X2 を試す


 以前からDual CPUというものには興味があったわけですが、 サーバー用のマザーやらレジスタードメモリやらといったものが必要で、 金銭的にもかなり敷居が高く、一般人には高嶺の花でした。  しかし、最近ではDual Core CPUという一般のマザーやメモリが使えて、 事実上Dual CPUと呼べるようなものが登場しました。 これを利用すれば格安でDualなシステムが組めるというわけですよ、ひっひっひ。
 というわけで、Athlon 64 X2 3800+を入手したのでそのパワーを確かめたいと思います。

テスト環境
CPUAMD Athlon64 X2 3800+ 2.0GHz
メモリI-O DATA DR400-512M*2 1GB
マザーASRock 939Dual-SATA2
VGANB GeForce6800LE 改
HDD0HGST GHDS728080PLA380*2 RAID 0



使用感

 正直言って今まで利用していたAthlon 64 3500+と体感は変わんないです。 Adobe Reader 7.0の起動時のレスポンスが格段によくなったのが唯一体感できた違いかもしれません。 まあAthlon64自体がかなり体感速度の高いCPUといわれているのでこんなもの・・・、なのかも知れません。


ベンチマーク 結果

Superπ 104万桁

Time44秒

Superπ 104万桁 2つ同時起動

Time48秒


HDBENCH Ver3.40b6

ALL86974
CPU Integer185219
CPU Float217937
MEM Read192716
MEM Write104805
MEM Read&Write202239
VGA Rectangle90000
VGA Text90400
VGA Ellipse9452
VGA Bitblt1389
VGA DirectDraw59
HDD Read112899
HDD Write75238
HDD RandomRead28116
HDD RandomWrite34853



CrystalMark 0.9.106.240

Mark88757
ALU14859
FPU16947
MEM9445
HDD12386
GDI7128
D2D6970
OGL21022


午後ベンチ

Q=030.84倍速
Q=5123.06倍速
Q=8187.61倍速




考察

 実ははじめCPUを交換してOSをインストールしなおしたのですが、あまりに不安定でかなり大変でした。 休日1日ほどかけて、現在ではそれなりに安定しました。これからX2を利用するかもしれない人のためにちょっとしたアドバイスをすると。

・CPUドライバを確実に当てる。
 AMDのサイトからCPUドライバをDLして実行しただけでは、CPUドライバが完全に当たらないことが多いらしいです。 手動で確実に当てるようにしましょう。

・古いハードウェアモニタソフトは利用しない
 自分はPCAlert4というモニタソフトを愛用していたのですが、これが起動しているとかなり不安定になりました。 このソフトはDual Core CPUが出る前に作られたものなので、おそらくDual Core CPUに対応していなかったのだと考えられます。 最新のハードウェアモニタソフトを利用しましょう。

・Cool n'QuietとCrystalCPUIDのMultiplier Managementを同時に有効にしない
 64 3500+のときは同時に有効の状態でも全然問題にならなかったが、X2ではなぜか不安定になりました。 まあ機能的には同時に利用する意味はないのですが、 つまりは電源の管理のところをいじるときに誤って同時に有効な状態にしないように注意しましょうということで。

 というわけでX2なわけですが、マルチスレッド対応のベンチマークで大幅にスコアが上がっています。 また、Superπのようなシングルスレッドのみのベンチでは、2つ同時起動することによって Single Core CPUを大きく引き離す結果を出しています。(ちなみにSingle Coreの3500+の結果は、Superπ104万桁一つ起動:40秒、2つ起動:1分21秒 ということで2つ起動すると時間はほぼ倍になる) ただ、使用感のところで書いたとおり、体感はまったくといっていいほど違いは感じられません。 また、上のような対策をしても3500+と比較すると若干不安定な感じは否めません。 やはりOS的にもアプリケーション的にもDual Core CPUというのは時期尚早な部分があるのかもしれません。 このOSではDual Core CPUの真価は発揮されないという話をどっかで聞いたことがあるので、次期OSに期待したいところです。
 まあやや悪い評価をつけてしまいましたが、安価でDual CPUのようなシステムが組めるというのは大きなメリットだと思います。 マルチスレッド対応アプリケーションを多用する人にはお勧めなのではないでしょうか。

やっぱり画質が悪いぞ…

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