1日目(2005.7.21)


今朝は3時起床。
そのために昨夜は8時前に布団へ入ったのだが、お酒も飲まず、興奮気味の身では、
こんなに早い時間から眠れる訳もなく、二人ともかなり寝不足。
寝不足は高山病の大敵。
念のため、前日から‘食べる酸素’なるものを摂取してはいたが、かなり不安だった。
それでも、体調も天気も良好で、良い方向へ進み出している感じが、たまらなく嬉しい。
「待ちに待った富士登山当日を無事迎えられたね」と喜び合う。

自宅を午前4時、まだ薄暗い中いよいよ出発。
5時半に双葉SAに到着。
ここでコンビニで買ったおにぎりで朝食。
5時50分、再び富士山に向って車を走らせる。
薄曇りで今日は富士山は拝めず。
観えなくても、そこへ向っていると思うと嬉しくてたまらない。
いよいよ1合目、2合目と順調に進む。
3合目でヒメシャジン(ホタルブクロに似た花)が、4合目では薄ピンク色のハクサンシャクナゲがお出迎え。
少し前まで、私は富士山には花は咲いていないと思い込んでいた。

五合園レストハウス





 やって来ました、富士山。
 チョッと眠いけど、気分は最高だぜ!


 さすがに夜は、道が空いている。
 今度出かけるときは、夜に限る。



雲上閣

7時20分、5合目(2305m)駐車場に到着。
かなり混んでいる事を予想していたが、拍子抜けするくらいスムーズに止める事ができた。
上の写真は5合目にあるレストハウス&お土産売り場『五合園レストハウス』と『雲上閣』
薄い空気に慣れるため、1時間くらいウロウロ。



風もほとんど吹いておらず、とても良いお天気。
気持ちも高ぶる。
5月に来た時は少し頭痛がしたが、今回は大丈夫だった。
「よし、よし♪」

小御嶽神社











 パン、パン!
 神様、無事に山頂まで行かれますように!m(__)m













小御嶽神社で無事山頂まで登れる事を祈願する。

河口湖口登山道入口









 さて、これからだ。気合、入れて登るぞ〜!
 股関節よ、持ち堪えてくれ〜。















日焼け止めクリームを塗り、アームカバーをし、登山靴に履き替え、首にはタオルを巻き、
帽子が飛ばされないように止め具をシャツの襟に付けた。
荷物の確認、ストックの高さ調節などし、お互いの装備を確認し合う。

8時43分、いよいよしゅっぱ〜〜つ!!!
5月に来た時とは違い、緑多き富士の稜線を眺めながらのスタートとなった。
気持ちはルンルンウキウキ、しかし気は引き締めて、1歩1歩慎重に歩き出した。

タカネバラ



クルマユリ

写真の花はタカネバラとクルマユリ。
富士山でいろんな花に会えるのが嬉しくて、つい「写真を撮って撮って」とせがむ。
あ〜デジカメが二つ欲しい・・(しかし6合目からは写真を撮る余裕など私にはなかった)
「写真ばかり撮ってたら、なかなか先に進めないよ」と夫にたしなめられる。
「は〜い!」と言いつつ、舌の根も乾かない内に「あ〜これも写真、写真♪」とはしゃぎ気味。
6合目までは1度歩いた経験があったので、多少は気持ちにゆとりがあったのかもしれない。
5合目〜6合目は、緩やかなスロープが続くだけで、険しい道は全くない。

6合目 安全指導センター

6合目から望む登山道










 ここからは、未体験ゾーン。
 しかし、先が見えないね〜。















9時32分、6合目(2395m)到着。
なから予定通り。
安全センターでは、登山上の注意書きのチラシを配っていた。
ここで、天候の確認。
悪くなる事はなさそう♪

チップを払ってトイレタイム。
ここからが未体験!
カロリーメイトを頬張り、気合を入れる。
そうそう、お水は念のたね酸素が多めに入っていると言うものを持参。
気の持ちようかもしれないが、高山病対策に。

