三方を山が囲む京都盆地は、山からの涌き水だけでなく、地下は大きな水瓶のように、地下水を豊富に貯めています。
 琵琶湖から宇治川を通じて流れ込んだ水は、深い砂れき層とその下の岩盤をつたい京都の地下で伏せ水となっています。その地下水量は琵琶湖の約 7〜8割相当分もあるといわれ、出口は天王山(大山崎町)と男山(八幡市)の間の1ヶ所だけ。地下水は枯れることがないといわれ、 大山崎町に大手ウイスキーメーカーの工場があることはうなづけます。
 京都の洛中では枯れることのない豊富な地下水の恵を、また洛南では豊富な伏せ水を、さらに洛東、洛西、洛北では涌き出る山の恵を受けて、名水の涌き出る所がたくさんあります。 中でも御香宮神社(伏見区)の「石井の御香水」は、環境庁の名水百選に選ばれた名水。
  ここに代表的な名水を紹介(京都市内)しますが、紹介した以外にも、地域の人々に親しまれている名水(一部紹介)があることでしょう。
 

【洛北方面】 貴船のご神水 御手洗社の水 飛鳥井・潜龍井 平野の井戸水  
【洛中方面】 染井 御霊さんのご神水 錦の水 天之真名井 清盛公ゆかりのご神水
【洛東方面】 音羽の滝 祇園神水      
【洛西方面】 亀の井 善峯のご霊水      
【洛南方面】 石井の御香水 閼伽水 不二の水 金運清水  
【その他、親しまれている名水/伏見の名水】
【付録】 柳谷の独鈷水 離宮の水      

姉妹サイト京の水・井泉もご覧ください。上記を含めて、たくさんの井戸・湧き水を紹介。


【洛北方面】

貴船のご神水

 

貴船神社(きぶねじんじゃ)

 

祭神:タカオカミの神

 社殿の前から涌き出る水で、貴船神社は水の神を祀る神社の代表的存在。貴船川の冷たく清らかな流れと、京都市認定「自然百選」・林野庁選定の「水源の森百選」の森に囲まれた渓谷の地 にあります。

 

 加茂川(鴨川)の水源地にあり、水を司る神様・タカオカミの神を祀る。伝説では、およそ1800年前に黄色い船に乗った玉依姫命(タマヨリヒメのミコト)が大阪湾から淀川・鴨川を遡り、貴船川 の上流、現在の奥宮で水の湧き出るところに神を奉斎されたことが始まり。朝廷より祈雨祈晴の奉幣の折り、雨乞いには黒馬、雨止みには白馬を奉幣された。明治4年、太政官達を以て官幣中社に列した。全国五百社を超える貴船神社の総本宮。
 さらに詳しく

所在地:京都市左京区鞍馬貴船町180  TEL(075)741−2016

アクセス:叡山電鉄鞍馬線「貴船口」駅から京都バス貴船行「貴船」下車、徒歩3分(京都バス冬季運休)。駐車10台程度(奥宮前)。


御手洗(みたらし)

 

下鴨神社(しもがもじんじゃ)

 

 

  祭神:鴨(賀茂)建角身命(カモタケツヌミのミコト)、玉依姫命(タマヨリヒメのミコト)

 下鴨神社は、加茂川と高野川の合流点の北、糺(ただす)の森にあります。その名も井上社(別名御手洗社)の下から湧いています。ここの池底から吹き上がる水泡をかたどったのがみたらし団子の発祥とか。 樋(水を通す木)は、糺の森の樹齢600年のケヤキです。

 

 正式には、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)という。賀茂氏の祖、賀茂建角身命とその娘、玉依姫命を祭神としている。京都・西南の松尾大社と東南の稲荷大社と並んで、古代山城北部の氏族、賀茂氏と秦氏の信仰の拠点であった。
 創祀は、崇神天皇7年(BC2)に神社の瑞籬造営と社記にあるところから、それ以前から祭祀がおこなわれていたと思われる。
  
