「くらげ」

Poem by ひかり.S

 

 

 

頭の中が溶けてしまいそうな夏の午後

三軒茶屋の街角で

二十歳に書いた詩を聞いた

ドコヘイッタラヨイノヤラ

ナニヲヤッタラヨイノヤラ

 

 

崩れかけた自分の影をささえながら

なにをやったらよいのやら

どこへいったらよいのやら

四十を過ぎて

深くなるばかりの傷口に

くたびれたハンカチをあてる

 

 

わたしは時のはかなさを知らなかった

わたしは神に愛された音楽家ではなかった

狂気と闘ったオランダの画家ではなかった

 

 

終点だけが確実に見えている

 

 

にぎやかな歩行者天国の海の中を

意味もなく重い鞄をかかえて

わたしはくらげのように漂っていた



 

 

 

 

 

 


comment

 

「くらげ」

 

まさに「少年老いやすく 学成り難し」ですね

四十過ぎても悩みは尽きません


 

Poem & comment by  ひかり.S

 

sachi-y@msd.biglobe.ne.jp

 

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