上を仰ぐと、どこまでも続く登山道と途中点々と山小屋が見える。
ちょっぴり緊張。

9時40分出発。
今までとは全く違う登山道。
いきなり急坂。
5、6歩登り始めただけで、息が切れる。
標高の高い急坂ではいつもの事。
大きくゆっくり息を吐く事に集中して腹式呼吸をしながら登る。
呼吸を整えるため、度々立ち止まる。
心拍数と相談しながら、落ち着いてきたところで再びスタート。
夫は私より少し前を歩き、時々振り返り様子をみながら歩く。
「大丈夫?無理はしちゃ駄目だよ」と何度も声を掛けてくれる。
無理をした先には高山病やバテが待っているだけ、自分が辛くなるのだから、無理は絶対出来ない。
夫に見守られながらゆっくり、ゆっくり足を進める。
身体は元気なのに、呼吸が乱れるばっかりに休まなくてはならないのが歯がゆいが仕方がない。
これが自分の身体の特徴だもの。
他の登山者とは違う呼吸の乱れを感じつつ、登る。
以前、放射線科の主治医に「肺を照射しているからあまり高い山へは行かない方が良いかもしれない」と
言われたけれど、やはり放射線の影響は少なからずともあるんだろうな〜と改めて実感した。
夫は「こんな調子で頂上まで登れるのか」と、かなり心配だったようだ。
私自身はいつもの事だから、息が乱れて休んでいても、嬉しくて嬉しくてたまらない気持ちでいた。
後でその事を夫から聞き、精神的な負担を随分掛けてしまっていたな〜と申し訳ないような気持ちになった。

そんな中でも、時には写真を撮ったり、下の景色を眺めたり、おしゃべりしながら登った。
どこまでもどこまでもジグザグの砂れきの道が続いた。

7合目下の溶岩の登山道







 ひまわりが、大分苦しそうだ。
 大丈夫かな〜?
 もっと、ペースを落とさないとだな。










しばらく登ると今度は岩場が現れる。
ここでは、手袋をし、四ツン這いで登った。
怖くなるから、なるべく下を振り返らないように、慎重に足を運ばせた。

7合目から見下ろす登山道







 お〜!大分、登ったね〜。
 しかし、先はまだまだ長い・・・











10時53分、7合目(2700m)『花小屋』に到着。
ここでは軽く立ち休みして再び登る。
暑過ぎず寒過ぎず、風もなく登りやすい気候。
二人とも半袖のまま。

ゴツゴツした急斜面の登山道









 想像以上に暑いね。
 でも、こんなもんかな?
















岩場は集中力が必要。
落ちたら大変。
ストックが邪魔になったので、ザックに仕舞う。
時々鎖につかまって「よいしょっ、よいっしょっ」と掛け声を掛けて登る。

7合目『富士一館』からの稜線

『富士一館』に到着。
目の前の富士の稜線をしみじみ眺め、富士山に登っている事を実感。
時々食べる酸素のお世話になる。
休み、休みいけば、身体はまだまだ大丈夫!









 ひまわりは、疲労困憊状態。
 空腹も分からないようだ。
 一抹の不安が、よぎる。










12時10分『東洋館』に到着。
ここは7合目最後の山小屋。
夫に「昼食にする?」と聞かれるが、あまり食欲がない。
とりあえずベンチに座って休憩。
その様子を見ていた東洋館の方に「疲労で空腹を感じなくなってるから、
食べた方が良いよ。バテ気味のようだし。」と言われ、そう言うものなのか・・と食事にした。
夫はお腹が空いていたようだ。
食欲があまりなかったが、しっかり食べておいた方が良いと思い、おにぎり2個食す。
40分ほど、東洋館の方達とおしゃべりさせてもらい、元気も復活。
私達が今夜泊まる予定の山小屋は8合目に入って1番最初。
「そこまでは30分くらいで行けるよ」と言われたから、益々元気に。
食事をしたら、身体がとても楽になった。

険しい登山道

鳥・・名前は?







 名前は分からないけど、ついパチリ。











富士山の稜線

花

時々、花や鳥に心和ます。
「後少し・・」と思いながら登る。
太子館はすぐそこに見えるが、急な斜面に苦戦。
今日、1番大変な道。
太子館(3100m)に到着したのが1時半。
私の足でも東洋館の方が教えてくれた、だいたいの時間で辿り着く事ができた。
山小屋に着いても直ぐには中へ入れなかった。
ベンチでしばし呼吸を整え、やっとここまで無事来る事が出来た喜びに浸って、
それからやっとこ立ち上がった。
これ以上は今日はもう歩けない〜〜状態だった。
ここまで掛かった時間約5時間。

