それがガンダムマイスターだから。

オレの名前が中二病でも気にするな、それがガンダムマイスターだから。

「この馬鹿弟子がぁ!」って、それはマスターガンダムだから。

 

「展開が速すぎて、何がなにやら……」

「コーラサワーさん、大丈夫かな……」

 

前作で47話かけた内容を、わずか1話でやってのけた。

放送を見ていたシンちゃん兄妹も、あまりの急展開に困惑です。

オレはマイスターより、マイシスターの方が好きだな。

 


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