さらに詳しく

連絡先:京都市左京区下鴨泉川町59番地   TEL(075)781−0010

アクセス:京阪「出町柳」駅下車、西へ加茂川を渡る徒歩3分/市バス「下鴨神社前」・「糺の森」下車すぐ。


飛鳥井 ・潜龍井  

白峯神宮(しらみねじんぐう)

 

祭神:崇徳天皇、淳仁天皇

飛鳥井は地下35メートルから汲み上げられている。地域の人々の憩いの清水として愛されている。 境内・潜龍社の前に潜龍井という井戸があります。
水脈も少し違うそうで、美味しさも違うようです。私は気づきませんでした。
   球技の神様として有名。保元の乱で讃岐に配流された崇徳天皇の霊を慰めるために明治元年に飛鳥井家の屋敷跡に創建され、同6年には道鏡により淡路に流された淳仁天皇(淡路廃帝)を合祀している。当初、官幣中社白峯宮と称したが、昭和15年、天皇奉祀の社であることから官幣大社白峯神宮となった。なお、飛鳥井家は蹴鞠道の家であったところから、蹴鞠の神である精大明神が祀られており、境内で蹴鞠保存会の人達の練習が時折行われる。
   
さらに詳しく
所在地:京都市上京区今出川通り堀川東入る飛鳥井町261  TEL(075)441−38190
アクセス: 市バス「堀川今出川」下車、東へすぐ

平野の井戸水

平野神社(ひらのじんじゃ)

 

祭神:今木(イマキ)大神、久度(クド)大神、古開(フルアキ)大神、比賣(ヒメ)神

境内手水に復元。地下100mから取水。
境内の桜樹500本、種類45種は、古くから平野の夜桜として有名である。
 
   平安遷都にあたり桓武天皇により、大和国から4神を奉遷され祀られたのが平野神社の始まり。 天皇家、特に皇太子と深く関わる、特別な地位をしめる神社であった。また、朝廷から最高の待遇を受けるなど、厚い崇敬を受けたるに至っている。
 江戸時代末期以降、当社を創建された桓武天皇の母親の家系が朝鮮半島の百済の王族に繋がること、祭神「今木」が「今来(新しく来たの意)」と通ずることなどを理由に、平野の神々は百済王族の祖先神であるとの説も。
所在地:京都市北区平野宮本町1   TEL(075)461−4450
アクセス:市バス「衣笠校前」下車、徒歩2分。

【洛中方面】

染井(そめい)  

梨木神社(なしのきじんじゃ)

 

祭神:三条実万(さねつむ)、実美(さねとみ)の親子

 京都の三名水のひとつで、境内(手水舎)の井戸。平安時代から千年以上も涌き続ける水。醒ヶ井(さめがい)、県井(あがたい)と並ぶ京 都御所三名水の一つで、唯一残る。 
 京都御苑に隣接し、春には梨木通りに山吹が咲き、秋には境内一円に萩が咲き参拝者の目を潤す。
 

   明治18年(1885)、現在の地、三条旧邸の地名(梨木町)にちなみ梨木神社として創祀。
 菅原道真公の生まれかわりと崇められる三条実万公は、早くから王政復古を唱えられ明治維新の功績者。その息子である実美公は、父の遺志を継ぎ、朝威回復、攘夷決行の急進派少壮公卿の中心人物として活躍、維新の大業を達成された。大正4年、大正天皇即位式にあたり、第二座御祭神として合祀。
     
さらに詳しく
所在地:京都市上京区寺町通り広小路上ル染殿町 680番地   TEL(075)211−0885
アクセス: 市バス「府立病院前」下車、西へ3分

御霊さんのご神  

下御霊神社(しもごりょうじんじゃ)

 

 

