B級パニックムービードラマ

 

「エースをねらえ!」 ドラマレビュー 7話・中編

 

ついに全日本ユース選抜の最終審査。

4戦4勝しなければならないのだが、ひろみの組には、蘭子とベキ子が。

 

(私が、宝力さんや、緑川さんと……)

 

予想外の組み分けに戸惑うひろみ。

 

(待ってたわ、この時を……) 

 

ついに訪れた、宗方コーチを奪われた復讐の時、

獲物を狙う目で、ひろみを睨みつける蘭子。

 

(うわ、めっちゃ見てる……)

 

怯えるひろみ。

しかし、蘭子とは、いつか決着をつけなければなりません。

 

対戦相手も決まり、ひろみがすることは、ただ一つ。

 

「ランニングだ!」

 

「縄跳びだぁ!」

 

「腹筋だぁぁぁ! 

 

 

……いや、あさって試合なんだから、

試合のビデオを見て、研究した方が良くないか?

 

いえ、ひろみの脳裏には、

あの時の映像が、今も鮮明に残っているのです。

 

 

(あの時は、一歩も動けなかった……

ていうか、人間の打てる球じゃなかった……)

 

(勝てるだろうか、あの緑川さんに……

でも、負けるもんか!)

 

打倒、蘭子を誓うひろみ。

 

 

どうやら、ベキ子は眼中にないようです。

 

明日、ベキ子との試合なのに、夜遅くまでランニング。

 

だが、公園に通りかかったその時、

 

「待って!待って〜!」

 

突然、誰かを呼ぶ女の声が、

 

(な、なんだぁ?)

「そんなの嫌、私好きなの、愛してる!」

 

ひろみが呼ばれたのかと思いましたが、違うようです。

 

向こうで、男女が何やら揉み合っています。

 

(し、修羅場?)

 

なんだか面白そうなので、見物するひろみ。

 

「お互い楽しんだんだから、それでいいだろ!」

「やだ!」

「離せよ!」

 

どうやら、男が女に別れを持ちかけているようです。

それに対して、女の方は別れたくないようです。

 

(ていうか、あれ、宝力さんじゃない?)

 

(あれは、横浜で買った、

ペアで1000円の安物の……)

  

ポイ!

 

(す、捨ておったぁ〜!)

 

いくら安物だからって、あんまりです。

 

ベキ子を残して、車は発進。

 

(うわぁ……)

  

取り残されたベキ子。

 

(うわぁ……)

 

しかも、落ちたの拾ってるし。

 

(うわぁ……)

 

!?

 

見つかった!

 

(げげ!)

 

焦るひろみ。

 

「岡さん……」

 

怨みのこもった目で、ひろみを見るベキ子。

 

(ち、違います!他人の空似です!) 

 

必死に表情を変えて、ごまかすひろみ。

 

すると、ベキ子はどこかに走って行ってしまった。

 

(やった、何とかごまかせた!)

 

そして、翌日、

ひろみの2次選考初戦。

 

(今日のひろみちゃんは、帽子をかぶってのプレイだ!)

 

屋内だけど。

 

対するベキ子。

 

 目が怖い。

 

昨日は眠れなかったのでしょうか、目が血走ってます。

 

ベキ子のサーブで、いよいよ試合開始。

 

今日のひろみ、よく見てみると、帽子に加えて、

今まではしていなかった、リストバンドをしています。

 

今日の試合は汗をかく=長期戦になる

 

ベキ子を実力者だと認めているようです。(勝手な推測)

 

ちなみに、ベキ子の方は、

サンバイザーの色が、白から青に変わっています。

 

「フラれたばかりで、気分はブルー」といったところか(ものすごく勝手な推測)

 

いいラリーが続きます、この2人、実力は互角か。

 

しかし、ベキ子のレシーブは、

 

「アウト!」

  

(何ですって!?)

 

(よっしゃ!)

 

やはり、今日のベキ子は不調のようです。

 

ベキ子のサーブ!

