氷川神社と歌枕天神


天神

 玉川文庫は武州多摩郡大蔵村にあった石井氏の文庫で、その蔵書の多くは喜多見氏の残した図書である。文庫は元禄三年(一六九〇)、石井兼重の創建になり、庭前に歌枕の梅があり、鎮守として歌枕天神が安置せられていた。
 ともに寛永の頃(一六二四〜四三)喜多見重勝が堺の南宗寺から移したもので、神木の梅樹は承応年中(一六五二〜四)に喜多見の苑地に移した。これを兼重が当社の境内に植えられたのである。
 現在の梅林は昭和初年造成を始めたものであり、その梅実を採集して塩梅漬(あんばいずけ)し夏の土用に天日で干し調整した梅干を当社の神饌としている。
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