祭神:崇道天皇・伊予親王・藤原吉子・藤原広嗣・橘逸勢・文屋宮田麻呂・火雷天神・吉備聖霊の八所御霊。相殿に霊元天皇を合祀。

 水脈は染井と同じで地域の人に親しまれている。
水の成分データが井戸の側に表示してある。
 
   出雲路にあった下出雲寺の鎮守社として承和6年(639)創設。上御霊神社の南にあったので下御霊社と呼ばれた。平安時代初期に流行した疫病を無実の罪で亡くなった怨霊によるものとして祀られた御霊社の一つ。 下出雲寺の退転により、その後、転々とし天正18年(1590)に現在地に移り、疫病除けの信仰が始まり、京都の中心部の氏神信仰をもつ。
     
さらに詳しく
所在地:京都市中京区寺町丸太町下ル下御霊前町   TEL (075)231−3530
アクセス:地下鉄「丸太町」駅より東へ徒歩 10分/京阪 鴨東線「丸太町」駅より西へ徒歩8分/市バス「河原町丸太町」下車、徒歩3分。

錦の水(にしきのみず)

錦天満宮(にしきてんまんぐう)

 

祭神:菅原道真(平安時代の学者)

 新京極のアーケード街にある知恵の神様として知られる錦天満宮境内にある。地下30数mからの水で、 「錦の水」として親しまれ、街行く人の憩いの場、オアシスとなっていて、水を汲みに来る人も多い。利用は8:00〜21:00 

   平安時代の創建。当初はこの地にはなかったが、天正年間に現在地に移り、以来400年間、人々の心のよりどころとなっている。本殿の北側にある塩竃神社は河原左大臣源融(みなもとのとおる)を祭神としている。
所在地:京都市中京区神京極通り錦小路 TEL(075)231−5732
アクセス: 市バス「四条河原町」下車、西へ/阪急「河原町」下車すぐ

天之真名井(あめのまない)  

市比賣神社(いちひめじんじゃ)

 

 

 

祭神:市寸嶋比賣命(イチキシマヒメのミコト)、多岐都比賣命(タギツヒメのミコト)、多紀理比賣命(タギリヒメのミコト)、神大市火賣命(カミオオイチヒメの ミコト)、下照比賣命(シタテルヒメのミコト)

 河原町五条下がる、市比賣(いちひめ)神社の境内 。昔から伝わる京の七名泉。1995年にさらに深く掘って名泉が復活している。天之真名井(皇子・皇女誕生の折、この御神水を産湯に用 いられた。) 古来、皇族誕生の際に、この御神水を産湯に用いられたとか。また、現在の「お食初め」発祥の神社といわれています。

   平安京建都(794)の翌年、桓武天皇の勅命により藤原冬嗣公が、東・西両市の守護神として、堀川七条(現在の西本願寺の辺り)の地に1300坪四方の境内を創建。天正 19年(1591)、現在地に御遷座された。市場守護の神社とされ、現在も全国に分社として「市姫社」が祀られている。
 また、祭神に全て女神を祀っていることから、女性の守り神とされ、子授け・安産にご利益がある。特に女人厄除けの神として、厄年を迎えた女性が参拝に訪れている。歴代皇后陛下の御崇敬厚く、現在も御安泰御守り が献上されている。
     
さらに詳しく
所在地:京都市下京区河原町五条下ル一筋目西入  TEL(075)361−2775
アクセス:京阪「五条」駅 から西へ徒歩5分/市バス「河原町五条」・「河原町正面」から徒歩3分/阪急京都線「河原町」駅から南へ徒歩10分。

清盛公ゆかりのご神水

若一神社(にゃくいちじんじゃ)

1983年に復活。七条芹の水芹栽培産地として水は豊富。
朝晩に水を汲みに来る人は多く、汲む所が2ヶ所あります。

祭神:若一王子

 