8合目『太子館』から望む『白雲荘』






 お〜、やっと『太子館』に到着。
 今晩、お世話になります。


 ひまわりも何とかここまで来れた。
 よく、頑張ったね!
 今夜は、ゆっくりお休みなして








写真は太子館前から8合目の『蓬莱館』『白雲荘』を望む。

山小屋の中は想像していた以上に綺麗だった。
トイレは外にあるが、雨水を利用した水洗トイレで、綺麗。
チップは最初の1回だけ100円払えば、後は払わなくて良いとの事で
トイレに近い私は「ほっ」とした。
登山靴は二人分、大きなビニール袋へ入れ、ザックと同じ場所へ置く。
ここは個室がないので、男女問わず雑魚寝。
たいていの小屋は布団だが、ここは寝袋が用意されていた。
明日、直ぐ出掛けられるように、(カーテンで仕切られた1畳程の更衣室があったが
他の登山者がまだいなかったのでそこで)着替えをしたり、荷物の整理をする。
高山病もなく、ここまでこられた事、本当に良かった。
でも、寝るまではまだまだ油断はできない。

焼印







 山小屋のイメージは3Kだったけど、チョッとビックリ!
 想像よりは、過ごしやすかったよ。












『太子館』の囲炉裏

夕食は3時50分。
カレーライスだけだと思っていたら、数品のおかずとお饅頭付き、ごはんもおかわり自由。
ツアーで来ている登山者とも、一緒に食事をしたのだが、
その時、ツアーガイドの方が明日の予定やらアドバイスやら話していた。
「富士登山は前日までを頑張る、当日は頑張らない事が大事。
行動食と食事は違う。山歩きでは、食事をしてしまうと、
胃袋に血液が行ってしまって身体が思うように動かなくなる。
そのため、少しづつ、摂る様にした方が好ましい」と言っているのを聞き、なるほどと思った。

ツアーの方達は御来光を山頂で拝むので、夜中の12時に起床らしい。
今回、夜中に歩いて登ろうか迷ったが、岩だらけの登山道を夜中に歩くなんてとても無理、
明るいうちに歩く計画にして良かったとつくづく思った。
夕食後直ぐ寝に行く人がほとんどだったが、昨夜8時前に布団へ入って寝不足になると言う失敗をしていたので
私達はもう少し起きている事にした。
半袖Tシャツに長袖のシャツを着て、その上にトレーナーを着ていれば、寒くはなかった。
唯、足が冷たかったので、囲炉裏にあたらせてもらい、そこでおしゃべりしたり
携帯からHPの書き込みやメールのチェックをした。
同じように、まだ眠れず起きていた方達、起きて来た方達と、おしゃべりに花が咲く。
山登りの話を中心に、初めての方同士、随分話が盛り上がった。
とても新鮮で、楽しい一時だった。

雲海








 8合目は、雲上の世界。
 標高を実感出来た瞬間!









外へ出たら、雲海が広がっていた。
一生懸命登ってくる登山者の姿も見えた。
こんなところを私達登ってきたんだね〜としみじみ。

月の出








 月も違った趣があって、よからず。
 やけに、大きく見えたな〜。









本8合目の夜景

外が暗くなってきたので、夜景を眺めに再びデジカメを持って外へ出てみた。
すると、丁度月が出るところだった。
月が出るところまで見れるとは・・・。
かなり感激!!
他の登山者も感激の声を上げていた。

山頂を見上げると本8合目の夜景がキラキラ。
それを眺めながら「明日、頂上まで登れるだろうか?」と少々弱気に。
そんな時、メールやBBSに書き込み下さった方達の励ましの声で
「頑張るぞ〜〜!!」って思えた。
幸せモノのひまわりである。
眠くはなかったが、8時には寝袋へ入った。

10時頃、トイレに起きたが、外のベンチには夜中登ってきた人達が休んでいた。
不思議な感覚。
そして、3時頃、再び、今度は夫も一緒にトイレに起きたが、ほとんどの方達が出発した後だった。
私達は元気に余裕を持って山頂に登りたかったで、御来光はここ太子館で拝む事に。
その時間までしばし横になる。

とりあえず、1日目はつつがなく終わって良かった。
心配していた高山病&股関節etc何ともなくてホッ!
明日は、いよいよ山頂アタック。
無事、達成できますように!(-人-)