狂気

｢俺はこの家を出て行こうと思うんだ・・・｣

幼馴染であり，同居人である芙蓉楓にこのことを伝えた次の日
楓は体調が悪いということで学校を欠席した．

俺も休もうか？と声をかけたが，私の事情に稟くんを巻き込むなんてできませんよ
とやんわりと断られてしまった．

放課後，入院した時雨亜沙が気にはなったものの
それ以上に楓の様子が気がかりだった土見稟は，すぐに帰宅することにした．

｢ただいま｣

｢お帰りなさい，稟くん｣

楓が台所から顔をのぞかす．

｢楓・・・今日は体調悪いんじゃなかったのか？｣

｢別に今日は店屋物とかでも・・・｣

もう大丈夫です，と楓は微笑みかける．

｢それよりも，今日は特別な食材が入ったので・・・｣

｢ぜひ稟くんに食べてもらいたくて｣

無理はするなよ，と一声かけて席に着く稟．
どうぞ，と料理を載せた皿が目の前に置かれる．

｢これは・・・シチューか？｣

｢特にいつもと変わんないようだけど？｣

いつもと変わらない・・・そう，見た目はいつもと変わらない．

｢・・・特別な・・・お肉です｣

楓のささやきは，稟の耳には入らなかった．

｢味も特には・・・｣

｢・・・！？｣

突然の嘔吐感に，稟は口にしていたものを吐き出してしまった．

初めは違和感だった．
牛とも豚とも鳥ともつかない肉の味．
取り留めのない恐怖・・・

｢なんで・・・？｣

｢体は正直ですね・・・｣

いつの間に後ろに回ったのか，楓は稟の体を押さえつける
あまりの恐怖で，体に力の入らない稟は楓のなすがまま・・・

｢ほら稟くん，食べなさい｣

｢亜沙先輩のこと・・・大好きなんでしょ？｣

｢か・・・えで・・・！？｣

｢亜沙先輩も稟君に○○られて，きっと嬉しがっていますよ・・・｣

｢！？｣

｢ほら，食べなさい・・・食べるのよ！！！！！！｣

｢あは・・あはは・・・・・・｣

あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは

俺は・・・

これほどまでに楓を・・・

楓の笑い声の中，俺の意識は途切れていった．

と，いうことで100年ぶりくらいにSSを書くことに．
まあ，書いたのは結構前だけど．
いやー，TV版の20話の後のお話って感じなのかな？
21話の展開があまりにアレだったので作ってみた．
まあ，今更感はあるけど，公開することに．

TVの楓は，ヤンデレの代表人物だけど・・・
それでも言葉様にはかなわない．
言葉さまに勝つためにはこれくらいしないとだめだね．
SchoolDaysやばすぎだよ・・・

コレを読んでピンと来た人がいたらあなたは相当なマニア！！
ゲームを出したチームの2作前のゲームの設定を参考にさせてもらったんだよ．
まあ，そのときは会社違ってたし，知らない人もおおいんかな～

いや，しかし．

戻る