 若一神社は熊野権現の第一子、若一王子をお祀りしている。
 平清盛公が六波羅在住の承安年中(1171〜75)頃、この地に別館を造って住在し、西八条御所と唱えた。清盛公は、日頃から紀州熊野権現の熱心な信者で熊野詣にもよく出かけている。ある時、「今汝が西八条の在所に吾中宮若一王子の神体土中にかくれた。これを世に出して鎮守に崇すべし。汝の出世を守護せん。」お告げを受けた。まもなく御所ノ内築山の霊区で夜光を放つ若一王子の神体を得、社を造り鎮守し平家一族の開運出世を祈った。その後、平家は栄え、清盛公は太政大臣に任ぜられたが、平家の衰えとともに社も荒廃し、ご神体も再び地中に埋められた。その後元文5年(1740)、日施老師が神のお告げにより掘り出し再興したのが若一神社の始まり。西八条一帯の氏神。

所在地:京都市下京区七条御所ノ内本町98  TEL(075)313-8928

アクセス: 市バス「西大路八条」下車すぐ/JR東海道本線「西大路」駅下車、北へ徒歩5分。


【洛東方面】

音羽の滝  

清水寺(きよみずでら)

 

  本尊:十一面千手千顔観世音菩薩、奥の院・三面千手観音菩薩

 清水寺境内 の音羽の滝。寺の名前の由来となった霊水です。背後の音羽山から涌き出る水が、三筋に分かれて流れ落ちる。それぞれ「健康長寿」「学業 成就」「縁結び」に霊験あらたか。この清水は、奥の院の裏にある「ぬれ観音」にかける霊水です。

 

 観音信仰の寺として西国三十三ヶ所霊場の第十六番札所の寺。延暦年間(782〜806)、坂上田村麻呂の草創と伝えられている。音羽山に中腹に三十近い堂塔・伽藍がある。現在の主な堂塔は、徳川家光によって再建されたもの。
 ”清水の舞台”で有名な本堂は寄せ棟造り、桧皮葺、寝殿造りの優雅な建築で、京都屈指の名刹です。舞台の下方に音羽の滝が、また谷を隔てて子安の塔があります。
   さらに詳しく 

所在地:京都市東山区清水一丁目  TEL 075-551-1234
アクセス:市バス 「清水道」、「五条坂」下車歩10分。

祇園神水  

八坂神社(やさかじんじゃ)

 


 

  祭神: 素戔嗚尊(スサノウノミコト)、櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤツハシラノミコカミ)

八坂神社本殿の下に竜穴と呼ぶ底無し井戸があります。平安の昔から伝えられていて、「地下三百尺よりの水」と書かれている。
この水は「力水」と呼ばれていて、水を飲んで境内の「美御前社」にお参りすると美人になれると言い伝えられていて、以外と知られていないが舞妓さんも口にしていること。

  斉明天皇2年(656)高麗より来朝した調進副使の伊利之使主が、新羅国牛頭山にます素戔嗚尊を山城国愛宕郡八坂郷に祀り、八坂造の姓を賜ったのに始まる。 伊利之来朝の事、また素戔嗚尊が御子五十猛神と共に新羅国に降り曽戸茂梨(楽浪郡牛頭山)に降られた事は『日本書紀』に記す所であり、『新撰姓氏録』に八坂造は狛国人万留川麻乃意利佐の子孫なりとある記録と考え合せて、ほぼ妥当な創祀と見られる。
     
さらに詳しく
所在地:京都市東山区祇園町北側625   TEL(075)561-6155
アクセス:阪急河原町駅下車、徒歩8分/京阪四条駅下車、徒歩5分/市バス「祇園」下車 すぐ。

【洛西方面】

亀の井

松尾大社 (まつおたいしゃ)

 

祭神: 大山咋神(オオヤマグイのカミ)、中津島姫命(ナカツシマヒメのミコト)

境内の庭園入口の脇にある。
この井戸の水を醸造の際、に混ぜるとお酒が腐らないという伝えがあり、全国の酒造業者が汲みに来るほど。
神社の表通りには、この水を使ったコーヒー店がある。
   京都最古の神社で、この地一帯に住んでいた住民が、松尾山の神霊を祀って生活守護の神としていたのを、大宝元年(701) 、秦氏が一族の氏神として大山咋神を祀る社を現在の山麓に建てたのが創始。
 洛西の総氏神として、約10万戸の氏子の崇敬を集めるほか、醸造祖神として酒造・醸造業者の格別な崇敬を受けている。 4月の第四日曜日に行われる「神幸祭」は千年の歴史があり、桂離宮の東の川での神輿の川渡りは圧巻。
     
