1,最近病害虫についての質問が多い。一番重要な事は、病害虫が発生しにくい環境作りと同時に 病害虫に負けない、健全な苗を育成する事、これが一番大切なことです。 2,最近は多肥料でチッソ過多、成長は早いが軟弱な苗が多い。水を沢山やり、高温を保つ事で 急激な成長をさせた苗が、非常に多く見かけます。このような苗は病気に対して、抵抗性が無く 病気になり易い、体質を持っています。 3,環境作りと言っても梅雨時期は、空中湿度は高く、日照不足、鉢の用土もなかなか乾いてくれません。 この時期は、乾燥、通風に努めることが大事ですね。 病害虫と対策 @ クキ腐れ病 サボテンはこの病気がもっとも多い、フザリウム菌、フィトフィトラ菌が原因である。 腐れを発見したら 直ぐ鉢から抜き上げ、腐った部分を切断します。切断すると健康な部分と 病気にかかり黒くなった部分がありますから、黒い部分がなくなるまで切除して下さい。 切り口は水分を良く拭き取り乾燥させ、殺菌剤を薄く塗り、時期にもよりますが10〜15日 ぐらい乾燥させて下さい。切り口を十分乾燥させたら、挿し木すればこれでOKです。 A カイガラムシ 乾燥した温室の日陰や通風の悪いところに発生。サボテンに張り付いて、樹液を吸い 灰白色をしている。殻を被っているので、薬剤を掛けてもなかなか死なず、駆除するのも大変です。 そのままにして置くとカイガラムシに覆われ、衰弱し枯れてしまいます。 農薬はスプラサイド等散布します。一番良いのは見つけ次第、歯ブラシでコスリ落とすのが もっとも簡単に駆除できます。牡丹類の疣と疣の間、付け根、綿毛間にいますので、要注意! B ワタムシ 害虫で成長点や疣の付け根に寄生して樹液を吸います。大きさは2mmぐらいです。 卵のケースが灰白色で綿の粉が付いてるように見える。成虫は刺などにしがみ付いてる。 農薬はスプラサイド等。 C ネジラミ 乾燥した用土の中に発生し、根から養分を吸い取る。植え替えの時、根に白い粉を まぶしたようになっていたら、ネジラミです。用土を綺麗に落とし、根は綺麗に水洗い。 植え込みの際ダイジストン、エカチン等の粒剤を用土に混入しておくと予防できる。 D アカダニ 温室内が乾燥している時発生します。サボテンなどそのまま放っておくと、ほこりっぽい 肌になり精彩が無くなり、茶褐色のかさぶた状になり、2度と元には戻りません。 成長しその部分が下に隠れてしまうまで、待つしかありません。 ケルセン、アカール等の農薬散布、1度では卵は残りますので、1定期間おいて再散布して下さい。 E 白絹病 〔シラキヌ病〕 成球よりも実生苗に発生する 伝染性が非常に強く、一夜にして実生苗が全滅する事があります。 実生栽培の大敵が白絹病です。用土の粒子が納豆が糸を引くような菌糸でつながってる。 鉢底に白く糸状にはびこる事がある。球体がガラス玉のように透き通って腐る。 腐った物は捨てる。健全な苗だけを抜き出し、トップジンなどを散布し、乾燥、1週間ぐらい様子を見る。 腐っていなければ、熱湯消毒した用土へ植え込む。一旦かかると、助かる確率は非常に少ないですね。 実生し発芽が大体そろったらフタをとり通風をはかり、先にも書きましたが、健全な実生苗を作る事。 永くフタをし、蒸したりすると軟弱な苗が出来、この菌に冒される確立が大。 F スス病 刺物の刺座などに黒いススのようなものが付く、ワタムシなどが付くとスス状なものが増えていく。 刺座などに甘い樹液をだすと、そこにアリなどにより病菌を運びこまれると云われるが、分泌物に付く カビの仲間とも言われている。 ダイセン (殺菌剤) の散布、マラソン乳剤等を散布して原因になる害虫を駆除する。 G ナメクジ、ゴキブリ、ヨトウムシ 新葉、実生苗等柔らかい部分を好んで食べる、夜間活動。ナメクジにはナメキール ゴキブリ、ヨトウムシにはランネート等などが良いでしょう。 |