 

だが、ネットに。

  

「ちぃ!」

 

フラれたばかりで、苛立っているようです。

 

 「いくわよ、岡さん!」

 

ついに、ベキ子の真の実力が?

 

「く、くるかぁ!?」

 

「どりゃあぁぁぁ!」

 

ベキ子、渾身の力を込めたサーブが、

 

ネットに炸裂!

 

Shit!」

 

アメリカンなリアクション。

  

「ゲーム、岡」

 

審判はコテコテの日本人。

 

ひろみが1ゲーム先取して、コートチェンジ。

 

だが、ベキ子は目を合わせない。

 

(ひ、ひどい!)

 

「どうなってんだ?これがあの宝力かよ」

「一次選考とは別人だな、体調でも悪いのか?」

 

ベキ子の異変に気づく、尾崎と千葉。

そして、試合に全く興味なさげな藤堂。

 

コートが代わっても、ベキ子の打つボールは、

 

またもネット。

 

ラケット地面に叩きつけるベキ子。

 

(また、試合放棄か?) 

 

美咲さんの悪夢(6話中編参照)が、再び頭によぎるひろみ。

 

しかし、昨日、あんな現場を目撃してしまって、

ひろみもやりにくいかと思いましたが、全く手を抜いたりする気配はありません。

 

さすが、テニスに生きると決意しただけのことはあります。

テニスのためになら、今のひろみは、非情になれるのです。

 

(宝力さん、一体どうしちゃったの?)

 

と思ったら、あれれ?

 

 「待って!待って〜!」

 

「はぅあ!」

 

「お互い楽しんだんだから、それでいいだろ!」

 

(昨日のあれって、まさか……)

 

 

気づくの遅っ!

 

フラれたばかりのべキ子のサーブは、

 

またまたネット。

 

もはや、いつ高田明社長が出てきてもおかしくありません。

 

そんなベキ子を見て、ひろみの脳裏に浮かんできたのは……

 

「恋をしても、溺れるな一気に燃え上がり、

燃え尽きるような恋は決してするな」

 

合宿での、宗方コーチの言葉。

 

(こういうことだったんだ。たった一つの恋が、

これほどまで、プレイを変えてしまうなんて……)

 

多分、偶然だと思いますが、宗方コーチの言葉通り、

 

 燃え尽きるような恋をした女のサーブは、

 

ことごとく、ネットに吸い込まれる。

 

「だめだこりゃ」

 

なかば呆れ気味の尾崎と千葉。

そして、今頃になって、真剣に試合を見始める藤堂。

 

そして、ついに……

 

試合終了。

 

「ゲームセット&マッチ、岡」

(この試合、ネットばっかりだったなぁ……)

 

(な、なんか勝っちゃった。

とりあえず、握手しよう……)

 

 

だが、

  

         ↑        ↑

    握手を求めるひろみ   とっとと帰るベキ子

 

「ブーブーブー!」

 

ベキ子の態度に、客席からはブーイング。

 

(これも、2人の愛の力だね、岡君!)

 

(いや、ネットの力だから!)

  

握手もせずに、そそくさと帰っていくベキ子。

  

「宝力さん!」

 

ひろみが慌てて追いかけますが、

 

「ほっといてよ!」

「でも!」

 

こんな反応。

 

「あなたが勝ったんだから、それでいいじゃない!

今まではうまくやって来た、テニスも恋も。

わたしはやりたいようにやって、ここまでやってきた」

 

確かに、勝手にひろみの家に上がり込んだりと、好き勝手にやってました。

 

「でも、仕方ないじゃない、好きなんだから!

好きで好きでたまらなくて!」

 

「宝力さん……」

 

自分が好きな藤堂と比べて、ベキ子が好きな元カレの酷さに同情するひろみ。

 

「そんな目で見ないでよ!