さらに詳しく
所在地:京都市西京区嵐山宮町3  TEL(075)871-5016
アクセス:阪急「桂」駅にて嵐山線に乗り換え「松尾」駅下車すぐ/市バス28番・京都バス73番「松尾大社前」下車すぐ。

善峯のご霊水  

善峯寺(よしみねでら)

 

 観音堂

 

本尊:十一面千手観音菩薩

 西京区の善峯寺境内にあります。弘法大師のご霊水は、御影堂横にあります。写真のとおり、石組みの中にあり、扉を開けて自由にいただけます。    西国三十三ヶ所第二十番札所。
 長元3年(1030)、横川(比叡山)の恵心僧都47歳の時、当山に入られ小堂を結び、十一面千手観音の像を刻み本尊としたのが始まり。
 応仁の乱で焼失した寺を再興したのは、徳川五代将軍綱吉の生母「桂昌院」の寄進による。境内の「遊龍の松」(天然記念物)が有名で、桂昌院のお手植え。高さは2mですが、枝が左右に20mほどもある。
    
さらに詳しく
 
所在地:京都市西京区大原野小塩町1372  TEL(075)331−0020
アクセス:JR向日長または阪急東向日から阪急バス66号系統(善峯寺行き)終点下車。

【洛南方面】

御香水(ごこうすい)  

御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)

 

祭神:神功(じんぐう)皇后

 社名の由来となった清泉で、伏見の七名水の一つ。明治時代に涸れたが、昭和57年(1982)に復活した。昭和60年(1985)環境庁 の名水百選にも選ばれている。平安時代、貞観4年(862)境内から病気に効く香水が涌き出て、清和天皇が御香宮の名を贈ったといわれる。徳川家代々の産湯にも使われた霊水です。
 伝承:昔、諸国をめぐってきた猿曳が息も絶えだえにここにたどり着いた時、肩に乗っていた猿にこの湧水を飲ませるとたちまち元気になったと伝えられています。
   御香宮神社は、伏見九郷(くごう)の総鎮守の古い寺。豊臣秀吉が伏見城を築いたとき、鬼門の護りとして大亀谷へ移動させたが、慶長10年(1405)、徳川家康により京都所司代として現在地に戻された。桃山時代の特色ある建築物のうち伏見城の大手門だった表門や彩色彫刻の本殿は重文。書院の庭は、小堀遠州ゆかりの石庭。幕末の鳥羽伏見の戦いでは薩摩軍(官軍)の屯所になった。
  
さらに詳しく。
 
所在地:京都市伏見区御香宮門前町174  TEL(075)611−0559
アクセス:京阪「伏見桃山」駅より徒歩5分/JR「桃山」駅より徒歩10分/近鉄「桃山御陵前」駅より徒歩3分。駐車100台可。

閼伽水(あかすい)  

長建寺(ちょうけんじ)

 

本尊:八臂(はつぴ)弁財天

 境内の本殿横にあります。「閼伽水」とは仏に供える水のことを いいます。昔、インドで水の神として尊崇されていた辨財天に供えられる水です。    長建寺の本尊は弘法大師作といわれる弁財天で、財宝福徳・出世開運・息災延命・諸芸上達などの福益をもたらす。 秘仏で、毎年元旦から15日までご開帳される。「島の弁天さん」と親しまれ、江戸時代には淀川を往来する廻船の守護神として信仰を集めた。
所在地:伏見区東柳町511  TEL(075)611−1039
アクセス:京阪「中書島」駅下車、北へ徒歩5分ほど

不二の水(ふじのみず)

藤森神社(ふじのもり)

 

