【黒日記】「地獄就職試験」

 

2004.3.9

 

某出版社の筆記試験受けてきました。

 

全然知らない出版社だったのですが、

適当に作文を書いて送ったら通っちゃったので、

「とりあえず受けてみるか」という軽い気持ちで。

 

初めての就職試験にドキドキ。

 

多分、まわりの人達がすごく頭がよさそうに見えたり、

隣の席の娘がすごく可愛く見えたりするんだろうなあ(これは歓迎)。

 

 

いざ、試験会場へ!

 

 

あれ……

 

なんか、みんなショボイんですけど……

 

いやいや、僕がそんな事を言えた義理ではないのはわかってます。

 

が、

 

それでも、言わずにはいられないぐらいの空間だったんですよ、ホントに。

 

坊ちゃん刈りや、のび太メガネなど、年齢不詳のキャラがズラリ。

 

中学時代に学年に一人こういう奴いたわ感がもの凄くて、

東京のど真ん中のはずなのに、田舎の中学時代に戻ったような感じ。

 

いや、ホントにみんなパッとしてないんですよ(自分含め)

 

最近、今どきの若者と触れ合う機会が多かったので、ある意味新鮮。

 

しかし、言い換えれば、ド文系といった感じの風貌、本が好きそうな人達ばかりだ。

 

「全国の図書委員が勢ぞろい」とでも表現したらいいだろうか。

 

まあ、こいつらと今から戦っていく訳だ。

いざ、正々堂々と勝負。

 

ちなみに周りの席は全員男。テンションが下がる。

 

試験スタート!

 

1.英文和訳

英単語自体のレベルはそんなに難しくなく、

カタコトの日本語に訳す事は可能でした。

 

……しかし、ここで大きな問題が!

 

それは、人名です。

TomとかMikeみたいに単純な名前じゃありません。

 

JamiroquaiとかVan Halenみたいな、

読み方を知らないと、何と読めばいいのかわからない人名のオンパレード。

 

結局、自分のニュアンスで、言い換えれば適当に訳したので、

採点の人も「こんな登場人物いたか?」と思ってしまうのではないでしょうか。

 

全体の3分の1ぐらいしか終りませんでした。

 

2.和文英訳 

Octoberが何月だったか忘れている時点で、

この試験会場にいる資格がないのではなかろうか。

 

あまりのわからなさに半笑いになりました。

人間、どうしようもない時は笑うしかないようです。

 

3.記述問題

試験前に前の席の男が鼻血を出すというドッキリが。

 

周りのみなさんがティッシュを渡すなど、親切な行為を行う中、

僕は何もせずに頬杖をついて、冷めた表情で彼を見つめながら、

 

「ワイシャツに付かねえかな、洗うの大変で楽しそうだ」

 

と、人事担当者に心の中を覗かれたら、即座に落ちるような事を考えていました。

 

しかし、ずっと鼻血の事を考えていたら、

 

「鼻血なんて、小1の時にチョコ食いすぎた時以来、出していないなあ…

 あの頃は自分の将来なんて考えてもいなかったなあ…婆ちゃん元気かな…」

 

突然、郷愁に襲われる。

 

ま、待てよ…

 

これが奴の戦略か!?

 

わざと鼻血を出し、敵の精神を不安定にする。

 

お、恐るべし、就職試験。

 

これから、色々な試験を受ける皆さんも、他人の鼻血に気を付けようね。

 

え〜っと、それで問題の方は、

唐沢俊一のコラムをプリント3枚分読んで、

 

1.読んだ感想を200字。

2.このコラムを友達に紹介する推薦文200字。

3.このコラムに別のタイトルを3つ考えろ。その理由も。

 

これは、まあまあ書けた気がする。

唐沢俊一の本は何冊かは読んだ事あるし。

 

4.作文

題は「5年後の私」 40分で800字。

 

「貴社でバリバリに働いている私」

みたいな、嘘臭い文章をひたすら書く。

 

可もなく不可もなくといったところか、

とりあえず、完成出来たので良しとしておく。

 

本当は「レアル・マドリードの左サイドで活躍する私」

みたいな、楽しい文章を書きたかったのですが、

 

「それなら、出版社じゃなくサッカークラブを受けろ」

と言われると思ったので。

 

5.常識問題

これは簡単だった。

 

問1.( )に関連のある語句の番号を記入しろ。

 

平山相太( ) 1.国見高校   2.市立船橋

綿矢りさ( ) 3.インストール 4.蛇にピアス

        

 

こんなぬるい問題が15問ほど。

 

問2も似たような問題で簡単だった。

 

そう、簡単だった。

 

……問2までは。

 

そして、運命の問3。

 

 

問3.当社で作品を刊行している作家を20人挙げなさい。

 

!?

 

問3.当社で作品を刊行している作家を20人挙げなさい。

(うちの会社を志望するんなら、当然、答えられるよな)

 

出題者のメッセージが伝わってくる……

 

この問題に対し、僕の出した答えは……

 

 

1人も知りません。

 

終了。

 

 

感想

 

99パーセント落ちたけど、就職試験の空気を味わえたので良し。

 

何時間も連続でテストを受けるなんて、大学受験以来だったから、

何だか懐かしくなってきて、ちょっと楽しかったです。

 

それに、スーツを着て遠くまで外出するのは初めてだったので、

「オレは入社1年目のサラリーマンだぜ」

と、軽いコスプレ気分を楽しむ事ができました。

 

まあ、こんな事考えている奴が受かる訳ないわな。

 

帰ってきて、すぐ寝た。

 

テキスト一覧 ホームへ