あなたに私の何がわかるって言うの!」

 

まあ、男性の趣味は人それぞれですからね。

 

「バカヤロー!」

 

寂しく去っていくベキ子の背中を見て、ひろみは……

 

(同じだ、私も。

私もこのままだったら、いつかきっと……)

 

藤堂から「お互い楽しんだんだから、それでいいだろ!」

と言われる自分を想像して、不安になるひろみ。

 

(怖い、この心の弱さが。

もっと、もっと強くなりたい……)

 

 

 

 

そして、心を鍛えるために、ひろみがしたことは……

 

ひたすら、階段昇降。

 

「ふぁ〜みこん、うぉ〜ずがで〜たぞ〜♪」

 

一心不乱に、階段を下りたり上ったりするひろみ。

7話中編で、ようやく気づいた。この娘、天然だ。

 

 

「とりあえず、西高4人は白星スタートか」

 

ひろみが階段昇降に夢中なので、仕方なく千葉と帰る藤堂(尾崎は無視)

 

「明日は、岡さんとお蘭か」

「ああ、でも、結局勝ち残るのは、1人だもんな」

 

ひろみが蘭子に勝てるのか、心配する2人。

 

「信じろよ!」

「え?」

 

「信じろ、お前が岡さんの勝ちを信じなくて、誰が信じるんだよ」

「千葉……」

 

千葉の友情に感動する藤堂。

 

(お前は信じてないのか……)

 

「皆様にお知らせします」

 

突然、館内放送が、

まさか、また藤堂が呼び出されるのか?

 

「当競技場の施設は、午後9時をもって、自動的に閉鎖されます。

室内練習所、及び体育館をご利用の方は、即座に退去してください」

 

今回は、藤堂の呼び出しではなかったようです。

 

しかし、

 

「あ!」

「どうした?」

 「代えのシューズ忘れてきた、取ってくるから待ってて」

「おう、急げよ」

 

結局、呼び出されなかったものの、館内に戻る藤堂。

 

そして、スタンドの照明が、 

 

 消灯。

 

 「ふ〜、危ない、危ない」

 

閉館にギリギリで間に合った藤堂。

 

だが、開いているドアを見つけ、なぜか立ち止まる。

 

 「……………」

 

オイ、道草食ってないで、早く帰れ。千葉も待ってるぞ。

 

「何故ドアに入るかって?

そこにドアがあるからさ」

by藤堂貴之

 

何かに導かれるように、ドアに入っていく藤堂。

 

そして、そこで彼が見たものは……

 

 岡君!」

 

 !?

 

し、死んでる!?

 

 

 

 

ここでCMに。

 

やはり、犯人はベキ子なのか?

「藤堂少年の事件簿」解答編に続く。

 

「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ」

 

あわてて、ひろみの元に駆け寄る藤堂。

 

「大丈夫か、汗びっしょりじゃないか!」

「藤堂さん……寒い……」

 

あ、生きてました。

 

「わかった、行こう!」

 

宗方コーチのごとく、ひろみを抱き上げる藤堂。

 

「出口だよ、岡君!」

「助かるのね、あたし達!」

  

だが、その時、

 

全館消灯。

 

しかも、鍵までかかる。 

 

絶対絶命。

 

その場に立ち尽くす2人。

 

「もうダメ、あたし達、ここで死ぬのよ!」

「あきらめちゃダメだ!」

 

「岡君、少し待ってて!」

 

ひろみを階段に座らせ、

 

「必ず、生きて帰ってくる!」

「と、藤堂さん!」

 

単身、暗闇へと乗り込んで行く藤堂。

 

「うおおぉぉぉ!」 

 

「うおおぉぉぉ!」 

 

注:テニスドラマです。

 

ドンドンドン!!

 

「おーい、誰か!

 妻が!子供が生まれるんです!」

 

しかし、ドアは開かない。

 

「ちくしょぉぉぉぉ!」

 

「出口はどこだあぁぁ!」

 

 

 

藤堂が、闇の中を彷徨っている頃、

 

 外では、

 

(遅いなぁ……藤堂)

 

千葉が放置プレイされていた。

 

(もう、9時だよ……)

 

「ああ〜!」

 

千葉が、ふと、門の方を見ると、

 

「閉店でーす」

 

問答無用で、門が閉まっていってる。

 

「おい、藤堂!藤堂!」

 

たった一人、門の前に取り残された千葉。

ある意味、一番悲惨かも。

 

結局、何もせずに戻ってきた藤堂。

 

「心配ないよ、すぐに誰かが来てくれるから」

 

まあ、外には千葉もいますし、

彼の冷静な判断に期待しましょう。

 

「え〜ん!

