キングダムハーツ・プロローグ
~遠い日のおとぎ話~
昔、世界は一つにつながっていて、あたたかな光が満ちていた。
人々はみな光を愛し、やがて、それを欲して争うようになった。
すると、人々の心に闇が生まれた。
闇は、多くの心と光を飲みこんでたちまちのうちに広まっていき、世界は、闇の中に消えてしまった。
しかし、多くの子供達の心の中には、小さな光のかけらが残っていた。
その小さな光のかけらを集めて、子供達は世界を作り直した。
だが、そうしてできた今の世界は、もはや一つではなく、いくつにも小さくわかれていた。
本当の光はまだ、闇の奥で眠ったままだったから。
もしも、闇の奥に眠る光を信じていれば・・・
闇の奥につづく扉を開き、そこに眠る光が目覚めたなら、世界はふたたび一つにもどれるかもしれない。
光を信じる心こそが、闇を照らす光になる。
この世界のどこかにいるあなたへ~
すべての悲しみが消えるようにとか、
すべての心がつながるようにとか、
願うだけでは届かない想いを叶えるために
私は進もうと思っています。
新しい旅立ちは、以外に簡単なことかもしれない。
もしかしたらそれは、もう始まっているのかもしれない。
この空がつなぐ世界で
辿り着く場所は一緒だと信じています。
Prologue
夜空に光る星々のひとつが、異なる世界を形作っています。
それぞれの世界には、さまざまものが住み、笑い語らいながら、日々を過ごしているのです。
しかし、世界同志は、星としてながめることはできても、互いを行き来することはできません。
それは、世界と世界のあいだが、見えない壁でさえぎられているため。
無数の世界は、みな同じひとつの空の下にありながら、互いの存在を知らずにいたのです。
いずこからか闇が這い寄り始めるまでは・・・・。
夜空の星ーひとつひとつの世界が消える事件が起こりはじめていました。
“心なきもの”ハートレスが、人の心を食らい世界を覆って、闇を広めつつあったのです。
世界の垣根はくずれ、すべてがひとつの闇となって消え去ろうとしていました。
ここに、ふたつの旅がはじまろうとしています。
ひとつは、すべての世界を見守るディズニーキャッスルから。
王に仕えるふたりの家来が、闇の気配に気づいた王の使命を受けて、”鍵”を探しに出発します。
そしてもうひとつの旅立ちは、明るく小さな島デスティニーアイランドから。
冒険を求める子どもたちの心が“鍵”となり、旅の扉を開きます。
“鍵”は世界を救う希望。光と闇の謎を解くもの。
願わくば、“鍵”を手にしたら彼らの歩む道が、闇の奥の光へとつづきますように。
Kh アルティマニアより
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