テニスのルールをさっぱり覚えられないドラマ
「エースをねらえ!」ドラマレビュー 第5話・後編A
ひろみのライジングショットがキモ月に炸裂!
「あ、あれは…ライジングショット!」
「驚いたな、よくこんな短期間で!」
さすが、名門西高のテニス部員達、
一目でライジングショットだとわかったようです。
「千葉っち、ライジングショットって何?」
新聞部の千葉に聞く、テニス部のマキちゃん。
「相手の力を利用して決めるショットだよ。
スピード、体力を必要とする、難しい技術だよ」
「すごい、まだ手がジンジンする。
でも、このショットが使えたら……」
「女である事を超えなければならない」
宗方コーチ(故)の言葉が再び脳裏をよぎる。
(そうだ、そうなんだ、女を超えるテニス。
これがあたしの目指すテニスなんだ!)
女を超えるテニス……
ウィリアムズ姉妹にでもなる気ですか?
「一つの道を貫こうとした時、
どうしなければならないか」
(コーチの言うとおりだ、簡単な事じゃないんだ。
あたしの全部でぶつかっていかなきゃならないんだ)
天国の宗方コーチの遺言を守る事を心に誓うひろみ。
あとは、キモ月に全力でぶつかっていくだけです。
ガンバレ、キモ月!
白目剥いてるけど、ガンバレ!
↑
全国の背中フェチの方々のために、サービスショット。
(忘れよう!)
(テニス以外の事は、考えるのを忘れよう!)
(こんなんじゃ、まだまだダメだ!もっと頑張らなきゃ!)
(もっと体を鍛えなきゃ、足も、腕も、腰も)
↑
再び、全国の背中フェチの方々へ
(もっと、もっと、もっと!)
↑
すごい勢いで忘れられている人
ひろみのライジングショット!
見送るだけのキモ月。
しかし……
「アウト!ゲーム、セット&マッチ上月!」
惜しくもアウト。
「た、助かったぁ〜」
ギリギリでキモ月の勝利です。
「負けた……」(キモ月に)
ひろみ、がっくし。
(ああ、これでまた、キモ月がキモイ事を言うんだろうなあ……)
……しかし、凹んでいるひろみにキモ月が信じられない言葉を発します。
「岡さん、負けたと思わないで!」
「え?」
「僕も勝ったなんて思わない!」
なぜか妙に爽やかになっているキモ月。
試合中に頭にボールでもぶつけたのでしょうか?
「もしも、君が男だったら、僕は確実に負けていた」
「素敵なプレイでした!」
握手を求めるキモ月
「いやぁ……」
あからさまに拒絶するひろみ。
まだ、藤堂にも宗方コーチにも、ファースト握手は許していません。
キモ月に女の子の一番大切なものをあげるわけねえだろ。
……しかし、次の瞬間!
だーい!どんでん返し!
ひろみの運命の男性は、
宗方コーチでも、藤堂でもなく、キモ月でした。
次回から、ひろみとキモ月の
「ラブラブ新生活編」がスタート!
する訳ありません。
「負けてしまいました、コーチ」
さっそく、宗方コーチの元に駆け寄るひろみ。
「あぁ……」
キモ月に負けるとは思っていなかったのでしょうか、元気のない宗方コーチ。
「どんなにダメか、よくわかりました」
「もっともっと、シゴいてください!」
「あぁ!」
「シゴいて」の言葉に、いきなり元気になる宗方コーチ。
(シゴいて、シゴいて)
↑
忘れられた人
しかし、このまま忘れられたままでは、藤堂も男が廃るというもの。
帰り道、ひろみを待ち伏せていた藤堂。
橋の上で2人きり、告白するには最高のシチュエーション。
「オイ!好きだと言っちゃえよオイ!」(なかやまきんに君風)
「強くなるんだよ、テニスで」
「え?」
「テニスをする事で自分を鍛え、
自分が成長する事でテニスを高めていくんだ」
「……はい」
(……あれ、それだけ?)
ひろみに握手を求める藤堂。
いいのか、キモ月と間接握手だぞ。
今、キモ月の温もりがひろみから藤堂へ、
世界中に広がれ、キモ月の輪。
「僕も負けない」
(藤堂さん、そんなにキモ月を意識して……)
もしかして、藤堂が好きなのはキモ月ではないか?
予想外のボーイズラブな展開に、眩暈を覚えそうになったその時!
「一緒に行こう、ずっと」
「……はい♥」
今度こそ、カップル誕生!
―――その夜
「ジリリリリリリ!」
突如、鳴り響く電話のベル。ていうか、今どき黒電話って……
使っている奴の顔が見てみたいですな。
「はい、宗方です」
「はい、わかりました、では……」
電話の相手は誰なのでしょうか?
敬語を使っている所から、目上の人物からの電話と推測できます。
―――翌日
「すみません、遅れて!」
宗方コーチに呼び出され、ひろみが教室に入ると……
!?
(お蝶夫人……)
(蘭子さん……)
(藤堂さん……)
(……誰?)
(これは一体?)
どうして、テニス部のメンバーが集まっているのか?(しかも1人は他校の生徒)
「5人揃ってるな!」
黒電話の人がやって来ました。
「これから、お前達に重大な発表がある。お前達5人は……
「今日からデカレンジャーだ!」
「……お前達5人は、神奈川県代表として、
全日本ユース選抜の候補に選ばれた」
「つまり、お前達がこれから目指す場所は……」
「世界だ!」
(世界?あたしが世界?)
全国編をすっ飛ばして、世界編に続く。