とうどうが〜!とうどうが〜!」

 

何処に行く!?

 

「ここも閉まってる!」

 

「どうしましたか?」

 

千葉を怪しんで、警備員がやって来た。

 

「友人が閉じ込められたんです!

他はもう探したんで、この中しか考えられなくて!」

 

「どうした?」

 

なぜか、宗方コーチもやって来た。

 

「藤堂が閉じ込められちゃって!」

 

まだ千葉は、ひろみも一緒に閉じ込められていることを知りません。

  

(こんな暗い所は怖いなあ……)

 

怯える宗方コーチ。

 

 

 

「さあ、行きましょう!」

 

(え、オレも行くの!?)

 

予想外の展開に、困惑する宗方コーチ

 

 

 

しかし、今ごろ、ひろみと藤堂は、恐怖に震えていることでしょう。

 

イチャイチャしてますた。

 

てか、お前ら、携帯電話とか持ってないのか?

 

「寒い……」

 

(これは……どう解釈すればいいのかな?)

 

「ふぅふぅ……」

 

可愛らしく寒さをアピールするひろみ。

 

(人肌か!?)

 

な〜んて、まさか、そこまで単純じゃ……

 

 !?

!?

人肌キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

 

まさか、本当にするとは……

 

(つい、勢いで……)

 

「はぁはぁ……」

 

ですが、ひろみは嫌がる素振りを見せません。

 

それどころか、指を淫靡に絡ませるひろみ。

もしかして、誘っているのか?

 

「お、岡君がいけないんだぞ!」

 

ひろみの手を握る藤堂、

そして、その手は徐々に胸元へと……

 

(次はジャージを……)

 

 

 

 

 

 

 

すみません。

いい場面ですが、僕にエロを書くのは無理です。

 

 

藤堂救出に向かう、警備員と千葉。

 

コーチも怖いけど来た!(しかも、小走りで)

 

 

 

 

一方、閉じ込められている2人は、

 

「カランコロン」

 

スタンドの階段を、空き缶が転がる音が!

 

(だ、誰か来る!?)

 

焦る藤堂、2人に残された時間は少ない、

 

(えぇい、チャンスは今しかない!)

 

ラストなので、ここぞとばかりに触りまくる藤堂。

 

(あったかい……)

 

(明日、試合だけど、いいのかな?)

 

(ずっと、こうしていられたら……)

 

(テニスなんて、今はどうでもいいか……)

 

(でも……)

 

「恋をしても溺れるな」

 

好きな男の胸に抱かれていても、

ひろみの頭の中には、宗方コーチの顔が。

 

(もう、お嫁に行けない……)

 

宗方コーチの洗脳の強さに、愕然とするひろみ。

 

 (岡君、好きじゃあああぁ!)

 

 

よもや、ひろみの脳裏に、宗方コーチが浮かんでいるとは、

夢にも思ってないでしょう。

 

一方、ズッコケ三人組。

 

「藤堂〜!いないなら返事しろ〜!」

 

ちなみに宗方コーチは最後尾(怖いから)

 

「ま、待ってくれ〜!」

 

おいていかれる宗方コーチ。

 

「いいもん!一人で探すもん!」

 

むくれる宗方コーチ。

 

ここで、宗方コーチのひろみ探知アンテナが作動!

怪しい扉の存在に気づく。

  

「ここだよ、サム!」

 

ついに滅びの山にたどり着いた宗方コーチ。

 

遅れて、千葉と警備員も駆けつけた。  

 

どうなる?どうなる? 

 

真っ暗なスタンドの奥地、

そこで、宗方仁探検隊の見た物は!?

 

「と、藤堂!?」

 

続く。

  

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