祭神: 素戔鳴命、日本武命、応神天皇、仁徳天皇、神功皇后、武内宿禰、別雷命、天武天皇、舎人親王、早良親王、伊予親王、井上内親王
 不二の水は、本殿東で涌き出るご神水。二つとない美味しい水と言う意味で、武運長久、学問向上、特に勝運を授ける水として信仰されている。これまでに二度涸れて、現在は三代目 、汲みに来る人は多い。    藤森神社は今から1800年前(平安遷都以前)に神功皇后によって創建された、皇室ともゆかりの深い古社である。 平安遷都の後、桓武天皇の命により都の南の守護神社となる。本殿は正徳2年(1712)、中御門天皇より賜った。古来から、5月5日に行われる駈け馬神事が有名で、今日では勝運と馬の神様として、競馬関係者(馬主、騎手等)の参拝でにぎわっている。 また、菖蒲の節句発祥の神社としても知られている。   さらに詳しく
所在地:京都市伏見区深草鳥居崎町609  TEL (075)641−1045
アクセス:京阪 「墨染」駅下車、東へ一筋目を北に、徒歩7分/JR奈良線藤森駅下車、徒歩5分。

金運清水(きんうんしみず)    

大黒寺(だいこくじ)

 

本尊:出世大黒天
 境内に湧く「金運清水」は、平成13年(2001)に新しく掘られた井戸です。大黒天に供えられる霊験あらたかな水といわれ、金運良好、資産増加、厨房守護、子孫繁栄などにご利益があるといわれています。
 本尊は七福神のひとつの大黒天(秘仏)。頭巾をかぶり左肩に大きな袋を背負い、右手に打ち出の小槌を持ち、蓮台の上に立つ出世大黒天で、秘仏。金張りのお厨子の中に安置され、毎月1日にはお水が供えられ、15日には護摩が焚かれます。
   大黒寺の創建年代は不明だそうだ。真如法親王の開基によるもので、はじめ”円通山長福寺”と言っていた。本堂正面の扁額に”円通”の字が書かれている。元和元年(1615)、薩摩藩主島津義弘が、伏見奉行に懇願してこの寺を薩摩藩の祈祷所にした。その際に本尊にちなんで寺名を大福寺にしている。しかし、当時は「薩摩寺」が通り名だった。長福寺時代の本尊であった観世音像が、本堂横に祀られている。
 境内の墓地には、宝暦2年に徳川家重の名で出された濃尾地方の治水工事にからむ問題で、責任をとり切腹した薩摩藩家老の平田靱負(ゆきえ)の墓がある。また、伏見義民一揆の首謀者とされる刃物鍛冶文殊九助(みんじゅくすけ)ら7名の頭髪塔や、寺田屋事件で犠牲になった薩摩藩勤王党9名の墓もある。
所在地:京都市伏見区鷹匠町14    TEL(075)611-2558
アクセス:京阪本線「丹波橋」駅下車、西へ徒歩12分ほど

【その他、親しまれている名水】

柳水町の柳の水

馬場染工の敷地内
由来ある井戸の西に新たに掘り下げ、名水の歴史を伝える

中京区西洞院通三条下ル

   

【伏見の名水】
 ここで紹介した以外にも、地域の人々に親しまれている美味しい水(名水)の涌き出る所はたくさんあります。
 
特に、桃山城の建つ桃山丘陵の西側(伏見一帯)は、幕末まで「伏水」と書かれていたほど伏流水が豊富なところ。この豊富な伏せ水の井戸 が、今日も伏見には各所にあります。

井戸の名称 由来等 アクセス  

清和の井
(せいわのい)

料理旅館 清和荘 内

伏見区深草越後屋敷町8

京阪本線「墨染」駅下車、西へ徒歩15分ほど

板橋白菊の井戸
(いたばししらぎくのいど)

伏見板橋小学校内
1989年度卒業生が寄贈した井戸。現在は地元の保存会が管理、メンテナンスは地元の業者。井戸端は地域住民の憩いの場。

京阪本線「丹波橋」駅下車、西へ徒歩10分ほど

伏見板橋小学校内

常盤井水
(ときわいのみず)

キンシ正宗 事業所内

伏見区新町11-337-1

京阪本線「丹波橋」駅下車、西へ徒歩10分ほど

白菊水
(しらぎくすい)

鳥せい本店横(山本家)
創業延宝5年(1677)の清酒神聖・山本本家の酒造りに使われる水です。久米の里の仙人・天太玉命(あめのふとたまのみこと)が育んだ白菊の露の一滴から湧出た名水。

伏見区上油掛町36-1

京阪本線「伏見桃山」駅下車、西へ三筋目を南へ徒歩7分ほど

伏水
(ふしみず)

キザクラカッパカントリー内  10:00−17:00
伏見がかって「伏水(ふしみ)」と記されていたことから命名されたとか。井戸の深さは約60mで 、ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラル分を適度に含み、伏見の清酒特有のまろやかな口あたりを生み出している。

伏見区塩屋町228

京阪本線「伏見桃山」駅下車、西へ三筋目を南へ徒歩7分ほど

さかみづ

月桂冠大倉記念館内  9:30−16:30
寛永14年(1637)創業の月桂冠発祥の地に湧き出る地下約50mからの水です。「さかみづ」という名は、「栄え水」とともに古くは酒の異名でもあったとか。

伏見区南浜町247

京阪本線「中書島」駅下車、北へ徒歩7分ほど

 京都市内の名水・霊水を紹介しました。ここで紹介した以外にも、地域の人々に親しまれている名水があることでしょう。 新たな名水・井戸とめぐり合えば、順次追加します。
 

【付録】 京都市に隣接しているということで、あえて市外の楊谷寺 (通称柳谷観音)の「独鈷水」を付録で紹介しておきます。

独鈷水 (おこうずい)

楊谷寺/柳谷観音(ようこくじ/やなぎだにかんのん)

 

本尊: 十一面千手千顔観世音菩薩
 楊谷寺(ようこくじ)・通称柳谷観音の境内
本殿の奥の岩穴から涌き出る清水は、弘法大師(空海)の祈祷により眼病平癒(眼病が快方に向かう)の霊水(独鈷水)となり、眼を病む人々から広く信仰されている。 いまも毎日のように汲みに来る人で賑わっている。
 
平安初期の頃、乙訓寺にいた弘法大師・空海がこの寺に来た時、堂の裏に涌く水で、盲目の小猿の目を洗う親猿を見つけた。何日かの後、小猿の目が開くのを見た大師が、法具の独鈷で水場を堀広げたのが、独鈷水の始まりと伝えられる。
 大同元年(806)、清水寺の開祖・延鎮がこの地で観音像を発見、それを本尊に一宇を設けたのが起源。その後、一時荒廃したが、慶長年間(1596〜1615)、東福寺の禅僧・芳室士荃(ほうしつしせん)が再興した。
  さらに詳しく
所在地:京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷
アクセス: 阪急「長岡天神」駅下車、阪急バスへ乗り換え「奥海印寺」まで、そこから徒歩約60分
離宮の水(りきゅうのみず)   水無瀬神宮(みなせじんぐう)
 
  祭神:後鳥羽天皇、土御門天皇、順徳天皇
 環境庁が定めた全国名水百選として大阪府唯一つ選ばれている名水「離宮の水」が境内に湧出ていて、常に汲みに来る人で賑わっている。    水無瀬神宮は、淀川の右岸、対岸に石清水八幡宮が望める島本町(大阪府三島郡)にある。後鳥羽天皇崩御後、天皇を供養するために天皇の肖像画(藤原信実(のぶざね)筆)と天皇の「御手印置文(おていんおきふみ)」を形見として奉安してきた御影堂(法華堂とも)が水無瀬神宮のはじまり。
  
さらに詳しく
所在地:大阪府三島郡島本町広瀬三丁目10-24  
交通:JR東海道線「山崎駅」下車、南西方向へ約1キロ。
 阪急電車京都線「水無瀬駅」下車、東北方向へ約0.8キロ。